マグロの呪い
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懸念していたことが、ついに現実のものとなってしまった。
残業で鉄朗とのいつもの約束をキャンセルした日のこと。
夜ご飯を作るのも面倒になり、簡単に済ませようとコンビニに向かっていると、ふと、見覚えのある男性が高級そうな飲食店から出てきた。
鉄朗だ。
彼の腕を組んでいるのは、スラリとした美人な女性。
2人は楽しそうにお喋りをしていて、その光景はあまりにもお似合いだった。
胸がきゅっと締め付けられるように痛くなった。
この光景を見たとき、自分がどうなるか答えが分からないなんて言ったけど、あんなの嘘だ。
素直に送り出せないし、気丈に振る舞うこともできない。
だけど、心のうちを隠して接することは大人になるにつれて得意になっていくワケで。
それは仕事面でも恋愛面でも変わらない。
明日、鉄朗に言わないと。
もうこの関係を終わりにしようって。
いつもの幼馴染みに戻ろうって。
これ以上、鉄朗のことを好きになる前に。
ーーーー
翌日。
私の覚悟も露知らず、鉄朗はいつものように部屋へ招いてくれた。
「お邪魔します」
「何飲む?ビールでいいか?」
「いらない」
私はローテーブルの前に立ったまま動かなかった。
先ほどの返答と一向に座ろうとしない私を見て、鉄朗はやっと異変に気付いたようだった。
「何かあったのか?」
鉄朗の真剣な眼差し。
私は意を決して口を開いた。
「もう鉄朗とはこの関係やめる」
「理由を聞いてもいいか?」
鉄朗の声は静かだけれど、強い意思を感じさせた。
私は震える声を誤魔化すように続けた。
「だって……こんな中途半端な関係って、やっぱり可笑しいし、なんか……虚しいから」
私が鉄朗を縛り付けているせいで、彼が次の恋愛に挑めない。
昨日見かけた美人さん、絶対に鉄朗に気がある。
あの人誰?
どういう関係?
問い詰めたいけど、私に聞く権利はない。
そんなモヤモヤを抱えたままこの関係を続けるのはツラい。
そしてなにより、一番大きな理由を、私は気付いてしまったから。
「私、鉄朗のこと好きになっちゃう」
彼は私とセフレの関係を求めているのは、そこに恋だの愛だのを挟みたくないからだ。
「はあ~」
だけど、鉄朗をは大きなため息を吐き、頭をくしゃくしゃと掻いた。
「あのな、俺がメリット、デメリット関係なく善意で●●のマグロを直そうとしているって、本気で思ってるのか?」
「ち、違うの?」
「好きなヤツだからに決まってるだろ」
え、鉄朗が私を好き……?
「じゃ、じゃあ、なんでセフレを提案したの?」
「お前が誰とも付き合いたくないって言ったから、俺はああ言うしかなかったんだよ」
そう言えばそうだった。
結果的に私は鉄朗の言った“男で作った傷は男で癒す”にハマってしまったワケだけど。
でも、そっか……そっか。
鉄朗も私のことが好きだったんだ。
私と同じように、もどかしい日々を過ごしていたんだ。
鉄朗は私の両肩に手を置き、目を細めた。
「だから、●●は安心して俺のことを好きになったらいいんですよ」
そう言って、イタズラっ子のような表情を浮かべる鉄朗に、私は完全に落ちた。
残業で鉄朗とのいつもの約束をキャンセルした日のこと。
夜ご飯を作るのも面倒になり、簡単に済ませようとコンビニに向かっていると、ふと、見覚えのある男性が高級そうな飲食店から出てきた。
鉄朗だ。
彼の腕を組んでいるのは、スラリとした美人な女性。
2人は楽しそうにお喋りをしていて、その光景はあまりにもお似合いだった。
胸がきゅっと締め付けられるように痛くなった。
この光景を見たとき、自分がどうなるか答えが分からないなんて言ったけど、あんなの嘘だ。
素直に送り出せないし、気丈に振る舞うこともできない。
だけど、心のうちを隠して接することは大人になるにつれて得意になっていくワケで。
それは仕事面でも恋愛面でも変わらない。
明日、鉄朗に言わないと。
もうこの関係を終わりにしようって。
いつもの幼馴染みに戻ろうって。
これ以上、鉄朗のことを好きになる前に。
ーーーー
翌日。
私の覚悟も露知らず、鉄朗はいつものように部屋へ招いてくれた。
「お邪魔します」
「何飲む?ビールでいいか?」
「いらない」
私はローテーブルの前に立ったまま動かなかった。
先ほどの返答と一向に座ろうとしない私を見て、鉄朗はやっと異変に気付いたようだった。
「何かあったのか?」
鉄朗の真剣な眼差し。
私は意を決して口を開いた。
「もう鉄朗とはこの関係やめる」
「理由を聞いてもいいか?」
鉄朗の声は静かだけれど、強い意思を感じさせた。
私は震える声を誤魔化すように続けた。
「だって……こんな中途半端な関係って、やっぱり可笑しいし、なんか……虚しいから」
私が鉄朗を縛り付けているせいで、彼が次の恋愛に挑めない。
昨日見かけた美人さん、絶対に鉄朗に気がある。
あの人誰?
どういう関係?
問い詰めたいけど、私に聞く権利はない。
そんなモヤモヤを抱えたままこの関係を続けるのはツラい。
そしてなにより、一番大きな理由を、私は気付いてしまったから。
「私、鉄朗のこと好きになっちゃう」
彼は私とセフレの関係を求めているのは、そこに恋だの愛だのを挟みたくないからだ。
「はあ~」
だけど、鉄朗をは大きなため息を吐き、頭をくしゃくしゃと掻いた。
「あのな、俺がメリット、デメリット関係なく善意で●●のマグロを直そうとしているって、本気で思ってるのか?」
「ち、違うの?」
「好きなヤツだからに決まってるだろ」
え、鉄朗が私を好き……?
「じゃ、じゃあ、なんでセフレを提案したの?」
「お前が誰とも付き合いたくないって言ったから、俺はああ言うしかなかったんだよ」
そう言えばそうだった。
結果的に私は鉄朗の言った“男で作った傷は男で癒す”にハマってしまったワケだけど。
でも、そっか……そっか。
鉄朗も私のことが好きだったんだ。
私と同じように、もどかしい日々を過ごしていたんだ。
鉄朗は私の両肩に手を置き、目を細めた。
「だから、●●は安心して俺のことを好きになったらいいんですよ」
そう言って、イタズラっ子のような表情を浮かべる鉄朗に、私は完全に落ちた。
