蓮巳敬人
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―「嬢ちゃんもモルモットと戯れたいんだな」
「羨ましい…」と呟いた名前の視線の先を辿った紅郎は合点がいったように冒頭の台詞を返した。本日は紅月とUNDEADの撮影を見守る為にアスレチックコース、そして牧場に訪れている。紅郎の言葉に反して首を振った彼女はもどかしそうに微笑む。
「敬人に撫でられてるモルモットになりたい…」
「蓮巳の旦那も相当愛されてんな」
微笑ましそうに目を細める紅郎の隣からいつの間にか離れていた彼女は持参したデジカメで、モルモットと戯れている敬人を撮影していた。その姿にKnightsではお馴染みの人物の姿を彷彿とさせられたとは、誰も言えずにいた。そんな時、「名前ちゃん、一緒に兎のとこ行こうよ」と声をかけたのは羽風薫である。小動物にヤキモチを焼くくらいなら、敬人のもとを離れたほうがいいかもしれない。と感じた彼女だったが、薫に付いて行こうとした彼女の腕を掴んで引き止めたのは、先程までモルモットを前に表情筋が崩壊していた彼であった。
―「名前。貴様はモルモットを触りたそうにしていただろう?」
訴えかけるような視線を俺に向けていたではないか。と見当違いな見解をして彼女の手を引く彼の行動は、まるで薫に対する牽制であり、更には嬉しそうに笑顔をみせた名前の様子に歯痒さを感じながらも、薫は踵を返すのだった。「構いすぎて嫌われないように気をつけろよ」と、隣でモルモットと戯れている大神が言及すると図星をつかれたようで、敬人は眉を顰めるのだった。
「構ってもらえるのって嬉しいと思うけどなぁ…」
「そこまで言うなら嫌と言うほど構い倒してやろう」
嗜虐心を孕ませた視線を名前に向ける彼だが、予想外なことに期待を込めた眼差しで自分を見つめる彼女に面食らってしまった。まるで小動物にするように彼女の頭を撫でると、名前は嬉々とした表情で微笑むのであった。
END