バレンタイン
名前
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―「口移しで、食べさせてよ。名前なら出来るよね」
凜月の部屋で、しかもベッドの上で期待を込めた眼差しに見つめられては逃げ場などない。バレンタインデーは彼の傍に居たいと願っていた私にとっては願ったり叶ったりな展開なのにも関わらず素直に喜べないのは何故だろう…。
「俺を好きなら出来る筈だよねぇ…?」
「好きだけど…恥ずかしいの」
キスした事がない訳でもないのに、何を今更…と思われているのだろう。いつも気だるげな彼がイキイキしているのだから、その我侭に付き合ってやろうではないか。箱から取り出したトリュフチョコレートを唇で銜えて彼の唇に当てがった途端に濃厚な口付けに発展した。口内で蕩けるチョコの香りと何度も繰り返される口付けに煽られてしまう。
―「凜月…んぅ…っ」
「名前ってば、そんなうっとりした表情して…誘ってるよね」
有無を言わせぬ勢いで押し倒され、ベッドに縫止められたせいで身動きがとれない。夜行性の彼がこの時間帯に活発化するのを忘れていた。シャツを脱がされて露になった素肌に彼の手が重なる。下着の上から胸を揉まれて完全に油断していた私は鎖骨周辺に痛みを感じた。噛まれて血を舐められている。これだから吸血鬼は…。
―「また…血が呑みたかったとか言うんでしょ」
「吸血鬼なんだから当たり前。名前の血って甘くて美味しいんだよ」
噛まれた痛みに文句を言う私の反論も訊かずに下着をはぎ取られてしまった。一糸纏わぬ姿を眺めて、彼は唇に笑みを乗せた。羞恥に頬が熱くなっていく私の胸を揉みしだく彼はその胸に擦り寄ってくる。甘えたいのだろうか…彼の柔らかい髪を撫でた。
「凜月…イヤァ…っ」
「嫌じゃないでしょ。こんなに反応してるのに…」
右の乳頭をクリクリと刺激されながら左の乳頭を舌先で転がされた。お陰で愛液は溢れ放題、嬌声も響かざるをえない。敏感になった乳頭を甘噛みされただけでイってしまう程だ。
「名前はいやらしい子だなぁ…こんなに溢れさせちゃって…」
膣口を掻き回した指を見せつけられた。彼の指先は夜闇の中でテラテラと光っていた。その蜜を舐めとった彼は「美味しい」と笑顔を浮かべて私の膣口に口を付けた。その舌遣いに翻弄されて無意識の内に脚をすり合わせてしまう。もどかしさが募る。
「ねぇ、凜月!そんなとこ…ダメだってぇ…っ」
「だって、名前の身体はどこも甘いんだもん。俺だって、もう…」
「我慢の限界」との台詞と共に、濡れそぼったソコに彼のペ二スが挿入された。一つになれた喜びが胸に広がり、私から唇を重ねていた。両足を彼の肩に乗せられて、ピストン運動が開始された。彼にしてはいつになく激しい情事である。
「アァ…っ!ヤァン…激し…っ」
「乱れてる名前も可愛い」
彼の肩にしがみついて、その快楽を味わう。何度キスをしてもチョコの味は消える事はなかった。バレンタインの夜に相応しいくらい熱い情事が繰り広げられた。
「ねぇ、凜月。もう、私…」
絶頂を迎えそうだと伝えようと視線を絡ませると、そのまま突き上げられた。一番深い場所に彼のモノが当たっている。
「はァ…っ。イっちゃいそ…っ」
「名前…俺も…っ」
共に絶頂を迎えた私達。私の上に覆い被さる形でベッドに沈みこんだ彼は私を胸に抱いたまま眠りにつくのだった。
眠る吸血鬼に優しい口付けを―
END