七種茨短編
乱凪砂
名前
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-「ただいま」と言って名前に抱きつく凪砂は飲み会帰りであり、現在の時刻は日付が変わるまで10分を切っている。帰宅した彼を迎えた彼女は足元がおぼつかない彼に肩を貸しながら寝室に入っていく。「名前は甘くていい匂いがするね」と彼は衝動に任せて口付けをする。その口付けはアルコールの香りが鼻腔を擽った。相当飲まされてきたと察した彼女は「水持ってくるから、ちょっと待ってて」と彼を窘めるが、酔っ払っているが故か離してくれないどころかベッドに引きずり込まれた。
「名前と離れたくない」
「凪砂くん、酔ってるから我儘だね」
赤く染まった彼の頬に手を当ててみると火照っているのが分かった。二日酔いにでもなりそうなので早急に寝てもらおうと思っていたが、この体勢を見る限りそれは無理そうだ。豆電球の灯りが照らす部屋ではベッドの上で凪砂が名前を組み敷いている。何度も唇を重ねられ、吐息さえも奪うように熱い舌が絡み合った口付けに名前は深く考えることを放棄した。時計の針が24時を告げている。服を捲り上げられ、晒された素肌に彼の手が滑らされる。いつもの凪砂とは何処か違った。上半身を起こした彼女が凪砂を抱きしめると、それを皮切りに胸への愛撫が始められた。両方の先端に吸いつかれ、舌先で転がされたり揉まれながら指の間に挟まれ刺激される。彼の瞳は情欲に染まっており、身をよじらせて感じている名前を見ては満足げに唇に笑みを乗せていた。
「凪砂く…っ。やだァ…っ」
「ここ、濡れてるよ。嫌なの…?」
「アァ…っ。指、だめェ…ァアっ」
彼女を後ろから抱く姿勢で割れ目に指を入れ、ナカを解していく彼はそう問いかけるが、言葉とは裏腹に増やされた指が出し入れされ彼女はその快感に身を震わせ最初の絶頂を迎えた。「名前の味がする」と、愛液の付着した指をぺろりと舐めて余裕のあるように見える凪砂とは違い、名前は羞恥心でいっぱいいっぱいだった。一度達した身体は彼を求めており、それは彼も同様だった。「凪砂くん、誕生日だもんね。好きにしていいよ」と甘い囁きに彼は嬉しそうに頷いて名前を後ろから抱き竦めた。「名前は優しいね。私のことしか考えられなくしてあげる」と、バックの体位で男根が沈められた。腰に手を添えられ最大に屹立したそれがナカを犯していく。
「アァ…っ。後ろから、いいのォ…っ」
「はぁ…っ。名前、締め付けすぎ…っ」
バックでの激しいピストンから、体勢を変えられ正常位になると名前は彼のうなじに腕を回して恍惚とした表情で彼を感じている。肌と肌が重なり合い、互いの温もりが伝わってくる。パンパンと音が響き、ふたりの乱れた息遣いが聞こえる。「好きにしていいよ」と言われたからか、達した後も凪砂は名前を中々離そうとはしなかった。「誕生日おめでとう」と伝えてふにゃりと笑った彼女をきつく抱きしめて凪砂は幸せそうに息をついた。しかし、「名前が可愛すぎるから、もう一回したくなっちゃった」と、まさかの第二ラウンドが決定し彼女は苦笑した。
「あぁ…っ。名前、大胆すぎるよ…っ」
「凪砂くん…っ。気持ちよくなって…っ」
「私が上になるから」と、騎乗位の体位になった彼女は慣れないながらも腰を浮かせて降ろしてという上下運動をこなした。自分ばかりが気持ちよくなっているのでは…?と危惧したが、彼も限界が近いのか気持ちよさそうに荒く息をしている。指を絡めさせたまま、奥深くを先端が刺激し、名前が絶頂を向かえるとそれに続いて彼の熱い白濁が放たれ、ふたりはぐったりとシーツの波に身体を沈めた。
END