鬼龍紅郎
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―「なに膨れた顔してんだ?嬢ちゃん」
「むぅ…。だって、紅郎先輩が私以外の女の子の頭撫でたりしてるからいけないんですよ〜」
名前と同じくプロデューサーであるあんずの頭を撫でて可愛がっていた紅郎の姿を見てから焼きもちを妬いているのである。彼女にとって、鬼龍紅郎は単なる先輩というわけではなく、交際して数年の恋人で。今回、紅月のプロデュースを担当していたのはあんずであり、名前は彼を迎えに行ったタイミングでその光景を目撃してしまい、それからずっと不機嫌なのだ。紅郎からすれば些細なことだろうが、彼女にとってはそうでもなかった。「名前とはいつもそれ以上のことしてるだろ」と彼の大きな掌で頬を撫でられ、顎を掬われて視線を合わされる。困り顔で眉を下げている彼と目が合った。彼の家にお泊まりする日なので気分上々だった筈なのに、そんな出来事を引きずって俯いていれば風呂上がりの彼に声をかけられたのだ。女の自分よりも裁縫上手で料理も得意な紅郎に相応しいのは、もしかしたら、あんずのように女の子らしい女性なのかもしれないと自己嫌悪に陥っていれば、彼に手を引かれて寝室に連れていかれた。
「名前だって、神崎と仲良さそうに喋ってたじゃねぇか」
「元部活仲間だからですけど。焼きもちですか?」
話していたといっても、その内容は紅郎のことであったり、プロデュース関連のことだったので何らやましいことはなかったのだが。たまには嫉妬してもらうのもいいなと、笑顔を浮かべながらベッド上に座る彼に寄り添う。そういう漫画よろしく、紅郎に口で奉仕するのも新鮮でいいのでは?と行動に移そうとしたらその前に阻止されてしまった。「なんで止めるんですか。遠慮しなくていいのに〜」と文句を言う口は、彼の唇で塞がれた。「何か変な影響を受けたのか」と名前の考えなんて見透かしたように紅郎が笑う。
―グイッと彼の腕の中に閉じ込められたと思ったら、その手はキャミソールの上から胸の先端を攻めてくるではないか。「全部脱いじゃうから、ちょっとストップ」という止めは聞き入れられず、彼によってショーツを取られ、脚を押さえつけられて濡れたそこに彼の舌が触れる。自分がしようとしていた事を逆にされてしまい戸惑う名前の心境をよそに、舌先は奥へと進み、恥ずかしくなる程に解されていく。ひくひくと疼くそこは彼女が感じている証拠のようで、紅郎は中々やめてくれなかった。「くろ…せんぱ…っ。そこ、汚いから…やだァ…っ」「汚くなんかない。大丈夫だ」と笑う彼はなんて優しいのだろう。と目眩すら覚える。「あぁ…名前はこっちのほうが良かったか?」と服を捲り上げられ、胸の頂に吸いつかれる。大きな掌で揉まれ、ツンと主張したそこを交互に舌先で愛撫されて、彼女は太腿をもじもじと擦り合わせていた。欲しいなんて、はしたない台詞言えるわけがない。と考えたが、それならこれはどうだろうか。と閃いた後に、彼の屹立したものを招き入れるように、そこに自ら腰を下ろした。
「はァ…っ。私が、動く、からァ…っ」
「疲れちまうぞ?」
「ふ、ァ…っ。せんぱ…、意地悪…っ」
たまには自分が主導権を握ってみたかったのだが、紅郎からの激しい突き上げに翻弄され、身を委ねたくなってしまった。腰を掴まれ、ガツガツと律動を続けられた彼女は恍惚とした表情を浮かべている。それと同時に、甘い嬌声が部屋に響き、彼らの胸に背徳が押し寄せてくる。紅郎のことが無性に愛おしくなった彼女のほうから抱きつかれて唇が重なる。舌と舌が絡まる口付けは吐息さえ奪うように濃厚で…更には感じる箇所を何度も攻められて、名前は紅郎の腕の中で溶けてしまうのでは?という錯角に見舞われる程に幸福だった。それは紅郎も同じようで、積極的な名前の行動を可愛いと感じていたからこそ、いじめてみたくなったのだ。
END