お騒がせプチ事件簿
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ーーおまけーー
私たちは並んで座り、水平線の彼方へ沈みゆく夕日をぼーっと眺めていた。
「……ところでさ、それ、なんのキーホルダーだったの?」
不意に、出久君が私の手元を覗き込んできた。
「っ……!」
予想外に顔が近付き、彼の体温が伝わってくる。
心臓が跳ね、変な裏返った声が出てしまった。
だけど、当の彼はそんな私の動揺に気付く様子もなく、私の掌にあるキーホルダーを見た瞬間、緑色の瞳をパチリと見開いた。
「あ、それ!」
弾むような大きな声。
私は驚きながらも、恐る恐る尋ねた。
「覚えているの?」
「もちろんだよ!だって、僕が●●ちゃんにあげたやつだもん。……うわぁ、懐かしいな。大切に持っていてくれたんだね」
てっきり、私だけが一方的に大切にしている思い出だと思っていた。
彼にとっては、数ある善意の1つに過ぎないのかもしれないと。
だけど、彼は覚えていてくれた。
10年近く前の、あの些細な出来事を。
胸の奥がじんわりと熱くなり、視界が少しだけ潤む。
「実はね、●●ちゃんにあげた後、やっぱり自分も欲しくなっちゃって、もう1回ガチャガチャを回しに行ったんだ。それでね……」
出久君は照れくさそうに笑いながら、自分の鞄をガサゴソと漁り始めた。
「ジャジャジャーン!見て、これ!」
彼が差し出したペンケースには、私の持っているものと全く同じ、オールマイトのキーホルダーが揺れていた。
それは私のと同じように、年季が入り、少しだけ色褪せている。
「お揃いだね」
夕日を背に、出久君が優しく微笑む。
「お揃い……」
その言葉が耳に届いた瞬間、私の手の中にあるキーホルダーが、さっきよりもずっと大切なものとなった。
私たちは並んで座り、水平線の彼方へ沈みゆく夕日をぼーっと眺めていた。
「……ところでさ、それ、なんのキーホルダーだったの?」
不意に、出久君が私の手元を覗き込んできた。
「っ……!」
予想外に顔が近付き、彼の体温が伝わってくる。
心臓が跳ね、変な裏返った声が出てしまった。
だけど、当の彼はそんな私の動揺に気付く様子もなく、私の掌にあるキーホルダーを見た瞬間、緑色の瞳をパチリと見開いた。
「あ、それ!」
弾むような大きな声。
私は驚きながらも、恐る恐る尋ねた。
「覚えているの?」
「もちろんだよ!だって、僕が●●ちゃんにあげたやつだもん。……うわぁ、懐かしいな。大切に持っていてくれたんだね」
てっきり、私だけが一方的に大切にしている思い出だと思っていた。
彼にとっては、数ある善意の1つに過ぎないのかもしれないと。
だけど、彼は覚えていてくれた。
10年近く前の、あの些細な出来事を。
胸の奥がじんわりと熱くなり、視界が少しだけ潤む。
「実はね、●●ちゃんにあげた後、やっぱり自分も欲しくなっちゃって、もう1回ガチャガチャを回しに行ったんだ。それでね……」
出久君は照れくさそうに笑いながら、自分の鞄をガサゴソと漁り始めた。
「ジャジャジャーン!見て、これ!」
彼が差し出したペンケースには、私の持っているものと全く同じ、オールマイトのキーホルダーが揺れていた。
それは私のと同じように、年季が入り、少しだけ色褪せている。
「お揃いだね」
夕日を背に、出久君が優しく微笑む。
「お揃い……」
その言葉が耳に届いた瞬間、私の手の中にあるキーホルダーが、さっきよりもずっと大切なものとなった。
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