ピロートークはまだ早い
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
-「や、ちょっとォ…っ。ヒメ、ル…くん…っ」
現在、朝7時。清々しい朝…なんて言える訳もなく、私は彼にセクハラをされていた。顔を洗ってタオルで顔を拭いている時に、鏡越しに映った彼の姿に気付いた時には既に遅し。後ろから胸を掴まれて、その後はまぁ…ご想像通りというか。見た目綺麗なお兄さんなHiMERUくんがこんなにエッチなことをしてくるなんて全国のHiMERUファンが知ったら驚愕だろうな。数日前の私は大好きなHiMERUくんと同棲なんて…と浮かれていたものだが、クールでミステリアスな彼の本性が見え隠れし始めてから悩ましい日々を送っている。
「HiMERUくん。キャラ崩壊してません?」
あぁ…だめだ。聞いてないし、更にエスカレートしてる。今日がお仕事お休みでよかった…なんて胸を撫で下ろしたいところだけど、休日に身体を休めるどころじゃないなこれは。耳に舌を這わされてゾクゾクするし、声が出ちゃう。しかも、ずっと胸触られてるし。「名前はこんなHiMERUは嫌いですか?」と、先程の問いの返答がまさかの疑問形だ。ていうか、ここ廊下なんですけど。と、リビングのソファーまで移動したらそのまま押し倒されて私の視界にはHiMERUくんと部屋の天井しか映らない。こんな明るい時間に何やってるんだろう。なんて現実逃避みたいに馬鹿なことを考えてると、唇に口付けが落とされて。
「名前…?」
「嫌いじゃないよ。嫌いじゃないけど…照れるし」
「HiMERUくんともあろう方がなんで私なんか選んだの?」と、ぼそっと疑問に思ってたことを漏らすと何故か笑われた。だってね、私なんかべつに綺麗でも可愛くもないし、どう見ても釣り合わないのにさ。遊ばれてる…?なんて、彼から視線を逸らした瞬間、信じ難い台詞が聞こえて思考が停止した。
「HiMERUの一目惚れなのですよ」
「HiMERUくん趣味悪いよ。私じゃなくてさぁ、あんずちゃんみたいな可愛い娘のほうがいいに決まってるじゃん」
「名前は充分可愛いのです。HiMERUは趣味悪くなんてないのですよ」
世間一般的に見たら決して可愛くない筈なんだけど、愛しのHiMERUくんに可愛いって言ってもらえたから幸せな気持ちで眠りに就ける。しかし、彼が二度寝を許してくれるわけもなく甘い攻撃が繰り広げられる。「名前のここは、HiMERUを受け入れる準備が出来ているんでしょう?」なんて、秘部をツーっとなぞられて、腰が跳ねる。HiMERUくんの低くて色気のある声も好きだなぁなんて思うけど。今それどころじゃない。朝っぱらから何をやっているんだろうか。と、ふと冷静になる。亀みたいに身を縮こまらせていると、「嫌なら何もしないのですよ」と素っ気なく離れていってしまった。
「嫌なわけじゃなくて!朝からお盛んだなぁ…って思っただけ」
「今日は一日中触れ合ってもいいのかと判断したのですが」
「一日中…?」
なんかHiMERUくんしょぼんとしてるし、後ろ姿哀愁漂ってるし意地悪しすぎちゃったかな?なんて彼の背中に抱きついたら、そのまま寝室に連行された。こりゃ、連戦を覚悟するしかないな。と身震いした。ルームワンピを脱いで下着だけの姿になると、彼のギラギラした視線が向けられ顎を掬われて視線が絡む。あのHiMERUにこんな熱い眼差しを向けられて、拒否できる女はいないだろう。そう…拒めなかったから、五連戦されて腰砕けになるしかなかったのだ。
「HiMERUくん…なんでそんな元気なの?」
「くたっとしている名前も色っぽいですね」
「やぁ。も、無理…だからぁ…っ」
窓から外を覗くと、いつの間にか暗くなっていて。本当に一日中だった。私の肌に散らされた赤い跡が、どれだけ激しい情事だったのかを証明しているようで。今更ながら恥ずかしくなって、枕で顔を隠した。
……To be continued
1/17ページ