愛のカンパネラを鳴らせ
名前
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-「名前姐さん。行ってらっしゃいっす」とお見送りの時に、愛妻弁当を受け取ってしまった今朝の私。いつも社員食堂で安いけどそんなに美味しくないランチを食べているのでありがたい。ニキくんがお弁当作ってくれたの嬉しすぎて業務中ソワソワしちゃったよ。忙しくて中々お昼行けなかったけど、ニキくんのお弁当が待ってるんだもんね。遅めランチタイムを食堂で食べる。忙しいから、皆お昼の時間バラバラになりやすいんだよね。周りにあまり人もいないし、私がちょっとニヤけていても気付かれないだろう。
「名前さん。何ニヤニヤしてんですか?」
「今、愛妻弁当食べてんだからほっといてよ」
他部署に所属してる同期女子に見つかったし。しかも許可なく向かいに座ってランチ食べ始めたし。そして「愛妻ってどういうこと?」と詮索されてしまうわけで。「私のお弁当、彼が作ってくれたんだよね」と、彼氏いる設定で話しちゃう。ニキくんを彼氏扱いしてごめん。と少し罪悪感はあるものの、ニキくんのことをどう説明したらいいか分からないしね。蓋を開けると見た目ほんとお洒落で、私はこういうお弁当に憧れてたんだなと納得。甘い卵焼きも、人参しりしりも美味しい。早速ニキくんに「お弁当美味しい!ありがとう」ってLINEした。
「名前さんはお料理得意じゃない感じなの?」
「そうそう。だからお料理できるメンズと付き合うしかないじゃん?」
女なら料理は得意じゃないと。って言うからこそ、料理できないのを少し気にしていたりする。ニキくんも料理上手な女の子のほうが好きなのかな?とか、ふと考えてしまって勝手にダメージを受けた。妄想だけでダメージ負うってどういうことだよ。
-「ちょりぃ〜っす」
「おかえりなさ…って、それ僕の真似っすか?」
柄にもなくニキくんのモノマネしながら帰宅したら「今の全然似てなかったっすよ」とか言われてしまってショック。うんうん、やっぱり本物の「ちょりぃ〜っす☆」が聞きたいよね。お手本見せてくれるニキくん可愛い。ありがとう荒んだ心が少しは癒されたよ。ニキくんに会いたすぎて早く帰りたかった。ハグしたいなぁ…なんて、いかんいかんセクハラになってしまう。最悪ニキくんに嫌われてしまうし、しないけど。本当はぎゅうってしたい。それはそうと、帰ってきたらエプロン姿のニキくんが迎えてくれるとか、もう妻じゃん。あれ?私、結婚したっけ?とか思っちゃったじゃん。
「今日はニキくんにお土産があるの。マリガッツァ(?)買ってきた」
「名前姐さんまじありがたいっす。でも多分、間違えて覚えてるっすよ!」
なんと、マリガッツァじゃなかったのか。適当に覚えすぎたかな。正解はマリトッツォなんだとか。惜しいじゃん。恥ずかしいな。今夜の夕飯はデミグラスハンバーグだ。これは!見たことあるぞ!ニキくんの中の人が二キズキッチンで作ってたの見た!荒ぶるテンションが抑えきれなくてついつい「カフェシナモンのメニューのやつだね?」とか言ってしまったからニキくんを吃驚させてしまったよね。「ハンバーグ作るのに、ハンバーガー食べてきたんだよね燐音くんが」とか言ってしまったし「ハンバーガー?燐音くん…?」と混乱させてしまった原因も私にある。正確に言うと、燐音くんの中の人が二キズキッチンのハンバーグ回に出演する直前にハンバーガー食べてたという話なんですよね。こんな話を出す姐さんでごめんよ。
「私も二キズキッチン参加してみたい」
付け合せの人参グラッセも美味しいし、ハンバーグも美味しいし生きててよかった〜!って人生を謳歌したくなるよ。二キズキッチンって毎回ゲスト呼んでるじゃん?ってことで私も参加したい。料理初心者だけどいいかな?(二キズキッチンのメンバー料理上手しかいないからね)烏滸がましいよ私料理できないくせに!と、内心自分ツッコミしていたんだけど、「姐さんと一緒に料理するのいいっすねぇ」とか乗り気なので甘えさせてもらおう。ちょっと聞いた?コーンスープも手作りとかやばくない?私いつもクノォルカップスープ使ってるんですけどね。
-「ニキくん学生時代モテたんじゃない?おねーさんと恋バナしよ」
修学旅行の夜のテンション風に絡んでウザかっただろうに、二キくん付き合ってくれて優しい。ニキくんは歳上のおねーさんからモテそうなものだけど「べつにモテてないっすよ」とあっけらかんと彼は言う。謙遜してるんだなと思ったんだけど、よくよく考えてみたらニキくんってご飯の話しかしないから同級生の話題についていけなさそうなイメージだな。こりゃ顔が良くても敬遠されていたのかもしれないな。勿体ないことをするな元クラスメイトの女子達よ。私だったらニキくんと食べ物の話題で盛り上がれる自信あるのに。
「ニキくんのクラスメイトになって同じ青春送ってみたかった」
「名前姐さんモテそうっすから、僕じゃ近寄れなさそうっす」
「名前姐さん悲しいくらいモテないよ」
……To be continued