蓮巳敬人
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
※ヒロインは小学生(7歳)設定
―引っ越したばかりで周辺を探検したくなるのは、私がまだ小学生だからだろうか。長い石段を登っていった先にあったお寺にて、むっちゃかっこいいお兄さんと出会った。彼は箒を持って境内を掃除していた。だがそんな時、落ち葉で滑って転んで尻もちをついたのが私だ。「すまん。そこはまだ掃除出来てなくてな」と申し訳無さそうに謝ってくれたが、確実に私の不注意なのでお兄さんは悪くないと思う。「大丈夫か?」と差し出された手に掴まって立ち上がった。
「はい。これ落としたよね?」
そんな出来事があった数日後、私は再びあのお寺を訪れていた。かっこいい王子様的なお兄さんが、私が落とした手袋を拾ってくれたが、私が会いたかったのは彼ではない。五円玉を賽銭箱に投げてお参りをした。「もう一度、あのむっちゃかっこいい眼鏡のお兄さんに会えますように」と…。キョロキョロとしながら、眼鏡のお兄さんを探していたら、先程の王子様っぽいお兄さんに話しかけられた。「誰かお探しかな?」と。「むっちゃかっこいい眼鏡のお兄さんを…」と私が口を滑らせるとお兄さんはくすくすと笑いながらどこかへ歩いていってしまった。あのお兄さんも相当美形だったし、このお寺はイケメンが出没する場所なのか?と考えながらぶらぶらしていると、王子様なお兄さんが戻ってきた。しかもその隣には私が会いたかった眼鏡のお兄さんがいるじゃないか。
「むっちゃかっこいい眼鏡のお兄さんて、敬人のことだったんだね」
「英智、笑いすぎだ」
よくよく顔を凝視してもむっちゃかっこいいな。なんてにやにやしていれば、ぽんと頭に手を置かれてありがたすぎるお誘いを受けた。温かい甘酒をご馳走になるのはいいが先程から王子様っぽいお兄さんが、むっちゃかっこいいお兄さんの膝に私を座らせようと頑張ってくれている。「敬人のファンなんだから、ファンサービスくらいしてあげなよ」と。その後…ぽす、と膝の上に座らされた。しかし、その相手は眼鏡のお兄さんではなく王子様なお兄さんである。名前を訊かれて答えるや否や「いい名前だね」なんて褒められ、彼のことも英智お兄さんと呼ぶように訂正された。「王子様っぽいお兄さんて呼ばれたのは初めてだよ」と、英智さんはずっと笑っていた。私が甘酒を飲み終わると、「ほら。むっちゃかっこいいお兄さんが寂しがってるよ」と背中を押されて半ば強制的に彼の膝の上へと移動させられた。
「私、むっちゃかっこいいお兄さんに会えますようにってお参りしたら叶いました!」
「頼むからその呼び方やめてくれ」
END