管理人が書きたい話を集めてみた
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
―「教習所の教官乗せてる気分なんだけど」
「ペーパードライバーの運転怖いからな」
恋人とドライブデートってもっといいものだと思っていたのに…。さっきから敬人くんお小言しか言ってこないんだよな。私の彼氏は人気アイドルのくせに堅物である。普段女の子にチヤホヤされているだろうに…こんな無愛想だとファンサービスちゃんとしてるのか疑いたくなるぞ。でも、信号待ちの時にちらりと一瞥した敬人くんの横顔かっこよすぎた。
「敬人くん。なんか怒ってる…?」
「怒ってはいないが。後部座席に俺のぬいぐるみが置いてあって複雑な気分になっているだけだ」
後部座席に敬人くんのデフォルメぬいぐるみとビッグおまんじゅう置いてるのがバレた。そんなドン引きされるとはショックだな。もっと外の景色見てればいいのに、私のほうばっかり見てくるし。これは私の運転技術を疑われているな。制限速度が何キロとか、信号のない横断歩道のこととか、すっごい厳しい目で指摘されると気分が萎えてくるよ。最初は気付かなかったけど、敬人くんずっとお説教モードなんじゃないの?いつも一時間くらい部屋から出して貰えず、ずっとお説教くらったりしているし、それのドライブバージョンがこれなのか。もっと色気のあるデートを期待していたのに、ほんと敬人くんてくそ真面目だな。
「この雰囲気だったら普通キスしてくれるもんでしょ?」
湖の畔の駐車場に車を停めて、外に出ると優しい風が頬を撫でる。車内ではずっとお説教されていたから今からでも恋人らしい空気を味わいたくて後ろから抱き着いてみたんだけど、私の理想はことごとくスルーされた。キスもしてくれないし、愛を囁いてくれることもない。これだから寺の息子は…。
―「敬人くん全然キスしてくれない」
「どうしてそうふしだらなんだ。貴様は」
キスしたいだけでふしだらとか言われんのどうかと思うんだけど。しかも貴様呼びされたし。せっかく一泊二日の温泉旅行なのに…敬人くんて女心をわかってなさすぎる。私のほうから強引な口付けなんて、ムードなさすぎて萎える。浴衣一枚しか身につけていないのがなんかやらしくて迫りたくなったんだけど、めちゃくちゃ説教された。
「恥じらいがなさすぎるのもどうかと思うぞ」
「敬人くんにその気なさすぎるのが悪いんだよ。普通はもっとエチエチな展開になる筈なのに…」
「ほぅ…。じゃあ、こういうことをされたいのか」
ぽす、と部屋に敷いてある布団の上に押し倒された。抱きついたら判明したけれど、敬人くん口ではあぁ言ってたくせに、こんなに勃起してたのか…。慣れてなさそうな口付けが愛おしいな。付き合ってても全然手を出してくれないのは不満だけど、きつく抱きしめられると幸せに満たされてそれ以上責められなくなる。
「敬人くんてずるいな」
「というか、貴様。使用済みつけまつ毛を洗面所に置きっぱなしにしただろう?眼鏡なしだと虫に見えた」
「あーあ。お説教タイム始まっちゃったよ…」
END
1/4ページ