HiMERU
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
※少しだけあんずちゃんが登場します。
-「名前ちゃん。嫉妬全開のメルメルの為に説明してくんね?」
ある日、私は何だかよくわからないまま燐音くんに絡まれた。そして冒頭の台詞である。私は先程、この近くの美容室勤めの元クラスメイトと話していただけで決して彼氏でもなんでもないのだが…。なんか私に恋人がいる疑惑が持ち上がっていた。彼氏もいなければ、久しく恋愛もしていない干物女なのに…!?
「メルメル〜。名前ちゃん彼氏いないってよ」
そして何故かHiMERUくんに報告された。いい歳して彼氏いないとか(笑)って思われたらどうしてくれるんだ。HiMERUくんのリアクションが気になってチラ見していたらホッとしたような柔らかい笑顔が見れた。私に恋人がいなくてホッとしている…ということは、あんな喪女に彼氏いるわけねーよ。的な事を思われて燐音くんと賭けていたんだな。(勝手な想像)
ココ最近、クレビとの絡みが多い…というかクレビの面々が私とHiMERUくんを絡ませようとしてくる。今しがた、人手が足りないカフェ・シナモンのお手伝いを頼まれた。「姐さんが手伝ってくれて大助かりっすよ」とにっこり笑顔でお礼を伝えてくれるニキくんは可愛い。
「ニキくんは可愛いねぇ。癒し系だよねぇ」
「名前ちゃん。ニキみたいなのがタイプなのか?」
料理男子で可愛くて…確かにいいよね。でも私の好みとはちょっと違うかな。なんて、じっくり考えてしまう私に向かって「名前ちゃんにはHiMERUくんがオススメっすよ」と出来上がった料理をテーブルに置いたニキくんが某通販のCMばりにHiMERUくんを推してきた。「美男美女でお似合いやわ」とこはくちゃんが。悪ノリしすぎだろクレビ。
「もしかして、燐音くんのほうが好みだったり…?」
「いや、燐音くんは好みじゃないけど」という私の返事を遮ったのはHiMERUくんその人である。「名前さんは仕事中なのに、迷惑なのです」と怒ってくれるHiMERUくん優しいな。今、全然お客さんいないから大丈夫だけどね。さて、衣装のことで燐音くんに用があったあんずちゃんがそのままシナモンで休憩していたのだけど、そんな彼女は一部始終を聞いて全てを理解したらしい。
「HiMERUくんと名前さんをくっ付けようとしてますね。どうするんですか?」
「べつにどうもしないけど。そもそもHiMERUくんは私みたいなブスは好きじゃないと思っ…」
「HiMERUが名前さんを好きだと言っても…どうもしないのですか?それから、名前さんはブスじゃないです。めちゃくちゃ可愛いのですよ」
急に店から連れ出されたかと思ったら告白されて、なんかめちゃくちゃ褒められた。壁ドンの体勢で、目の前に綺麗なお顔が。…こんな真摯な眼差しで…。アイドルに壁ドンされるのは心臓に悪いな。というか、HiMERUくんて本当に私のこと好きなの?趣味悪すぎませんか?
「名前さん、可愛すぎるのです」
「HiMERUくんは顔が良すぎるんじゃ」
うんうん。どうかしてんな。と唸ってだけなのに、告白の返事だと思われたらしく、私は熱烈なハグをされ、頬ずりするかのごとくぴったりと彼の頬がくっつけられた。付き合った途端にスキンシップ豊富すぎません?HiMERUくんてこんなキャラでしたっけ…。
「メルメルは名前ちゃんに対して恋する乙女になってたからな」
「わしらはHiMERUはんを応援しとったんよ」
「私は定期的に名前さんに恋バナを訊いてましたよ」
私達が戻ってこないせいで不審に思ったクレビの面々とあんずちゃんに、微笑ましげな視線を浴びせられて羞恥で死にそう。まさかあんずちゃんまでグルだったとは…。
END