神様のお家
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ーーおまけ(佐野side)ーー
ただの気まぐれだった。
たまたま校外学習で街中をうろついていると、小学校を見つけた。
その小学校の隅に設置されている百葉箱。
そこに向かって、律儀に手を合わせている少女を見かけた。
しかも、一度や二度ではなく、通りかかる度に。
「神様、聞いて!今日は漢字テストでいい点を取ったんだよ!」
「神様、聞いて!今日は好きな男の子と席が隣になったの!」
それ以外にも、今日はこんなことがあった、あんなことがあった、と、毎日毎日、くだらない報告。
最初はバカだと思った。
あんなところに神様なんているはずないのに。
しかも、その信仰心は、他のクラスメイトにばっちり目撃され、からかいの対象になっていた。
「神様なんているワケないだろ」
そう男子たちに否定されても、少女は涙目で必死に肯定し続けた。
「神様はいるもん!」
そのひたむきさは、滑稽なのに、なぜか無視できなかった。
その必死さから、俺はイタズラがてら、姿を見せてやろうと思い始めた。
そんな矢先のことだった。
百葉箱の近くでタイミングを見計らっていると、少女はとんでもない言葉を口にした。
「神様……。私、今日で来るの最後にしようと思うの」
突然の宣言に、俺は思わず動きを止めた。
これからが一番面白いところだったのに。
少女の滑稽な姿がもう見られなくなるなんて。
俺の中に不満と、予想外の喪失感が広がった。
少女の鼻をすする音が聞こえる。
本当に泣いているらしい。
気が付いた時には、俺は神としての気配を少しだけ纏いながら、ごく普通に、しかし少女の頭上から声をかけていた。
ただの気まぐれだった。
たまたま校外学習で街中をうろついていると、小学校を見つけた。
その小学校の隅に設置されている百葉箱。
そこに向かって、律儀に手を合わせている少女を見かけた。
しかも、一度や二度ではなく、通りかかる度に。
「神様、聞いて!今日は漢字テストでいい点を取ったんだよ!」
「神様、聞いて!今日は好きな男の子と席が隣になったの!」
それ以外にも、今日はこんなことがあった、あんなことがあった、と、毎日毎日、くだらない報告。
最初はバカだと思った。
あんなところに神様なんているはずないのに。
しかも、その信仰心は、他のクラスメイトにばっちり目撃され、からかいの対象になっていた。
「神様なんているワケないだろ」
そう男子たちに否定されても、少女は涙目で必死に肯定し続けた。
「神様はいるもん!」
そのひたむきさは、滑稽なのに、なぜか無視できなかった。
その必死さから、俺はイタズラがてら、姿を見せてやろうと思い始めた。
そんな矢先のことだった。
百葉箱の近くでタイミングを見計らっていると、少女はとんでもない言葉を口にした。
「神様……。私、今日で来るの最後にしようと思うの」
突然の宣言に、俺は思わず動きを止めた。
これからが一番面白いところだったのに。
少女の滑稽な姿がもう見られなくなるなんて。
俺の中に不満と、予想外の喪失感が広がった。
少女の鼻をすする音が聞こえる。
本当に泣いているらしい。
気が付いた時には、俺は神としての気配を少しだけ纏いながら、ごく普通に、しかし少女の頭上から声をかけていた。
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