親指の恋
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短大卒業まで残り半年。
決めた、卒業したら私もアルゼンチンへ行く。
画面越しの恋愛も卒業する。
これは賭けでもある。
それまで付き合っている保証もないし、行ったとしても徹に受け入れてもらえないかもしれない。
プチ旅行じゃない、永住だから。
どっちの意味で卒業できるか。
しかし、決断のときは思ったより早くきた。
大学の講義を終え帰宅しようとしたら、校門の方がなにやらザワザワと騒がしかった。
誰か来ているのかな?
横を通りすぎるとき騒ぎの中心にいる人物をチラッと確認したら、目があった。
「●●ちゃん、久しぶり」
「と…お、る」
ずっと会いたいと思っていた人が目の前に。
来るなんて聞いていない。
少し歩こうか、なんて手を引かれて近くの公園へ移動しベンチに腰掛けた。
「な…ん、で?」
動揺して上手く話せないし、まともに徹の顔が見れない。
横並びでよかった。
「●●ちゃんと直接話がしたくて」
聞きたくないと思ってしまった。
「ここじゃなんだし、どこかお店に入る?」
少しでも話すまでの時間稼ぎ。ただの悪あがきだ。
「ここでいいよ」
それすらも許されなかった。心臓がドクドクして痛い。
聞かないと、けど聞きたくない、そんな葛藤が私の脳裏を占領していた。
「毎日連絡取っているのに、なんだか緊張しちゃうね」
ハハハっと誤魔化したように笑い、徹の話を後回しにしたかった。
「●●ちゃん、聞いて」
でも、徹は雑談をする気がないようだ。
もう逃げられない。
「付き合ってもうすぐ1年半になるけど、俺たち全然会えてないね」
「うん」
「●●ちゃんの貴重な学生生活、合コンとか異性の交流の場を俺のせいで制限しているのが心苦しかった」
「そんなこと……っ!」
確かに何度かそう言う場に誘われたことはある。
もちろんその都度断っていた。
友達からは年に1回程度しか会えない彼氏の束縛なんか無視すればいいのにって言われたり、本当に彼氏いるの?と疑われたこともあった。
でも、それは私がそうしたかったから。
決して徹の束縛ではない。
「私が勝手にやっていることだから…」
「……●●ちゃん」
反射的に徹の方を見た。
「俺と別れて」
決めた、卒業したら私もアルゼンチンへ行く。
画面越しの恋愛も卒業する。
これは賭けでもある。
それまで付き合っている保証もないし、行ったとしても徹に受け入れてもらえないかもしれない。
プチ旅行じゃない、永住だから。
どっちの意味で卒業できるか。
しかし、決断のときは思ったより早くきた。
大学の講義を終え帰宅しようとしたら、校門の方がなにやらザワザワと騒がしかった。
誰か来ているのかな?
横を通りすぎるとき騒ぎの中心にいる人物をチラッと確認したら、目があった。
「●●ちゃん、久しぶり」
「と…お、る」
ずっと会いたいと思っていた人が目の前に。
来るなんて聞いていない。
少し歩こうか、なんて手を引かれて近くの公園へ移動しベンチに腰掛けた。
「な…ん、で?」
動揺して上手く話せないし、まともに徹の顔が見れない。
横並びでよかった。
「●●ちゃんと直接話がしたくて」
聞きたくないと思ってしまった。
「ここじゃなんだし、どこかお店に入る?」
少しでも話すまでの時間稼ぎ。ただの悪あがきだ。
「ここでいいよ」
それすらも許されなかった。心臓がドクドクして痛い。
聞かないと、けど聞きたくない、そんな葛藤が私の脳裏を占領していた。
「毎日連絡取っているのに、なんだか緊張しちゃうね」
ハハハっと誤魔化したように笑い、徹の話を後回しにしたかった。
「●●ちゃん、聞いて」
でも、徹は雑談をする気がないようだ。
もう逃げられない。
「付き合ってもうすぐ1年半になるけど、俺たち全然会えてないね」
「うん」
「●●ちゃんの貴重な学生生活、合コンとか異性の交流の場を俺のせいで制限しているのが心苦しかった」
「そんなこと……っ!」
確かに何度かそう言う場に誘われたことはある。
もちろんその都度断っていた。
友達からは年に1回程度しか会えない彼氏の束縛なんか無視すればいいのにって言われたり、本当に彼氏いるの?と疑われたこともあった。
でも、それは私がそうしたかったから。
決して徹の束縛ではない。
「私が勝手にやっていることだから…」
「……●●ちゃん」
反射的に徹の方を見た。
「俺と別れて」