妖怪ときどき神様
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〜妖怪ときどき神様〜
今日1日天気がよかったのに、追試のテストを終えて学校を出たときは雲行きが怪しくなっていた。
まるで落ちこぼれの私を嘲笑うかのようだ。
雷もゴロゴロと鳴り始めてきたし。
雨が降ってくる前に帰ろう。
足早に帰路についていると、ふとあることを思い出した。
確か雷が光ってからゴロゴロなるまでの秒数でどのくらいの距離か測れたはず。
「あ、光った」
早速数えようと思ったのに、その前にすぐ近くに雷が落ちた。
「ひゃっ!?!?」
凄まじい爆発音と強い光。
当たっていたらどうなっていたのか、考えるだけで心臓がヒュンッとなる。
せっかく近くに落ちたんだ。
好奇心に勝てなくて落雷場所へ行ってみることにした。
すると、そこには1人の少年がいた。
褐色の肌に両目を隠すくらいの白くて長い前髪の男の子。
彼も私と同じく落雷の跡を見に来た人だろうか。
「えっと……雷、この辺りに落ちましたよね?」
彼の視線がどこを向いているのか分からなかったけれど、何か話さないといけない、そう思って咄嗟に話し掛けた。
それなのに、彼からは意外な答えが返ってきた。
「あー、それ僕が落としたんだ」
「そうなんですか……」
それはまるでハンカチを落とした、とでも言わんばかりなのテンションで言うものだから、私も思わず腑抜けた返しをしてしまった。
だけど、よくよく考えれば雷を落としたってどういう意味?
「……は?雷?!」
私は遅れてリアクションを取った。
「そう、だって僕、雷神だから」
「雷神って……」
あの雷を司ると言われている……。
「神様?」
「正解」
彼はにんまりと笑った。
にわかに信じがたい。
「で、仮に本当だとして、その神様とやらがなんでここに?」
「実は化かしの実践授業中でさ」
「はぁ」
神様の世界にも授業があるの?
確かに格好は制服っぽいのを着ており、私と同じ高校生のようにも見える。
だとしても化かしって何。
私の中の疑いは消えない。
「それなら、私のことも化かしてみせてよ」
本当の神様ならお安い御用でしょ?
そう思っていたら、
「僕の存在を知っているやつを化かすのは、手品のタネを知っているやつの目の前で披露するようなもんだよ」
意外にも正論を言われてしまった。
それもそうか。
なんだかちょっぴり残念。
「だけど、誰か化かさないと追試確定だな、これは」
彼は顎に手を置きながら、気難しい顔で悩み始めた。
今日追試テストを受けてきたばかりの私にとって、その言葉に親近感が湧いた。
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