七種茨短編
七種茨
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「茨くん。何か私に隠してることない?」
風呂上がり、部屋に戻れば待ち構えていた名前に冒頭の問いかけをされた茨は、なんの事やらと首を傾げた。他の女性と関係があるとかやましいことはなかった筈だ。しかし、彼女が背後に隠していたダンボール箱を提示した途端に彼の顔に焦りが浮かんだ。「茨くんがエロ本隠してんじゃないかと思って、捜索してみたら大人の玩具を見つけてしまったわけですけど」と彼女は顔を顰めている。もしや、これを他の女性との行為で使っていた?なんて不安に駆られた彼女だが、その疑いは杞憂に終わった。しかし、嗜虐的に微笑む茨はとんでもない思惑を口にしたのだ。
「それ、名前の為に購入したものなのですが。お気に召しませんか?」
「茨くんの変態。こんなもので私が喜ぶとでも思ってるの?」
鋭い視線で彼を睨んだつもりだった。しかし、場所が悪かった。後ろのベッドに倒れ込み、名前を組み敷いた彼は活き活きと目を輝かせている。アブノーマルなプレイではなく、そういう行為自体をしたかったのだが…まぁ、いいか。と寛大な心で受け入れてしまった自分はなんて愚かだったのだろうかと、後悔することになるとも知らず。しなやかな彼の指先でナイトガウンの紐が解かれ、白い肌が顕にされた。ショーツも脱がされ、一糸纏わぬ姿の彼女の胸の先端を刺激するもの。それは彼の手ではなく、振動する機械で。電マと呼ばれているそれを、彼女は「初めて見た」と呟く。
「アァ…っ。これ、だめ、なのぉ…っ」
両方の先端にそれが当てられ、自らの意志に反してそこは反応しきっていて…。太腿をもじもじとさせて感じている彼女の様子に満足げに口角を上げる茨だったが、潤んだ瞳と視線が絡むと、胸の奥が甘く締め付けられる感覚に陥った。
「はァ…っ。ねぇ、茨くんは、触って…くれないの?」
「そんなに感じているなら、自分が触れるまでもありません。それとも、これが欲しいんですか?」
「あ…っ。やだァ…っ。茨くんの、欲しいのに…っ」
彼女に可愛い反応を見せられ、もっといじめたくなってしまうとばかりに、解れきった蜜壷にはバイブが挿入された。抵抗しようと思った。だが、茨はこういう行為がしたかったのだろうと納得した名前は伸ばした手を引っ込める。大人の玩具でこんなにも乱れきってしまった彼女を見て、彼は愛おしげに瞳を細めている。ずぶずぶとバイブを動かし、彼女が最も感じる箇所に当てがう。身を捩らせ、ベッドのシーツに指を食い込ませ、四つん這いになった彼女のそこは、茨の指を濡らす程に愛液で溢れ返っている。玩具で執拗にいいところを攻められ、身体を震わせた彼女は絶頂を迎えてしまった。
「私…茨くんので、イきたかったのに…っ」
「そんなに欲しいんですか。淫乱ですね」
もう限界だった。大人の玩具で何度もイかされていたのだから…。くったりとした彼女の額に張り付いた髪をかきあげ、茨が口付けを落とす。舌を絡めたまま、漸く彼の男根が名前のそこへと挿入された。一筋流れた涙は、彼の手で拭われて。翌朝、茨の腕の中で気絶した彼女が目を覚ましてからの第一声は「茨くんなんか嫌い。変態」だったとかなんとか…。
「気持ちよくなれなかったですか?」
「そういう問題じゃない。茨くんが悪い」
END