ピロートークはまだ早い
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
-「どしたの?彼氏とケンカしたとか?」
「ケンカならまだマシだよ」
さて、私は現在…女友達の住むアパートにお邪魔させてもらっている。HiMERUくんはいいのかって…?それが、今回はそのHiMERUくんが問題なわけで。私というものがありながら、グラドルと腕を組んでるところを週刊誌に撮られていたのだ。それを知った私が感情に任せて家を飛び出し今に至る。そりゃあ、私はスタイルいいわけでもないし美人じゃないし…と卑屈モードになっていると、友人が「まぁ、飲めよ」なんて缶ビールを手渡してきたので遠慮なくそれを煽る。いつもは私が酒の肴を作って、彼と楽しく晩酌(HiMERUくんはあぁ見えて未成年なのでお酒は飲まないけど)をするなんてことをしているのに…と、涙が滲んでくる。今日ばかりはやけ酒するしかない。
「名前って芸能人と付き合ってるんだっけ?」
「うん」と頷いて、ティッシュで涙を拭う。「きっと、モテる人なんだろうね」と何気なく言われて気付く。そうだよね。あのHiMERUくんがモテないわけがないよね、と。私にセクハラまがいなスキンシップをとってくるし、愛を囁くことも忘れず言葉にしてくれて幸せな日々だったなぁ。私の名前を呼んでくれる彼の声を思い出して胸がきゅうっと切なく締め付けられる。HiMERUくんに会いたいなぁ…なんて、私は馬鹿か。どうせ傷付くだけなのに。いつもみたいに抱きしめてキスしてくれる…なんていう幻想に囚われて、鞄の中から出したHiMERUくんぬいぐるみを抱きしめる。私は彼には相応しくない。そんなこと分かってた筈なのになぁ…。
「名前!携帯鳴ってる!」
着信はHiMERUくんから…だろうか。携帯を手に取ることすらせずに、私は降りしきる雨の音に耳を澄ませた。その刹那、部屋のインターホンが鳴らされた音が響く。友人宅なので、彼女が出てくれたけれど、「名前!早く!」なんて呼ばれて驚いた。だって…玄関先に立っていたのは雨に濡れたHiMERUくんその人で。私は慌ててバスタオルを掴んで駆けつけた。そのタオルを彼に被せてわしゃわしゃと拭いていると、くすりと笑う声が聞こえた。「こんな時でも名前は優しいのですね」と。あぁ…HiMERUくんだ。なんて安心してまた涙が溢れてくる。
「なんで、ここにいるって分かったの?」
「秘密です。HiMERUは名前がどこにいたって必ず見つけてみせますよ」
後から分かったことだけど、私の携帯のGPSで追跡したらしい。まさか、私の恋人が人気アイドルHiMERUだなんて思わなかったらしく、友人は目を丸くしていたけれど、彼女の恋人の服を貸してもらってHiMERUくんにはそれに着替えてもらった。まだ濡れたままの姿で、私を抱き寄せてキスしてくれたけどそれを友人の目の前でやってのけるのだから恥ずかしかった。雨が止むまで家にいさせてもらい、ふたりで帰路に着く。まだ彼から何も説明はないけれど、手を繋いでくれるだけで自然と安心感に満たされた。そしてまた泣いた。
「HiMERUくん。抱きしめる力強いんですけど」
「名前を不安にさせ、泣かせてしまったなんて…恋人失格ですね」
「あのゴシップ記事はガセとはいえ、俺はなんてことをしてしまったのでしょうか」と、どうやらHiMERUくんはその女性に付きまとわれていたらしく、偶然その場面を撮られてしまったとか。ろくに事情を訊かずに飛び出してしまった私も悪いかもしれないな。と思いつつ、重なる彼の体温を感じて、そのままバスルームに押し込んだ。雨で体が冷えていたからだ。「お湯は入れてあるから」と立ち去ろうとしたのに、腕を引かれて私までバスルームに連れ込まれて。しかも服まで脱がされて。その時のHiMERUくんといったらとても楽しそうだった。
「あの〜、私べつに雨に濡れてないし」
「そう言わずに。HiMERUは名前と一緒にお風呂に入りたいのです」
その後は勿論HiMERUくんにいいようにされてしまって。自分で洗うと言っているのに、全身くまなく洗われてしまい、私は口を噤んだまま湯船に身体を沈めた。HiMERUくんと仲直りできたのはいいけれど、なんか思ってたのと違うな。「名前が洗ってください」なんて彼の肌にスポンジを滑らせて洗わされた。すごくエッチなことをしている気持ちにさせられて顔を背けたくなる。HiMERUくんの引き締まった肉体を目の前にして逃げ出したくなるけれど、今は湯船の中で後ろから抱きしめられているから無理だ。もうこれってそういうことする流れですよね。と、理解したと同時に彼の手で胸の先端を容赦なく愛撫されて下腹部が熱くなる。首筋に唇が触れて、私はHiMERUくんに愛されてるんだなぁなんて実感して幸せな気持ちに満たされる。
「ふ、ぁ…っ。ヒメ、ルく…っ」
「俺には、名前しかいないというのに…っ。嫌われてしまったでしょうか?」
「嫌ってなんか…っ。や、んぅ…っ」
「可愛いですね」と囁かれて、対面座位の体勢で彼の硬い男根が挿入され、ナカをぐちゃぐちゃに解されて淫らな声が漏れる。お風呂で抱かれるということは全く避妊されていないということで、思わず焦るけれどHiMERUくんはすっかりスイッチが入ってしまったようで。ガツガツと突き上げられて、胸の弱いところを攻められて拒もうにも拒めない。何か言おうとしても口付けで塞がれてしまう。
「避妊、してな…っ」
「俺の子を孕めばいい…」
「ひ、ぁ…っ。ナカ、らめぇ…っ」
-「HiMERUくん。やりすぎ」
「怒った顔の名前も可愛…っ」
「そういうのはいいから!」
さすがに、これはやりすぎですよね。ってことでHiMERUくんには反省してもらいましょう。私に抱きついてこようとした彼を躱して部屋に引きこもる。悲しげな声で名前を呼ばれて、ついつい扉を開けてしまった私はHiMERUくんに甘い。それはもう、めちゃくちゃ甘い。
……To be continued