HiMERU
名前
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-「名前ちゃんてHiMERUくんと付き合ってるんじゃないんすか?」
「付き合ってる…って絶対烏滸がましいよぉ」
私は恥ずかしがり屋とかそれ以前に自己肯定感が低いんだろうな。現に今…カフェ・シナモンに恋人のHiMERUくんが姿を見せたのに、条件反射で物陰に隠れてしまったし。なんでこんな美形が私なんぞを好きになってくれたのか未だに理解出来ないんだけどな。さて…ニキくんに呼ばれたHiMERUくんが、しゃがんで顔を隠している私の傍に来たせいで呟きを聞かれてしまって逃げたいです。ごめんなさい。
「HiMERUくんがかっこよすぎる…」
「名前。こちらに来て顔を見せてほしいのです」
HiMERUくんの声が優しく響いて、頭にポンと手が触れた。優しくてかっこよくて…やっぱり自分では釣り合えない。と、引き続きホールの仕事をこなしつつも自己嫌悪に陥っていた刹那、その彼に捕まった。無理矢理膝に座らされて彼の腕に拘束された。隣りのテーブルには燐音くんとこはくくんもいるのに随分と大胆な行動だ。
「メルメルもついに我慢の限界かァ?」
「天城うるさいのですよ」と言いつつも決して私を離そうとせず「美味しいケーキもありますよ」と餌まで用意していた。HiMERUくんの腕から漸く抜け出せたと思ったら、今度はHiMERUくん自らケーキを食べさせてくれるというラブイベント(?)により耐えきれなくなった私は足早にニキくんのいるキッチンに戻ってしまった。
「HiMERUくんて名前ちゃんのこと好きなんすねぇ」
「んー…HiMERUくんにとっては遊びなんじゃないかなぁ?」
-「遊びだなんて、言いがかりなのですよ」
激おこなHiMERUくんが私の家に突撃してきた。しかし、私は合い鍵を渡したことすら忘れているという始末。そして、何故かHiMERUくんが怒っていて更に混乱に陥った。寝室に逃げ込んだのは誤算だったと後に気付くのだが、彼だけは満足げな笑みを浮かべていた。
「私のようなペチャパイじゃ、HiMERUくんを満足させられないと思う」
「もっと可愛くて、胸もおっきい女の子のほうが〜」と、どんなに自分がHiMERUくんに似合わないかを説こうとしても無駄だった。後ろから抱きしめられたかと思えば、彼の手が胸に重ねられた。風呂上がりで薄手のキャミソール一枚のせいで感覚も敏感になってしまう。
「これくらいあれば充分なのですよ。それとも、俺にこうされるのは嫌なのですか?」
「ひ、ゃん…っ。ヒメルくん、待…っ」
キャミソールも、ショーツ以外の衣服は全部脱がされて素肌に彼の手が触れる。ベット上に押し倒されて、部屋の灯りを明るくされて彼に全部見られてしまう。「俺に見られるのがそんなに恥ずかしいですか?」と優しく問いかけられて、何も言い返せず甘い口付けを落とされて。
「可愛すぎるのですよ」
「HiMERUくんすっごい嬉しそうだね」
「名前がここまで身を委ねてくれたのは初めてなのですよ」
「ヤらせてくれない彼女ですみませんねぇ。そりゃ、不満も溜まりますわ」
「恥じらいのある名前も好きですよ」
舌をチュウっと吸われるいやらしい口付けも、胸元に残される紅い所有印も、全てHiMERUくんの欲望の現れなのかもしれない。綺麗事並べてても欲求不満だったんだな。(私のせいで)優しい愛撫はまるで媚薬のようで、今夜は大胆になれる気がした…が、秘部に彼の舌先が触れて、その考えは砕け散った。
「それ、やだ…ァっ」
「これも恥ずかしいのですか?」
「こんなの、私じゃなくたって恥ずかしいと思うよ」
「爽やかな顔でこんなエッチなことするHiMERUくんが悪い」
「涙目な名前も可愛い」とキスで口を塞いでこられたけれど、私のほうから唇を奪ってみたら無言になってしまわれたよ。ていうか、「可愛い」って言いすぎだからね。
END