〜第一章〜 笑いと食と恋愛と
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~第一章〜 笑いと食と恋愛と
社会人になると同時に一人暮らしを始めた。
慣れない仕事、慣れない家事、慣れない人間関係。
不器用な私には新しい環境に中々順応できなかった。
だけど、自分のことを後回しにしても仕事だけはしっかりとこなさなければ。
それが社会人の当たり前だと、このときは思っていた。
そのために真っ先に切り捨てたのは食事だった。
シリアルバーや栄養ゼリーのときはまだマシ、何も食べない日もざらだった。
当然体重は落ち顔色も悪く、あっという間に不健康体の出来上がり。
そんな私を見かねてか、同期の棚橋さんと森下さんがご飯に誘ってくれた。
「◯◯さん、よかったら今日一緒に夜ご飯行かない?」
「私たち、同期なのにあまり話したことないじゃない?せっかくだし、どうかな?」
「…………分かりました」
「よかったー!実はもうお店の予約を済ませていたの」
正直、ご飯を食べに行くくらいなら家に帰って寝たかったけれど、気遣いを無下にするのは悪いと思い参加することにした。
それに予約までしてくれていたのなら、尚更断れない。
終業後、ご飯を食べに行くだけのはずなのに、棚橋さんと森下さんは何故か念入りに化粧を直している。
一体どこでご飯を食べるつもりだろう。
「ごめんね、お待たせ◯◯さん。行きましょうか」
「あ、はい」
準備が出来た二人に連れられて向かった先は、よくある居酒屋さん。
ここなら別にお化粧を直さなくてもよかったのでは?
そんなことを思いながら店員さんの後ろを付いていき、席に案内された。
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