日々樹渉
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-「やっぱり私じゃ釣り合わないし…」
私…真白名前の悩みは、彼氏である日々樹渉と別れられないことだったりする。日々樹くんからグイグイこられて、どういうわけかお付き合いするようになって。弟の友也にも「変態仮面が義理の兄なんて嫌だぁぁ!」と言われていたし、平凡な私がアイドルと付き合うのは無理だよな。と薄々感じるようになって、こうして別れ話をしているのに、目の前の彼はどこ吹く風で「名前さんが笑顔になる魔法をかけましょう!」なんて、私の部屋の中が薔薇の花弁で散らかった。この人は話が通じないな。なんて呆れたくなるのに、いつもの日々樹くんらしさが愛おしくて、心が揺らぐ。
「さては名前さん。寂しかったんですね?」
「久しぶりに私に会えて嬉しいでしょう!?」なんて抱きしめられて口を噤んだ。画面越しに見るアイドルの日々樹渉は綺麗でかっこいいけれど、実物の彼は賑やかでうるさくて私を振り回すのが上手い。離れたいと思っていた筈なのに、今こうして抱きしめられてキスまでされると泣きたくなる。日々樹くんはこんな普通すぎる私のどこがいいんだろうか。と、訊きたいのに怖くて今まで訊けなかったことを今日問うてみる。日々樹くんの答えは「確かにあなたは友也くん同様普通ですね」と返ってきて、あぁ…やっぱりね。と落ち込んだ。
「うん、だから…私は日々樹くんには相応しくないし」
「そんな普通なあなたに初めて出会った時、運命を感じたんです。それに、今は可愛くて離したくないと思っているんですよ…☆」
日々樹くんて趣味悪いのかな。とか心の中で悪態をついているけれど、彼の綺麗な顔が迫るとドキドキする。中身はアレだけど美形だからなぁ…なんて思わず見惚れていると、胸の谷間に人差し指を引っ掛けられクイッと引っ張られた。白のレースがあしらわれているスリップは、いとも簡単に肌を晒してしまう。基本的に部屋着は薄着なので、彼が来るから着ているとかわざとではない。それなのに、日々樹くんは完全にスイッチが入ってしまったようで。「私を悦ばせる為のサプライズですか!こんないやらしい格好で迎えてくださるなんて…」と、胸をまさぐられながらの淫らなキスをされて、反応したくないのに下腹部がキュンキュンしてくる。
「ふ、ァ…だめェ…っ」
「今日会った時から、こうしたくて仕方なかったんですよ。嫌なんです…?」
「嫌じゃ…ない、けど…っ」
変態仮面は押しが強すぎる。スリップの上からカリカリと乳頭を刺激されて堪らずソファーにへたりと身体を沈ませた私に覆い被さってきた彼は「私に触られるの、好きなんでしょう…?」と嬉々としていて。抵抗すればやんわりと手首を掴まれ、スリップを脱がされた。肌蹴た素肌に唇が滑らされる。敏感な先端を吸われ、執拗な愛撫をされて私は結局身を委ねたくなってしまうのだ。熱っぽく吐息を零す日々樹くんも、私を見つめる真っ直ぐな眼差しも嫌いになれない。あぁ…好きだなぁなんて、とてもじゃないけど別れ話なんてしたくないし、私はちゃんと日々樹くんのことが好きだ。
「ひ、ゃァ…っ。日々樹く…っ」
大きな手で胸を掴まれぷくりと主張するそこをぺろりと舐められるのと同時に、ショーツを取られ侵入した彼の指が出し入れされて身を震わせてイかされてしまった。日々樹くんてすごくエッチだ。下も溢れて、こんなに淫らな自分を見られたくないのに「気持ちよくなっていいんですよ」なんて優しい声はまるで媚薬のようで。潤んだ視線で彼を見据えると頭を撫でられた。
「もうこんなに濡らしていたのですね」
「だって…日々樹くんが、触るからァ…っ」
「フフ。じゃあ、挿入(い)れてしまいましょうね」
感じてる顔を見られたくなくて顔を背けていたから、バックの体位で挿入されて四つん這いになる。少しピストンされただけなのにゾワゾワとして快楽に落とされてしまう。握りしめたシーツに皺を作り、生理的な涙がぽたりと落ちてシミができた。それくらい気持ちよくてどうかなってしまいそうで。彼の剛直でナカをぐちゃぐちゃにされて、息が荒くなる。
「ひ、ァン…っ。やだァ…っイっちゃいそ…っ」
「イっていいんですよ」なんて、ガツガツと出し入れされて、ビクビクと弓なりに背中をしならせて絶頂を迎えてしまった。それでも、日々樹くんは止めてくれなくて、ウエストを掴まれて腰を打ち付けられて果ててしまった。恥ずかしい。滲む私の視界に映る彼は、いつもの喧しい日々樹くんではなくてすごく色っぽい。そんな彼に抱き寄せられて肌と肌が重なる。
「日々樹くん…」
「これでも、私と別れたいですか?」
「うぅん。別れたくない」
「日々樹くんのこと大好きだってわかった」と火照る顔を手で覆い隠しながら呟くと、フフと笑う声が聞こえてきた。起き上がって、抱きついて自分からキスをする。普段なら絶対自分からはしないのに。今なら大胆になれる気がした。「アメージング」と面食らっている様子の日々樹くんは「私を驚かせるなんてなかなかやりますねぇ」とか満更でもなさそうだった。だが、そのまま後頭部を支えられて濃厚な口付けに発展して、主導権は彼に奪われた。舌を絡めたそれは、なんだかとてもいやらしい口付けで。
-「本当は開口一番に別れ話をされて、悲しかったです」
「ごめんなさい。だって…ずっと引け目を感じてたから」
「私はこんなにも愛を伝えているというのに、おかしいですねぇ」
「まだ足りないのでしょうか」と、二回戦…いや、三回戦目が決定した。ヘトヘトになっている私に容赦ないくせに、こんな私に「可愛い」と褒めてくれるから何もかも許してしまって…。私は日々樹くんに甘いなと痛感させられた。
END