芽引き目吹かれ
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〜芽引き目吹かれ〜
朝目が覚めると右腕が痒かった。
「吹き出物?虫刺され?」
見てみるとゴマ粒のような物が1つ、右の前腕にポツリと。
それを軽くひっかくとポロリと落ちた。
そのときは対して気にも止めず、直ぐにゴマ粒らしき物を捨ててから仕事へ行く準備を始めた。
だけど次の日に1つ、また次の日にもう1つ……と、どんどん粒の数が増えていった。
「痒い……!痒い……っっ!」
その粒は痒くて、掻きむしるとボロボロと取れて落ちていく。
粒が取れた腕はクレーターのようにボコボコと穴が空いたような跡が残った。
「病院……でも仕事休めないし……」
放置したら悪化する、そんなことは分かっているけれど、ブラック企業に勤めている私に休みはない。
ひとまず掻くことを我慢しながら日中を過ごしてみることにした。
すると深夜に帰宅してから袖を捲ると、今朝より悪化していないように見えた。
「掻くと増えるんだ……」
それに気が付いてから日中は掻くのを我慢した。
だけど、寝ている間に無意識に掻きむしっているらしく、朝起きると腕はいつも血だらけ。
布団に落ちているたくさんの粒。
それなのに、腕には新しい粒がびっしりと付いている。
「もう嫌……なんで私が……。私が何したって言うのよ!」
やがて数だけでなくサイズも大きくなり、今では1粒がビー玉くらいの大きさへと成長していた。
もう粒ではなく種だ。
腕にびっしりと埋め込まれたビー玉サイズの種は腕から胸、お腹と侵食していく。
不幸中の幸いか、顔には出来なかったため、見える箇所には包帯を巻いて隠し、日常生活を過ごしてきた。
だけど、ついに足にまで種が侵食した。
「痛い……っっ……痛いっっ!!」
動かすたびに耐え難い激痛が襲い掛かる。
膝裏の関節に出来たのが原因だろう。
……もう限界だ。
私は這いつくばるようにスマホを取りに行く。
そのたびに手足に付いた種が床に擦れてボロボロと落ちる。
ようやくスマホに手が届き、119のボタンを押した。
症状は上手く説明できなかったけれど、私の異常なほどの悲痛な叫びに、電話越しからでも慌てた声が聞こえてくる。
程なくして到着した救急車によって私は病院に運ばれ、入院を余儀なくされた。
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