付き合う理由は可哀想だから
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ーー黒尾sideーー
俺と一緒に帰った翌日の●●は久しぶりに笑っていたが、また死んだような顔をして登校してきた。
どうせ彼氏のことだろう。
「顔暗いぞー」
「別れようって言われた」
「またいつものやつね。今度の理由は何?」
「違う、今度こそ別れるかも」
「え……」
バカにする気満々で聞いてやったのに。
「ここだと話づらいだろ」
朝のホームルームまでまだ時間がある。
人通りの少ない階段裏に連れていった。
ここなら大丈夫だろう。
●●は神妙な顔付きで話し始めた。
「私のことが本当に好きか分からなくなったから、試しに他の女の子と遊んだんだって」
なんだソイツ。
好きか分からなくなったから遊ぶって頭おかしいんじゃないか。
散々●●の優しさに甘えて、振り回して、引き留めていたくせに。
いや、振り回しているのは俺も同じか。
「そうしたら、その子といる方が楽しかったって言われて」
「だから別れようってか?」
「ううん」
首を横に振る●●。
「1%でもまだ私のことが好きって気持ちはあるから、その子と付き合うのは保留にしてるけど、これ以上気持ちが上がらなければ別れるって」
勝手にもほどがある。
何様のつもりだ。
「そんなやつ今直ぐにでも別れろ」
「分かっているんだけどね、だけどね………好きなの」
我慢していたであろう瞳から、大粒の涙が流れ出た。
そんな●●を見ていられない。
「俺と付き合えばいい。俺のことを好きになればいい。そいつよりも幸せにする」
「でも、前言ってたじゃん。私のことが可哀想だって」
「………っ」
確かに最初は恋愛感情なんてなかった。
毎回聞かされる彼氏より●●は俺と付き合った方がいいに決まっている、って。
ただの対抗意識。
それが段々なんでアイツとは付き合えて俺はダメなんだと思うようになった。
そしていつの間にか俺は●●のことが……。
「きっかけはそうだったけど、今は違う」
「違うの?」
「好きだから●●と付き合いたい」
「でも、私はまだ彼氏のことが好きだから……」
「分かってる。だから●●の中でケジメがついたら俺のところに来い。早く別れていれば良かったって思わせるくらい、ベッタベタに甘やかしてやる」
「ふふ、ありがとう」
少しは元気になったようだ。
「教室、戻るか」
この間と違い、すんなり繋いでくれた●●の手を引っ張り教室へと戻った。
ーーFinーー
俺と一緒に帰った翌日の●●は久しぶりに笑っていたが、また死んだような顔をして登校してきた。
どうせ彼氏のことだろう。
「顔暗いぞー」
「別れようって言われた」
「またいつものやつね。今度の理由は何?」
「違う、今度こそ別れるかも」
「え……」
バカにする気満々で聞いてやったのに。
「ここだと話づらいだろ」
朝のホームルームまでまだ時間がある。
人通りの少ない階段裏に連れていった。
ここなら大丈夫だろう。
●●は神妙な顔付きで話し始めた。
「私のことが本当に好きか分からなくなったから、試しに他の女の子と遊んだんだって」
なんだソイツ。
好きか分からなくなったから遊ぶって頭おかしいんじゃないか。
散々●●の優しさに甘えて、振り回して、引き留めていたくせに。
いや、振り回しているのは俺も同じか。
「そうしたら、その子といる方が楽しかったって言われて」
「だから別れようってか?」
「ううん」
首を横に振る●●。
「1%でもまだ私のことが好きって気持ちはあるから、その子と付き合うのは保留にしてるけど、これ以上気持ちが上がらなければ別れるって」
勝手にもほどがある。
何様のつもりだ。
「そんなやつ今直ぐにでも別れろ」
「分かっているんだけどね、だけどね………好きなの」
我慢していたであろう瞳から、大粒の涙が流れ出た。
そんな●●を見ていられない。
「俺と付き合えばいい。俺のことを好きになればいい。そいつよりも幸せにする」
「でも、前言ってたじゃん。私のことが可哀想だって」
「………っ」
確かに最初は恋愛感情なんてなかった。
毎回聞かされる彼氏より●●は俺と付き合った方がいいに決まっている、って。
ただの対抗意識。
それが段々なんでアイツとは付き合えて俺はダメなんだと思うようになった。
そしていつの間にか俺は●●のことが……。
「きっかけはそうだったけど、今は違う」
「違うの?」
「好きだから●●と付き合いたい」
「でも、私はまだ彼氏のことが好きだから……」
「分かってる。だから●●の中でケジメがついたら俺のところに来い。早く別れていれば良かったって思わせるくらい、ベッタベタに甘やかしてやる」
「ふふ、ありがとう」
少しは元気になったようだ。
「教室、戻るか」
この間と違い、すんなり繋いでくれた●●の手を引っ張り教室へと戻った。
ーーFinーー
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