芽引き目吹かれ
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とあるお昼時。
病室の扉がノックされた。
たかはし先生はノックなんかせずに勝手に入ってくるから確実に先生ではない。
となると、これは食事が運ばれて来た合図だ。
ただ、病気が感染するかもしれないから、と中までは運んでくれない。
痛い足を引きずりながら扉の方へ向かい開けると、配膳台に質素な食事が乗せられていた。
栄養を摂りすぎると種もとい浮腫が成長するかもしれないから必要最低限の食事。
初めは味気ないと思っていたけれど、ただの作業と割り切ればすぐに慣れた。
キャスター付きのサイドテーブルに食事が乗ったトレーを置き、ベッドの方へと移動させる。
「いただきます……」
手を合わせ、精進料理並の量のご飯をゆっくりと口に運ぶ。
味なんて分からない。
淡々と運ぶだけ。
半分ほど食べ終わったところで、扉が躊躇なく開いた。
「◯◯さーん!」
この明るい声の人物は、
「たかはし先生……。ハァ……ノックしてくださいって何度も言っているじゃないですか」
ため息混じりに言ったけれど、正直ノックせずに入ってくるのが逆にたかはし先生だと分かるから、このままでもいいと思っている。
そうとも知らずに、先生は謝ってきた。
「ごめん、ごめん」
だけど、その言い方はちっとも悪いと思っていない。
「で、何の用ですか?」
「いや、特に用はないけど、◯◯さんの部屋の前に配膳台が置いてあったから、ご一緒しようかと思ってね」
そう言うと、たかはし先生はビニール袋を見せてきた。
中におにぎりが入っているのが薄っすらと見える。
「こんなところで食べるなんて、物好きなんだから」
呆れた雰囲気を出しながら食事を続けたけれど、内心喜んでいた。
だって久しぶりに誰かと食事を共にするんだから。
たかはし先生はベッド横の椅子に当たり前のように座り、おにぎりのビニールを剥いていく。
それを美味しそうにパクパクと口にし、1つ目のおにぎりをあっという間に完食。
続けて2つ目に手をつける。
よく食べるなあ。
全部でいくつ食べるんだろう。
やっぱり若いからたくさん食べられるのかな。
そう言えば、たかはし先生っていくつなんだろう。
研修医って言っていたし、20代半ばくらい?
ぱっと見た目は私と同じか少し若いように見える。
「そう言えば先生っていくつなんですか?」
なんとなく尋ねたら、
「ん〜150歳くらいかな?途中で数えるの止めちゃった」
なんて、笑ってすっとぼける。
そんな訳ないじゃん。
でも、こんな冗談が言えるのも、この人がたかはし先生だからなんだろうな。
「あーはいはい」
私は適当にあしらう。
「◯◯さん、信じていないなー!本当なのに」
こうしてしばらく雑談をしながら食事をした後、たかはし先生は業務へと戻って行った。
その日のご飯はいつもより美味しく感じた。
病室の扉がノックされた。
たかはし先生はノックなんかせずに勝手に入ってくるから確実に先生ではない。
となると、これは食事が運ばれて来た合図だ。
ただ、病気が感染するかもしれないから、と中までは運んでくれない。
痛い足を引きずりながら扉の方へ向かい開けると、配膳台に質素な食事が乗せられていた。
栄養を摂りすぎると種もとい浮腫が成長するかもしれないから必要最低限の食事。
初めは味気ないと思っていたけれど、ただの作業と割り切ればすぐに慣れた。
キャスター付きのサイドテーブルに食事が乗ったトレーを置き、ベッドの方へと移動させる。
「いただきます……」
手を合わせ、精進料理並の量のご飯をゆっくりと口に運ぶ。
味なんて分からない。
淡々と運ぶだけ。
半分ほど食べ終わったところで、扉が躊躇なく開いた。
「◯◯さーん!」
この明るい声の人物は、
「たかはし先生……。ハァ……ノックしてくださいって何度も言っているじゃないですか」
ため息混じりに言ったけれど、正直ノックせずに入ってくるのが逆にたかはし先生だと分かるから、このままでもいいと思っている。
そうとも知らずに、先生は謝ってきた。
「ごめん、ごめん」
だけど、その言い方はちっとも悪いと思っていない。
「で、何の用ですか?」
「いや、特に用はないけど、◯◯さんの部屋の前に配膳台が置いてあったから、ご一緒しようかと思ってね」
そう言うと、たかはし先生はビニール袋を見せてきた。
中におにぎりが入っているのが薄っすらと見える。
「こんなところで食べるなんて、物好きなんだから」
呆れた雰囲気を出しながら食事を続けたけれど、内心喜んでいた。
だって久しぶりに誰かと食事を共にするんだから。
たかはし先生はベッド横の椅子に当たり前のように座り、おにぎりのビニールを剥いていく。
それを美味しそうにパクパクと口にし、1つ目のおにぎりをあっという間に完食。
続けて2つ目に手をつける。
よく食べるなあ。
全部でいくつ食べるんだろう。
やっぱり若いからたくさん食べられるのかな。
そう言えば、たかはし先生っていくつなんだろう。
研修医って言っていたし、20代半ばくらい?
ぱっと見た目は私と同じか少し若いように見える。
「そう言えば先生っていくつなんですか?」
なんとなく尋ねたら、
「ん〜150歳くらいかな?途中で数えるの止めちゃった」
なんて、笑ってすっとぼける。
そんな訳ないじゃん。
でも、こんな冗談が言えるのも、この人がたかはし先生だからなんだろうな。
「あーはいはい」
私は適当にあしらう。
「◯◯さん、信じていないなー!本当なのに」
こうしてしばらく雑談をしながら食事をした後、たかはし先生は業務へと戻って行った。
その日のご飯はいつもより美味しく感じた。
