天祥院英智
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-「姫宮さん家の娘とお見合いしたんでしょ?なに…結婚するの?」
「名前、不機嫌だね。もしかして焼きもちかな?」
唐突に家に来たと思ったら、私に話しかけるわけでもなく。ティータイムを満喫している様子の天祥院英智に、ずーっと気になっていたことを問いかけた。私にそう訊ねる彼は愉快げに笑っている。「焼きもちなんか妬かないし」とか「私には関係ないもん」と呟くけれど、胸がぎゅっと苦しくなって瞬きをしたら涙が零れてしまうと覚った。だから「ちょっとタンマ!」なんて言って二人きりの部屋を飛び出した。冷たい壁に頬を寄せて、へたり込んで膝を抱える。
「名前って泣き虫だね」
「う…っ、るさいな。頭ぽんぽんしないで」
英智の手は優しくて、「泣き虫な名前は可愛いなぁ」なんて恥ずかしい事を言うから余計に顔を上げられなくなった。英智はただの幼馴染みで、決して許嫁ではない。だから、彼が誰とお見合いしようが婚約しようが私は口を出せない。泣き濡れた顔をハンカチで無理矢理拭かれて涙が引っ込んだ。英智の顔は一切見ずに部屋に戻る。まるで不貞腐れた子供みたいな私をしなやかな腕が包み込む。
「何すんの。離してよ」
「やだ」と即答して「名前って面白いよね」と、この状況を面白がっている英智はよっぽど性格が悪いと思う。離してなんて言っているくせに、離してほしくないと願ってしまう自分がいることに嫌気がさす。離すどころかもっと強く抱きしめられて、尋問まがいのことをされて、思わず唇を引き結んだ。「僕がお見合いしたのが気に食わない?」「君が縁談の話しを断ったのは僕が原因?」とか、全て事実だから何も言えなくなった。
「ねぇ、名前は僕の伴侶になりたくないの?」
「私はいいけど英智はどうなの。私とキスしたり、それ以上のことしたいと思わないでしょ?」
病弱な英智のことを気遣いながらもそういうコトができるのなんてきっと私しかいないっていうことに気付くべきだ。英智の外見に騙されるような令嬢なんかじゃなくて。時に我儘で、強引で…決して王子様なんかじゃない彼のことを愛せる自信のある女じゃないと英智の隣には並べない筈だ。しかし、幼馴染みというポジション故に男友達のような私を今更女として見れないだろうと、予想していたのだが…。
「名前とキスしたり、それ以上のこと…したいと思ってるよ」
「さすがにベッドの中では素直になってくれるかもしれないしね」なんて艶めかしく囁かれて、かぁっと顔が熱くなった。ぐるぐると考えを巡らせている隙に、彼の手は私の胸のボタンを外していく。このまま脱がされてしまえばいいなんて、貞操観念ユルユルな私を責めるように英智に頬を引っ張られた。全然痛くないけど。胸元から手を離されてしまって何だか寂しい。
「名前に際どいことを言われたせいでやましいことを考えてしまうよ」
「へぇ。英智にも性欲はあるんだね」
「僕だって男だよ。柔らかそうで、触りたくなるって言ったら驚くかい?」
正面に立つ彼が悪戯っぽくそう言うものだから私の中の女の部分が反応してしまってお腹の奥がキュンキュンする。「触ればいいよ」なんてほんとは本気で言ってるんだけど…英智は触れるどころか外したボタンを留め始める始末で。自分の色気のなさを恨んだ。「キスだけじゃ足りない。きっと名前が嫌がっても止められないよ」と、耳元で囁かれて思考が甘く痺れた。私が嫌がったりしないとわかってるくせに、ずるいな。だから反撃。英智の手を掴んで胸を押し当てる。手の甲からふにっとした感触が伝わった筈だ。
「名前…っ!?何を…〜っ」
「触りたいんでしょ?」
「まったく…。僕を煽るのが上手くなったね」
強引にキスをされて、やがてそれが舌を絡めた淫らなものに変わり、同時に胸を揉みしだかれて。下腹部が疼いて、彼のシャツを握る指に力が篭もる。敏感な先端を虐められて腰が跳ね、漸く唇が離された。だけど、これでおしまいにしたくなくて、もっと触れてほしくて…はしたなくも部屋の片隅の大きなソファーまで誘導してしまう。腕を掴まれて視界が反転して、英智に組み敷かれているんだと自覚したら途端に恥ずかしくなってきた。
「可愛い下着付けてるんだね」
「ちょっと、なんで脱がせて…っ」
ワンピースのボタンを外されて、ストンとそれが床に落ちた。ピンクレースのランジェリーがあらわになって、拾い上げた服で隠すけれど、英智に妨害されて彼にこの姿を見られてしまった。こうなることを望んでいた筈なのに、ブラのホックを外された瞬間、一気に恥ずかしくなった。「見ないで…っ」と身を縮こまらせていると、そのまま抱きしめられた。ショーツは履いているけれど、殆ど裸だ。
「僕には見せられない?」
「それは…ァ…っ。んん…っ」
素肌をなぞられ、晒された胸を包まれて手のひらが乳頭を掠める度に身体が反応してしまう。「名前はいやらしいなぁ」なんて、ヂュウと吸われて、舌先で転がされて堪らずに太腿を擦り合わせた。英智がこんなに男の欲を向けてくれるなんて思わなくて、こんなに身体を貪られてしまうなんて信じられなくて、目も合わせられずに背後の天井に視線を向ける。私じゃなくても抱かせてくれる女はいると思うけど、他の女性なんて見てほしくなくて自分から唇を重ねて彼の耳元で呟いた。
「私としかこういうことしないで」
「心配しなくても大丈夫だよ」と、相変わらず胸を執拗に愛撫してくる英智の瞳は情欲で染まっていて。ショーツを脱がされたそこが溢れていることに気付かれて指が沈められた。「すごいね、こんなに溢れてる…」と色っぽい声で囁かれて泣きたくなった。ふと視線を向ければ、スラックス越しでも屹立しているのがよくわかり、私は英智のそこを服の上から撫でた。
「英智は私の裸に興奮してるの?」
「ぁ…っ。名前、それはぁ…っ」
「もう挿入(いれ)たいよね…?いいよ?」
服を脱いだ彼の上に馬乗りになり、英智を見上げると、悩ましげに眉間に皺を寄せていた。「名前…まだこういうのは早いよ」なんて、今更すぎる。セックスしたいから私を脱がせたくせに、ここまできてフェラだけで終わらせるのは嫌だ。男根を入り口に当てがい、そのまま腰を落とすとぬぷ、とナカに飲み込まれて騎乗位の体勢になる。
「名前…っ。大胆、すぎるんじゃ…っ!?」
「これくらい、普通だよ…っ。ァン…っ。私が、するから…動かないで…っ」
そもそもこんな運動をしていいのか怪しい英智に主導権を握らせるわけにいかなくて、下からピストンしてくる彼を諌めつつ私が腰を動かす。前後に腰をユルユル動かし前屈みのような体勢になっていたら、胸の先端を吸われてナカで男根が大きくなったのを感じた。人気アイドルであり、大好きな幼馴染みとこんなにいけないことをしているなんて…と気分が高揚して上下運動が激しくなっていく。
「えい、ち…っ。好きだよ」
「名前…っ。ずっと、こう…したかったよ」
このまま溶け合ってしまいたくて、ぎゅうっと彼に抱きついて口付けを交わす。あ…また大きくなった。自分が乱れていく様を英智にじっと見つめられているのは恥ずかしいけれど、王子様みたいな顔して「淫乱な名前も可愛いよ」なんて言うんだもんなぁ。しかも、主導権を握りたい英智に下から荒々しく突き上げられるし。こんなに感じさせられちゃうなんて…。
」
「あ…ンゥ…っ。それ、やだ…ァっ。イっちゃいそ…っ」
「イっていいよ。僕の、全部…受け止めて」
「ひ、ぁ…っ。ナカは、らめぇ…っ」
腰を浮かせた私のお尻に白濁がビュルルとかけられた。熱くて、量が多い。この量をナカで出されていたらまずかったんじゃないかと本気でひやりとした。お風呂に入らないといけないけれど、もう疲れた。英智も隣でぐでっとしているし、もう少ししたらお風呂に行こう。ソファーの清掃はまた考えることにして…今は余韻に浸っていたい。
END