七種茨短編
巴日和
名前
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―「あ…あの、日和坊っちゃま。距離近いです」
「名前ちゃん、少し肌荒れしてるね!スキンケアは徹底するべきだね!」
巴家のメイドの一人である名前は日和専属というわけではなかったが、歳が近く、更に日和のお気に入りということで最早彼の専属のような扱いになっていた。そして只今、日和の部屋にて彼の髪を乾かしてブローを終えたところだ。鏡越しに彼女と目が合うや否や、振り向いた彼が彼女の顔を両手で挟み、唇が触れそうな距離まで近付いてきた。そしてスキンケアのダメ出しである。確かに日和は男性なのに肌が綺麗だ。中身は我侭貴族だと分かっていても、美形にこんなことをされては照れるじゃないかと彼女は密かに彼相手にドキドキさせられていた。これは恋愛ではない。そう確信していた。それなのに、日和は容赦なかった。
「日和坊っちゃま。こんな時間に何か御用でしょうか?」
「子守唄でも歌いましょうか」そんな戯れ言も言えなくなった。夜更けに呼び出され、ベッド上に座る彼に歩み寄れば、腰を抱き寄せられ、胸に顔を埋められた。日和坊っちゃまにも、甘えたい時があるのかも。なんて呑気なことを考える余裕もなくなった。スカートの中に侵入した彼の手がいやらしく太腿を撫でてくるからだ。胸の柔らかさを堪能するように顔を押しつけられ、布地越しとはいえ、鼻先がぐりぐりと彼女の胸の先端を刺激する。主君である日和を拒絶するなんて許されない。だからこそ、彼からのお戯れを無心でやり過ごそうとしたのだ。しかし、脚をもじもじとさせる彼女の様子に気付いた彼の指先が次第にそこへと近付いてくる。「坊っちゃま…っ。こんなの、だめ、です…っ」と色っぽい吐息を零す名前に日和は欲情していた。
―「名前ちゃんは嘘つきだね!こんなに濡らしてるのに」
「だって…坊っちゃまが、触るからァ…っ」
スカートの裾を口で咥える名前の背後に日和が立ち、左手で彼女を支え、右手は愛液溢れるそこへと挿入された。彼の長い指がナカで動かされ、出し入れされ、腰をガクガクとさせる彼女は彼に支えられる体勢でどうにか立っていられた。このままでは日和の指で達してしまいそうだ。と、生理的な涙が頬を伝った。「ぼくの指でイかせてあげるね!」と感じる場所を指で何度も掠められ、ついに絶頂を迎えてしまった彼女は立っていられず、日和の腕に受け止められ、彼と共にベッドの上に崩れ落ちた。「坊っちゃま…こんないやらしい私なんて嫌いになったでしょう?」隣に寝転がったまま、恐る恐る訊ねてみれば、いつもと変わらず明るい笑顔の彼と視線が絡んだ。「こんなに可愛い反応をしてくれる名前ちゃんを嫌いになるなんてありえないね!」と優しく頬を撫でられた。そして、彼女は彼を愛しいと感じてしまう自分の心に戸惑っていた。恋心を抱いてはいけない相手だと分かっている。
「ねぇ、名前ちゃん。ぼくのことも満足させてくれるよね?」
「坊っちゃま…。私、頑張って御奉仕しますね」
この時、ふたりは互いに勘違いしていた。彼にご奉仕をしようと下半身に伸ばした手を掴まれ、ベッドに背中を沈めた彼女の視界に映るのは、高い天井と、ギラギラとした男の欲を滲ませている日和だけで。「奉仕なんてしなくても大丈夫だね!ぼくは早く名前と繋がりたいね!」と腫れ上がった彼のものが蜜壷の入り口に当てがわれ滑らされる。彼に求められているなら許されるだろうか。と恍惚とした表情で、日和を抱きしめ、彼を受け入れた彼女の唇に彼のものが重ねられた。やっぱり、この気持ちは恋なのかもしれない。と、ぼんやりとした意識の中で自覚させられた名前は、彼に全てを委ねた。
「アァ…っ。そんな、激し…っ。らめェ…っ」
「名前ちゃんは従順で可愛いね!そんなにぼくのが気持ちいいんだね!」
翌朝、目を覚ました彼女はベッド上の有り様を見て顔面蒼白だったが、日和は清々しい笑顔でこう告げた。「これで、名前ちゃんはぼくのものだね!」主君と召使いという立場上、こんな関係になることは許されない筈だった。しかし、それからというもの、夜な夜な日和に呼び出され、何度も身体を重ねる関係になってしまったなんて…巴家では彼ら以外知る者はいない。
END
「名前ちゃん、少し肌荒れしてるね!スキンケアは徹底するべきだね!」
巴家のメイドの一人である名前は日和専属というわけではなかったが、歳が近く、更に日和のお気に入りということで最早彼の専属のような扱いになっていた。そして只今、日和の部屋にて彼の髪を乾かしてブローを終えたところだ。鏡越しに彼女と目が合うや否や、振り向いた彼が彼女の顔を両手で挟み、唇が触れそうな距離まで近付いてきた。そしてスキンケアのダメ出しである。確かに日和は男性なのに肌が綺麗だ。中身は我侭貴族だと分かっていても、美形にこんなことをされては照れるじゃないかと彼女は密かに彼相手にドキドキさせられていた。これは恋愛ではない。そう確信していた。それなのに、日和は容赦なかった。
「日和坊っちゃま。こんな時間に何か御用でしょうか?」
「子守唄でも歌いましょうか」そんな戯れ言も言えなくなった。夜更けに呼び出され、ベッド上に座る彼に歩み寄れば、腰を抱き寄せられ、胸に顔を埋められた。日和坊っちゃまにも、甘えたい時があるのかも。なんて呑気なことを考える余裕もなくなった。スカートの中に侵入した彼の手がいやらしく太腿を撫でてくるからだ。胸の柔らかさを堪能するように顔を押しつけられ、布地越しとはいえ、鼻先がぐりぐりと彼女の胸の先端を刺激する。主君である日和を拒絶するなんて許されない。だからこそ、彼からのお戯れを無心でやり過ごそうとしたのだ。しかし、脚をもじもじとさせる彼女の様子に気付いた彼の指先が次第にそこへと近付いてくる。「坊っちゃま…っ。こんなの、だめ、です…っ」と色っぽい吐息を零す名前に日和は欲情していた。
―「名前ちゃんは嘘つきだね!こんなに濡らしてるのに」
「だって…坊っちゃまが、触るからァ…っ」
スカートの裾を口で咥える名前の背後に日和が立ち、左手で彼女を支え、右手は愛液溢れるそこへと挿入された。彼の長い指がナカで動かされ、出し入れされ、腰をガクガクとさせる彼女は彼に支えられる体勢でどうにか立っていられた。このままでは日和の指で達してしまいそうだ。と、生理的な涙が頬を伝った。「ぼくの指でイかせてあげるね!」と感じる場所を指で何度も掠められ、ついに絶頂を迎えてしまった彼女は立っていられず、日和の腕に受け止められ、彼と共にベッドの上に崩れ落ちた。「坊っちゃま…こんないやらしい私なんて嫌いになったでしょう?」隣に寝転がったまま、恐る恐る訊ねてみれば、いつもと変わらず明るい笑顔の彼と視線が絡んだ。「こんなに可愛い反応をしてくれる名前ちゃんを嫌いになるなんてありえないね!」と優しく頬を撫でられた。そして、彼女は彼を愛しいと感じてしまう自分の心に戸惑っていた。恋心を抱いてはいけない相手だと分かっている。
「ねぇ、名前ちゃん。ぼくのことも満足させてくれるよね?」
「坊っちゃま…。私、頑張って御奉仕しますね」
この時、ふたりは互いに勘違いしていた。彼にご奉仕をしようと下半身に伸ばした手を掴まれ、ベッドに背中を沈めた彼女の視界に映るのは、高い天井と、ギラギラとした男の欲を滲ませている日和だけで。「奉仕なんてしなくても大丈夫だね!ぼくは早く名前と繋がりたいね!」と腫れ上がった彼のものが蜜壷の入り口に当てがわれ滑らされる。彼に求められているなら許されるだろうか。と恍惚とした表情で、日和を抱きしめ、彼を受け入れた彼女の唇に彼のものが重ねられた。やっぱり、この気持ちは恋なのかもしれない。と、ぼんやりとした意識の中で自覚させられた名前は、彼に全てを委ねた。
「アァ…っ。そんな、激し…っ。らめェ…っ」
「名前ちゃんは従順で可愛いね!そんなにぼくのが気持ちいいんだね!」
翌朝、目を覚ました彼女はベッド上の有り様を見て顔面蒼白だったが、日和は清々しい笑顔でこう告げた。「これで、名前ちゃんはぼくのものだね!」主君と召使いという立場上、こんな関係になることは許されない筈だった。しかし、それからというもの、夜な夜な日和に呼び出され、何度も身体を重ねる関係になってしまったなんて…巴家では彼ら以外知る者はいない。
END