椚章臣
名前
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-「章臣くん…っ」
廊下を歩いている章臣くんを見つけたら体が勝手に…なんていう言い訳は通じない。鋭い視線で私を見据える彼に「仕事中に抱きついてこないでください」と冷たい対応をされた。彼…椚章臣こそ、私が高校生だった頃から大好きな人物である。あの頃は章臣くんにガチ恋してたお陰で彼氏が出来なかったな。彼は当時モデルであり、人気アイドルでもあった。そんな彼と今では夢ノ咲学院の同僚になれたので、この学院の教員になって本当に正解だった。
「章臣くんがちっとも手を出してくれないんですけど」
「章やんだし、しょうがないんじゃない?」
そう…現在の私の悩みとは、付き合っているのにまだ章臣くんとカラダの関係になれていないことだったりする。だから、上目遣いで見つめて男心を擽るという作戦の練習台として保健室で酒盛りしていた陣さんに協力してもらうことに。二人とも身長が同じくらいだし、実験しやすいかも。と、イメトレをしながらじーっと上目遣いで陣さんを見つめて彼からのアドバイスをもらおうとしていたら、陣さんは保健室の出入口に視線を向けたまま固まってしまった。はて、どうしたんだろうと彼の視線を辿った瞬間、私もその場で凍りついた。
「名前…何してるんですか。まさか、陣が本命だったなんて」
状況が状況だった為、盛大に誤解されて絶望した。このままでは、章臣くんに嫌われてしまう。と、冷や汗をかいている私は置いてけぼりで、陣さんが「違う違う。章やんの勘違いだって」と、この経緯を説明してくれた。誤解は解けたかもしれないけど、章臣くんは呆れているし、乱暴に腕を掴まれて保健室から連れ出されて、正直泣きそうだ。何か言おうとして、口を閉ざして…というのを繰り返していたら使われていない教室に連れ込まれた。これは、お小言を言われるに決まっている。ていうか、別れ話確定だよね。と、涙が滲んでくる。
「…っ。なんで泣いてるんですか。あなたは」
「だって…別れ話するつもりでしょ?」
キスだって片手で数える程度しかしていないし、エッチもできなかったし…。でも、大好きな彼とお付き合いできて幸せだったなぁ…なんて勝手に感傷に浸っていたら、私の泣き顔を見てぎょっとしていた彼の腕の中に閉じ込められた。章臣くんの匂いと温度を感じて胸がいっぱいになる。あぁ…別れなくないなぁ。なんて溢れてくる涙を彼にハンカチで拭われる。こんな時でも優しいなんて罪深い男だ。と嗚咽を漏らしながらぽつりと呟くことしかできなかった。
「…優しくしないで」
「何を誤解しているのか知りませんが、私は名前と別れるつもりはありませんよ」
「どうしたら泣き止んでくれますか」と、優しく口付けをされて、涙が止まった。私は本当に単純な女だな。と自分でも呆れてしまう程だ。しかし、この優しいキスがどんどんいやらしいキスになっていくなんて信じられなくて、舌が絡まりあって息が乱れる。服の上から彼に胸を触られて、それでもディープキスは止めてくれなくて、思わず背中が震えた。それに、章臣くんのせいで下腹部が疼く。
「章臣くん…抱いてください」
「名前、付き合ってまだ一ヶ月ですよ。手の早い男にはなりたくないのですが」
「でも…私は早く章臣くんとエッチしたい」
END
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