1/3の本音
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
〜 1/3の本音〜
私には2人の幼馴染がいる。
1人は岩泉一。
リーダー気質で、男気ある彼。
少しぶっきらぼうだけど、情に厚いところを知っている。
もう1人は及川徹。
自信満々で人当たりがよく、華やかで、いわゆるモテ男。
そして、私の片想いの相手である。
物心ついた頃からの長い付き合いの私たち。
告白するチャンスは、正直に言っていくらでもあった。
でも、私はこの居心地のいい関係を壊したくなくて、肝心な“好き”という思いをずっと告げられずにいる。
そのため、くすぶっている私に、徹はこれまで何度「彼女ができた」という報告をしてきただろうか。
そのたびに、落ち込み、別れたと知ったときはひっそりと喜んだ。
本当に最低だ。
私はいつだって、徹の恋愛に一喜一憂して振り回されている。
そして、それは今日も……。
ーーーー
「ねえねえ、聞いてよ!」
昼休みの教室で、徹は満面の笑みで私たちの教室へとやってきた。
「へー、おめでとう」
「ふーん、よかったな」
私とはじめ君は、示し合わせたワケでもないのに、視線すら上げずに単語帳をめくった。
「ちょっと2人とも、俺まだ何も言ってないんだけど!」
そんな素っ気ない対応に、徹は慌てふためいた。
そのオーバーなリアクションさえ、いつも通り。
「どうせ、告白されたか彼女ができたんだろ?」
はじめ君が鼻を鳴らす。
薄々何の報告か予想できていたけれど、何度聞いても心にくるダメージは同じだ。
だけど、それを表に出さないよう、私は努めて平静を装う。
はじめ君も、私の気持ちを汲んでか、喜んだりせず、私に合わせてくれる。
いや、合わせなくても彼自身、徹の浮かれた話には興味ないのかもしれない。
「今度はどのくらい続くか、見ものだな」
はじめ君がニヤリと底意地の悪い笑みを浮かべた。
「ちょっと岩ちゃん!今付き合いたてでラブラブなの!そんな不吉なこと言わないでよ!」
徹がぷりぷり怒るのが、少し可笑しい。
「じゃあ、私は1ヶ月に1票」
ポーカーフェイスでそう言うと、徹は信じられないものを見るような顔をした。
「●●ちゃんまで!冗談でもそんなこと言っちゃいけません!」
「あはは……」
冗談じゃないんだけどな。
なんて、そんなことは口が裂けても言えない。
私の最低な本音は、心の奥に鍵をかけて仕舞い込むしかない。
1/6ページ
