七種茨短編
七種茨
名前
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―Edenプロデューサーの名前は、プロデュースのこと以外で懸念していることがあった。その原因…クラスメイトであり、隣の席の七種茨に視線を向ける。横顔を見て分かる程に疲労感が表れている。彼がアイドルをやっている傍ら実業家としても活躍していることは重々承知しているのだが…。働きすぎなんじゃない?と近頃心配になりはじめたのである。「ねぇ、茨。昨日、ちゃんと寝た?」という問いかけに苦々しい表情で首を振る様子に、これは早い段階で何とかしなければ。という使命感に駆られた。「ちょっと話があるから来て」と、次の授業の開始前に彼を呼び出した彼女は、彼の頬を両手で包み込み、目の下の隈を親指の先でそっとなぞった。「アイドルなのに、こんな酷い隈作っちゃって…」と呟いて彼と視線を合わせる。
「いやぁ、申し訳ございません。近頃、事業のほうが忙しくてまともに寝てないものですから」
べつに、責めているわけではない。何か彼の手助けになることをしたい。只それだけ。ふと考え思いついたのが、一時的に彼の家で家政婦をすればいい。というとんでもない提案だった。「茨が過労で倒れたりしないように、私が身の回りのお世話をしてあげるから!」と、その言葉をあまり本気で受け取っていなかった彼は、翌日の彼女の急な訪問に心底驚いていた。この日は休日だったが、事業関連のことであれこれやっていたらいつの間にか夜が明けていた。インターホンの音に反応した彼はシャワーを浴びていたせいで、髪も濡れたままで玄関の扉を開けた。「予告通り、家政婦しにきました」と名前はいつもとはどこか印象が違って見える。それは私服姿を初めて見たからであろう。「私服姿も似合ってるじゃないですか。俺、名前のそういう格好結構好みですよ」と褒め殺しは健在である。だが、彼女の瞳に映る彼は、髪も濡れており眼鏡もしていなかった。普段は見せないその姿は妙に色っぽく、思わず視線を逸らしてしまった。
「ほんとに来てくれるとは思ってなかったもので。見苦しい格好ですみません」
「いやいや。良かれと思って来たけど、余計なお世話だったかな?」
彼女を家に上げ、申し訳なさそうに眉を下げる茨は、名前に会うならもっとまともな格好をしていたかった。と後悔していたりする。「余計なお世話なんてとんでもない。名前が心配して下さっただけでありがたいんですよ。わざわざ御足労ありがとうございます」と堅い言い方でお礼を告げる彼は彼女の心情をあまり理解出来ていなかったのかもしれない。髪を乾かした彼に「何かしてほしいことない?何でも言う事聞いちゃうよ」と彼女は微笑むが、その発言はあまりにも際どいものなのでは?と彼は思わされた。「何でもいいんですね?そんなこと言っていいんですか」と何か企むように唇に笑みを乗せて彼は要望を口にした。「仮眠しようと思っていたところですし、名前に添い寝をお願いします」と。どんなお願いかと思えば、まるで子供がするお願いのようで微笑ましいと笑う彼女だが、笑っていられるのも今のうちだった。
―「茨くん。なぜ私は押し倒されてるんですかね…」
「添い寝を承諾してくれたからでしょう」
毒蛇も可愛いとこあるじゃないか。とベッド上でよしよし。と頭を撫でて甘やかしていたら、その彼に組み敷かれた。母親のように添い寝してあげようと思っていただけに、戸惑わざるを得ない。「添い寝してあげてるんだから、早く寝なよ」と気を紛らわす為にそんなことを言う名前に対し、可愛すぎて今すぐ抱いてしまいたい。と茨は男の欲望を募らせているのだが、彼女はそんなことには全く気付いていないようである。「私にこんなことしなくたって、茨は女性には困ってないでしょ?」と思っていたことを投げかけたが、彼の返答により口を噤んだ。「どんなイメージ持ってるんですか。俺はねぇ…名前に惚れてから、あなたにしか性的な反応が出来ないようになってしまったんですよ」と衝撃のカミングアウトをした彼の台詞を信じられないと彼女はぱちくりと瞬きして視線を泳がせた。「何でも言う事聞いてくれるんでしたよね?」と嗜虐的な言葉を皮切りに、服の上から胸が掴まれた。彼女自身、男性経験はほぼないのだが、こういう時にどうしたらいいのかなんて分かりきっていた。服を脱ぎ捨て、下着だけを纏った姿になる。「触りたいなら、これ外してね」と彼に背中を向けるとすぐにホックが外された。今から茨とそういう関係になってしまうんだ。と実感した彼女はドキドキとした緊張感にみまわれた。服を脱いだ彼の肌と肌が重なる。晒された膨らみは後ろから包み込まれ、わしわしと揉みしだかれる。指先でくりくりと先端へ執拗な愛撫をされ、思わず太腿を擦り合わせてしまう。掠めたり摘まれたり強弱をつけたその触り方に身体は既に反応を示していた。
「茨…ァァっ。そんな、触っちゃ、だめぇ…っ」
「こんなに濡らして、いやらしいですね」
ショーツの隙間から差し込まれた指が、ぬぷとそこに沈められ蜜が溢れてくる。位置を移動した彼は、彼女の脚を押さえつけ、愛液溢れるそこに舌を這わせる。「そんな…っ、舐めちゃ、やだ…ァっ」汚いから、そんなところ舐めないで。と視線で訴えるかけるも、「名前の蜜、美味しいですよ」と愛液に濡れた唇をぺろりと舐める彼の仕草を見て面食らってしまった彼女は何も言えず。彼の腫れ上がった男根を受け入れた。サイズの大きいそれは、彼女のナカで出し入れされると更に質量を増した。彼のうなじに指を絡ませた名前がキスをねだると、甘くも濃厚な口付けが落とされた。「嫌がっても、やめてあげませんから…っ」とピストン運動が激しくなっていく。ジュブジュブと結合部から発せられる卑猥な音が部屋に響き、いけないことをしている。と自覚させられてしまう。
「はぁ…っ。いっぱい、しゅごいの…っ」
彼女のそこは自分のものを咥えこんで離そうとしない。奥へ奥へと腰を振ると、淫らな喘ぎ声が聞こえ、見たこともない程に彼女が乱れていく。官能的なその光景を目にしたら、もう理性が抑制出来なかった。ピストンを続けながら胸の頂を弄ると、彼女は身を捩らせて感じている。もう限界だ。と、ラストスパートでストロークを大きくすれば、顔を紅潮させ茨のことをぎゅっと抱き竦めた彼女は恍惚とした表情を浮かべ絶頂を迎えた。そして…彼女と同時に果てた彼は、それを引き抜いて後処理を済ませ、隣に横たわり、彼女の頬を撫でる。
「名前、好きですよ。そんな不貞腐れた顔しないでください」
「茨は私の身体だけが目的なのかと思って…。好きなんて口先だけの言葉でしょ?」
「あんまり可愛くないことを仰るなら、キスでその口塞ぎますよ」
END