〜第一章〜 笑いと食と恋愛と
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福永さんはお笑い芸人をしながら飲食店のバイトを掛け持ちしているらしい。
そりゃそうだよね、若手芸人がお笑いだけで食べていけるはずがない。
せっかくだし、バイト先の飲食店に行ってみようかな。
そう思ってシフトの入っている日を聞いたら、1ヶ月のシフト表が丸々送られてきた。
私に今月のスケジュールを知られちゃってもいいの?!
福永さんってどこか抜けている人なのかもしれない。
そして早速お昼にお邪魔した。
「いらっしゃいませ~」
席に案内されて渡されたメニューを見ると、どれもボリューミーだった。
普段から食事を疎かにしている生活をしているせいで胃が小さくなっている。
せっかくだけど、サラダと飲み物でいいかな。
私は呼び出しベルを押した。
「◯◯さん」
「あ、福永さん。ホールなんですね」
オーダーを取りに来たのは福永さんだった。
自己紹介のときに料理が得意と言っていたから、てっきりキッチンかと思っていたのに。
「キッチンのときもあります」
そうなのか。
いつまでも喋っていると業務に支障をきたしてしまうと思い、話もそこそこにして注文をした。
「この間のときも思いましたが、小食なんですか?」
「あはは、ちょっとね」
痛いところを突かれた。
しばらくして運ばれてきたサラダと飲み物。
「足りなかっら追加してくださいね」
と、運んできてくれた福永さんは一言添えて仕事に戻った。
気持ちはありがたいけど、多分これだけで満腹になる。
食事はあっという間に済んだ。
福永さんを見ると、忙しそうに注文を取っていたり、配膳をしていた。
声、かけない方がいいかな。
伝票を持ってレジに向かうと、遠くから福永さんが私に向かって何かジェスチャーをしていた。
両手を合わせ頬に付け、首を傾けた。
その後ハンディを指差し、耳元に近づけた。
うん、よく分からない。
結局意味が分からないということもあって福永さんをスルーした。
そのまま会計を済ませた後、会社へと戻った。
ーーーー
仕事が一区切りした頃、福永さんからメッセージが来ていることに気が付いた。
″夜、電話してもいいですか?″
お店でしていたジェスチャーはそう言う意味だったのか。
今日は残業もなさそうだし、大丈夫です、と返事をしてからまた業務に戻った。
ーーーー
帰宅後、シャワーを済ませた。
夜ご飯は食べなくてもいいや。
いつでも電話できます、とメッセージを送ると直ぐに電話がかかってきた。
“こんばんは”
「こんばんは。お昼はお店にお邪魔しました」
“夜ご飯は食べましたか?”
「夜はいつも食べないんです」
正確に言えば夜に限らずだけれど。
もしかしてご飯のお誘いだったのかな?
そう思っていたのに、
“体を大切に”
と、予想と違う答えが返ってきた。
どうやら福永さんは初対面のときから顔色が悪い私を心配していたようだ。
“ご飯作ります。届けることもできます”
「ありがとうございます、気持ちだけ貰っておきますね」
まだ二回しか会ったことがない相手に住所を教えるのも、ご飯を作ってもらうのも、それを届けてもらうのも、そこまでの関係を築けていない。
福永さんは食べたくなったらいつでも言ってください、とだけ言い電話を終わらせた。
そりゃそうだよね、若手芸人がお笑いだけで食べていけるはずがない。
せっかくだし、バイト先の飲食店に行ってみようかな。
そう思ってシフトの入っている日を聞いたら、1ヶ月のシフト表が丸々送られてきた。
私に今月のスケジュールを知られちゃってもいいの?!
福永さんってどこか抜けている人なのかもしれない。
そして早速お昼にお邪魔した。
「いらっしゃいませ~」
席に案内されて渡されたメニューを見ると、どれもボリューミーだった。
普段から食事を疎かにしている生活をしているせいで胃が小さくなっている。
せっかくだけど、サラダと飲み物でいいかな。
私は呼び出しベルを押した。
「◯◯さん」
「あ、福永さん。ホールなんですね」
オーダーを取りに来たのは福永さんだった。
自己紹介のときに料理が得意と言っていたから、てっきりキッチンかと思っていたのに。
「キッチンのときもあります」
そうなのか。
いつまでも喋っていると業務に支障をきたしてしまうと思い、話もそこそこにして注文をした。
「この間のときも思いましたが、小食なんですか?」
「あはは、ちょっとね」
痛いところを突かれた。
しばらくして運ばれてきたサラダと飲み物。
「足りなかっら追加してくださいね」
と、運んできてくれた福永さんは一言添えて仕事に戻った。
気持ちはありがたいけど、多分これだけで満腹になる。
食事はあっという間に済んだ。
福永さんを見ると、忙しそうに注文を取っていたり、配膳をしていた。
声、かけない方がいいかな。
伝票を持ってレジに向かうと、遠くから福永さんが私に向かって何かジェスチャーをしていた。
両手を合わせ頬に付け、首を傾けた。
その後ハンディを指差し、耳元に近づけた。
うん、よく分からない。
結局意味が分からないということもあって福永さんをスルーした。
そのまま会計を済ませた後、会社へと戻った。
ーーーー
仕事が一区切りした頃、福永さんからメッセージが来ていることに気が付いた。
″夜、電話してもいいですか?″
お店でしていたジェスチャーはそう言う意味だったのか。
今日は残業もなさそうだし、大丈夫です、と返事をしてからまた業務に戻った。
ーーーー
帰宅後、シャワーを済ませた。
夜ご飯は食べなくてもいいや。
いつでも電話できます、とメッセージを送ると直ぐに電話がかかってきた。
“こんばんは”
「こんばんは。お昼はお店にお邪魔しました」
“夜ご飯は食べましたか?”
「夜はいつも食べないんです」
正確に言えば夜に限らずだけれど。
もしかしてご飯のお誘いだったのかな?
そう思っていたのに、
“体を大切に”
と、予想と違う答えが返ってきた。
どうやら福永さんは初対面のときから顔色が悪い私を心配していたようだ。
“ご飯作ります。届けることもできます”
「ありがとうございます、気持ちだけ貰っておきますね」
まだ二回しか会ったことがない相手に住所を教えるのも、ご飯を作ってもらうのも、それを届けてもらうのも、そこまでの関係を築けていない。
福永さんは食べたくなったらいつでも言ってください、とだけ言い電話を終わらせた。