偽物の偽物は本物
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ゲートを潜ると、真っ先にお出迎えしてくれたのは、白くて大きなベルーガ。
ベルーガは大きな水槽の中を自由に泳ぎ回っている。
「うわ〜水族館なんて久しぶりだからテンション上がる」
「2人で来たことはあるの?」
ベルーガを眺めているとケイコが尋ねてきた。
「え、えっと……どうだったかな〜」
私はとぼけた振りしかできなかった。
一応鉄朗とは事前に設定をすり合わせてきたけれど、細かなデート先までは考えていない。
今思えば、水族館デートをしたことがあるかくらいは想定内の質問だったのかもしれない、と少しだけ自分の詰めの甘さに悔いる。
そう思っていたら、
「中学のとき以来だよな」
またもや鉄朗が私とケイコの間に入って、私の代わりに答えてくれた。
「へ〜さすが幼馴染カップル」
確かに、言われてみれば中学のレクリエーションで来た気がする。
嘘ではない。
こう言うときに幼馴染は便利だと思った。
それにしても、鉄朗は良く覚えていたな。
それとも私が覚えていなさすぎなのか。
どちらにせよ、せっかく水族館に来たのだから楽しまないと。
トンネル水槽のエリアに入ると道幅が狭まるため、必然と2列に分かれることになった。
前にケイコとマナブさんカップル、その後ろに私たちが後を追う形で付いていく。
前の2人を見ていると、仲良さそうに手を繋いで歩いていた。
緊張するからってダブルデートを提案されたのに、上手くやれているじゃない。
そんなことを考えていると、
「俺らも手、繋ぐか?」
鉄朗が不意に話しかけてきた。
「えー、いいよ別に」
2人はすっかり自分たちの世界に入っているから、今更私たちがラブラブな振りを見せつけなくても良い気がするから。
「まーまーそう言わさんな。お手をどうぞ」
「犬みたいじゃん」
差し出してきた鉄朗の手を見てムードもない返しをしてしまった。
でも、だって本当にそう思ったんだもん。
「おかしいな。ちゃんとお姫様を扱うように丁重に接したつもりなんだけど」
それならば、と鉄朗は周りの目も憚らず膝をついて、まるで物語に出てくる王子様の様な体勢で、
「繋いでくださいませんか」
と、再度手を差し伸べてきた。
「こんなところで、恥ずかしくないの?!ほらもういいから行くよ!」
そう言いつつも鉄朗を引っ張るために彼の大きな手に自分の手を重ねた。
「はははっ」
私の照れ隠しなんてお見通しなのか、鉄朗は嬉しそうに笑った。
ベルーガは大きな水槽の中を自由に泳ぎ回っている。
「うわ〜水族館なんて久しぶりだからテンション上がる」
「2人で来たことはあるの?」
ベルーガを眺めているとケイコが尋ねてきた。
「え、えっと……どうだったかな〜」
私はとぼけた振りしかできなかった。
一応鉄朗とは事前に設定をすり合わせてきたけれど、細かなデート先までは考えていない。
今思えば、水族館デートをしたことがあるかくらいは想定内の質問だったのかもしれない、と少しだけ自分の詰めの甘さに悔いる。
そう思っていたら、
「中学のとき以来だよな」
またもや鉄朗が私とケイコの間に入って、私の代わりに答えてくれた。
「へ〜さすが幼馴染カップル」
確かに、言われてみれば中学のレクリエーションで来た気がする。
嘘ではない。
こう言うときに幼馴染は便利だと思った。
それにしても、鉄朗は良く覚えていたな。
それとも私が覚えていなさすぎなのか。
どちらにせよ、せっかく水族館に来たのだから楽しまないと。
トンネル水槽のエリアに入ると道幅が狭まるため、必然と2列に分かれることになった。
前にケイコとマナブさんカップル、その後ろに私たちが後を追う形で付いていく。
前の2人を見ていると、仲良さそうに手を繋いで歩いていた。
緊張するからってダブルデートを提案されたのに、上手くやれているじゃない。
そんなことを考えていると、
「俺らも手、繋ぐか?」
鉄朗が不意に話しかけてきた。
「えー、いいよ別に」
2人はすっかり自分たちの世界に入っているから、今更私たちがラブラブな振りを見せつけなくても良い気がするから。
「まーまーそう言わさんな。お手をどうぞ」
「犬みたいじゃん」
差し出してきた鉄朗の手を見てムードもない返しをしてしまった。
でも、だって本当にそう思ったんだもん。
「おかしいな。ちゃんとお姫様を扱うように丁重に接したつもりなんだけど」
それならば、と鉄朗は周りの目も憚らず膝をついて、まるで物語に出てくる王子様の様な体勢で、
「繋いでくださいませんか」
と、再度手を差し伸べてきた。
「こんなところで、恥ずかしくないの?!ほらもういいから行くよ!」
そう言いつつも鉄朗を引っ張るために彼の大きな手に自分の手を重ねた。
「はははっ」
私の照れ隠しなんてお見通しなのか、鉄朗は嬉しそうに笑った。
