ピロートークはまだ早い
名前
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-あのHiMERUくんがモテない筈がない。そんなのわかっていた。だけど、実際にこの目で見たことはなかったわけで。私以外の女…しかもHiMERUくんと同い歳くらいの若い女の子からモテているのを目撃してショックを受けた。売り出し中の女性アイドルグループの一人の夢乃ちゃんという、若いだけじゃなく見た目も私と違って可愛い子だ。甘ったるい声で語尾にハートマークが付いていそうな呼び方でHiMERUくんに話しかけているのを聞いた。
「なんなのですか。触らないでください」
腕を絡めてベタベタとしていたが、HiMERUくんは本気で嫌がっている。「いいじゃないですかぁ。照れちゃって可愛いですねっ」とか言って上目遣いで彼を見つめていたところを見るに、彼にその気がないのには気付いていないのだろう。あれだけ可愛かったら自信過剰にもなるか。と納得しそうになりつつも、自分の恋人に言い寄られているのは腹立たしくて悔しくて泣きたくなった。夢乃ちゃんは私と目が合うと勝ち誇ったような顔をしていた。私の視線に気付いたHiMERUくんは気まずそうに顔を顰めた。
「あのおばさん、夢乃が羨ましいのかな?」
ボソッと呟いたの聞こえてるよぉ?そりゃ、10代の子からしたら20代半ばの私はおばさんだろうけど。その悪口を聞いて、思わずピキピキっと眉間に皺が寄った私の元にHiMERUくんが駆け寄ってきた。夢乃ちゃんの手を振り払って。すごい怒ってるな…一見わかりにくいけれどHiMERUくんのコメカミがピクピクしてるもんな。
「これは誤解なのですよ。向こうが無理矢理…」
「私みたいなおばさんよりも、歳の近い可愛い女の子のほうがいいんじゃない?」
手を掴まれて近くの空き部屋に連れ込まれた。ついつい意地悪な問いかけをしてしまうのは、私がいじけているから。可愛い子にベタベタされて満更でもなかったんじゃない?なんて、HiMERUくんに否定してほしいから、こんなことを訊いてしまうんだろうか。壁ドンの体勢で食い入るように見つめられて、口を噤んだまま視線を逸らして遠くを見つめる。いつの間にか力いっぱい抱きしめられていて、彼の背に腕を回した。
「あ…の、HiMERUくん?抱きしめる力強い」
「HiMERUは名前以外の女性には興味無いのですよ」
ベタベタされて嫌だったから、その分私とベタベタして上書きしたいとのこと。抱きしめられながら「見てないで助けてほしかったのですよ」と言われてもなぁ…HiMERUくんと私が付き合っているのがバレるわけにはいかないし。うーん…私にはどうにも出来なかったな。「名前が一番可愛いのですよ」とベタ褒めされて思ったが、やっぱりHiMERUくんの趣味ってどうかしてるな。相変わらずキス魔だなぁ。と、濃厚な口付けの最中にぼんやりと実感した。
-「私だってHiMERUくんがよその女の子にベタベタされて嫌だったんだもん」
帰宅したHiMERUくんを熱烈歓迎したら困惑された。私の方からスキンシップを取りにいくのは珍しいので「急にどうしたのですか?」なんて眉を下げた彼に問われてしまって。自分から重ねといてなんだけど普通のキスじゃ物足りなくて舌を絡めた口付けを交わした。私に攻められて受け身になっているHiMERUくんも可愛い。交際当初はこん感じだった筈なのに、いつの間にか私が翻弄される側になっていた。童貞なHiMERUくんをからかうのは楽しかったし、あの時の気分をまた味わいたい。
「HiMERUくんは歳上のおねーさんが好きなんでしょ?」
「そりゃあ名前は歳上ですが、誰でもいいわけじゃないのですよ」
ここで綺麗なおねーさん系の某有名女優の名前を出して彼の好みを探ってみたんだけど見事にカウンターされてしまって私はソファーの上で組み敷かれた。「俺がこういうことをしたいのは名前だけなのですよ。生涯…愛するのはあなただけです」と甘い言葉を囁かれて赤面するしかなかった。ずるいなぁ。私だってHiMERUくんを照れさせたいのに…。
「ねぇ。何もしてないのに屹立してるみたいだけど?」
HiMERUくんの下半身に跨ってそれを解放してやる。「HiMERUくんはエッチだねぇ」と、手で竿を扱きながら舌でぺろぺろと舐めて彼をいじめる。こんなことをしているけれど、服は脱いでないし物足りないHiMERUくんにそれとなく催促され、S心が刺激された私は下着姿で彼に迫ると決めた。
「こういうのが好きなの?HiMERUくんはおっぱいが好きなんだ?」
「俺は…っ、名前のこういう姿が見たいのですよ」
「あ…っ。やだァ…っ。ヒメルく…〜っ」
フロントホックのブラがパチリと音を立てて外されて、はらりと素肌が露わにされた。胸に顔を埋めてくるのを見る限り、おっぱい好きなのは確定だろう。揉みしだかれて乳頭はぐりぐりと押し潰されて。その刺激的な愛撫でいつものペースに巻き込まれそうになるから、今日はとことん意地悪になろう。「HiMERUくんは私のおっぱいが目当てなんだ?」と、さっと胸を腕で隠す。これじゃ彼はカラダ目的の最低野郎みたいだ。
「もしかして…HiMERUとセックスするのが嫌なのですか?」
あのHiMERUくんの口から卑猥な言葉が聞けるとは…。いや、そうじゃない…シュンとしてるHiMERUくん可愛い。私がいじめすぎたせいで、名前は自分とエッチしたくないのでは?と心配になっているらしい。好きな子をいじめるのは楽しいな。ぎゅうっとHiMERUくんに覆い被さると、素肌が重なってドキドキする。もう一度キスがしたかったけど、下腹部に伸ばされた彼の手でショーツを取られ、指がぬかるみに沈められた。卑猥な水音が聞こえて恥ずかしいけれどHiMERUくんは満足そうだ。
「やはり名前はHiMERUに触られるのが好きなのですね」
「あ…ンゥ…っ。それ、やだ…ァっ。イっちゃいそ…っ」
もっと歳上の余裕を見せつつ騎乗位でHiMERUくんをを翻弄したかったのに。指だけで絶頂させられてしまった私は彼に背を向け、恍惚としながら赤く染まった顔を隠している。そんな私とは裏腹に、HiMERUくんは「可愛すぎるのですよ」と頭を撫でてきた。甘やかしたい対象であるHiMERUくんに甘やかされるとは…。この行為にときめいてる場合じゃないんだ…お腹の奥が疼いて仕方ないから。猫のように縮こまる体勢で我慢。
「私は、HiMERUくんを抱きたかったんです…」
「な…〜っ。俺が抱かれる側になれということですか?」
「そう…。可愛いHiMERUくんをいじめたい」
瞳を潤ませて懇願したら、たじろいだHiMERUくんから主導権を奪うことに成功。「こんなにおっきくしちゃって、そんなに私の裸は興奮する?」と言葉で挑発しながら腰を落とし、彼の男根を受け入れる。私が腰を動かすと何も言えずに快楽に顔を歪めている。受け身なHiMERUくんは可愛い。でも、すかさず突き上げてきたから止めた。
「ァン…っ。私が、するから…動かないで…っ」
「今日会った時から、こうしたくて…っ、仕方なかったのですよ…っ」
「ひ、ぁ…っ。ナカは、らめぇ…っ」
HiMERUくんを可愛がるのは難しい。ナカにドクドクと吐き出されるものを受け止めながら、私は目を閉じて全身でHiMERUくんを感じた。本人には言っていないけど、ピル飲んでるから大丈夫だもんね。「ピル飲んでるから妊娠はしないよ」と彼を安心させる為に告げたのに、「そうだったのですか」と残念そうなのは、本気で私との子供が欲しいからだろうか?
「今日ね、ほんとは嫉妬したしHiMERUくんは私のだって大声で言いたくなった」
「それならいいのですが。名前が助けてくれなくて寂しかったのですよ」
「だって…恋人ってバレるわけにいかなかったし」
可愛くごめんねしたらHiMERUくんは大体許してくれる。しかし、再び欲情したHiMERUくんとお風呂に入ることになり、身体中にキスマークが散らされて困った。まるで、どれだけ激しい情事だったのか証明しているみたいだ。
END
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