好きになった人は恋人
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~好きになった人は恋人~
暑い夏の日に冷房の効いたクロの部屋で各々好きな漫画を読んでいる。
私はクロのベッドで横になって、クロはベッドに寄りかかって床に座りながら。
ローテーブルにはオレンジジュースと積まれた漫画の山。
「なあ、●●」
「なに?」
私は漫画に集中しながらも耳だけクロの言葉に傾けた。
「お前って今彼氏いんの?」
何を聞かれるのかと思いきや、
「いたら、ここに来てないって」
「だよなー」
今さら何の確認。
「俺のこと好きか?」
「え?うん、好きだけど」
一瞬驚いたけど、もちろんクロのことは好きだ。
ただし、家族愛として。
もう何年の付き合いだと思っているの。
クロが幼い頃に近所に引っ越してきたのをきっかけに仲良くなった。
「なら、俺と付き合わないか?」
「は?」
それはどこか出掛けたいからそれに付き合って、とかではなくいわゆる男女交際の方でってことだよね?
「俺と付き合えば毎日が楽しいぞ」
「付き合っていなくても楽しいけど……まあ、面白そうだからいいよ」
断る理由もなく軽いノリでオッケーを出した。
「じゃあ早速なんだけど、今度他校と長期合宿するんだけど、●●手伝いに来てよ」
「は?嫌だよ面倒い。さてはそれが目的だな」
付き合って最初のお泊まりが合宿とか。
別にちゃんとしたところに泊まりたい訳でもないけど。
「俺の格好いい姿が見れるぞ」
「それはどうでもいいけど、確かにイケメンがいるかもしれないから行く価値あるかも」
「仮にも彼氏ができたばかりのやつから出た言葉とは思えねえ」
そんな風に文句を言いつつも、私が合宿に参加することを嬉しそうにするクロ。
「私、バレーのルール知らないけどいいの?」
「スコアやドリンク作りは正規マネにやらせて、●●は買い出しとか炊事担当じゃない?」
「ふーん。あ、クロ、この続きの漫画取って」
私は読み終わった漫画をクロに渡した。
それを受け取るや否やクロは、
「パンツ見えてんぞ」
なんて、興味無さげに言う。
「見んな、えっち」
私の方も今さら見られたところで痛くも痒くもない。
私達の関係は幼馴染みから恋人に呼び方が変わっても、今までと何も変わらないだろう。
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