2wink
名前
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―「まーたアンデッドのライブ映像観てるし…」
テレビ画面に映し出されている映像に惚れ惚れと魅入っているのは、ゆうたとひなたの姉名前である。「零くんかっこよすぎ…」の台詞から察するに、彼らの姉は朔間零のファンだと思われる。彼はゆうたとひなたが所属する軽音部の部長であり、零の実態をよく知っている彼ら。そして何よりも気に食わないのは、姉が自分達2winkよりもUNDEADを応援している事だったりする。二人の登場に気付き、映像を停止させた彼女に現実を突きつけてくるのは双子の弟達だ。
「朔間さんのことかっこいいとか言ってるけど、実際の朔間さんはおじぃちゃん口調でライブの時とは大違いだから」
「明るいうちは棺桶の中で寝てるしね」
朔間さんのこと理想化しすぎなんじゃないのー?と呆れたように息をついて姉を見やる二人の心境には、通ずるものがあるに違いない。「名前ちゃんは、朔間さんと俺達どっちが大事なの?」と試すような口調で訊いてきたのは末っ子のゆうた。その質問にクスクスと笑った彼女は「なに?アンタ達、焼きもち妬いてる?」とソファーの上で二人の間に入って肩を抱いた。
「そりゃ、焼きもち妬くよね~?ゆうたくん」
「俺達もシスコンの自覚あるからね」
両隣にいる弟達の言葉に安堵し、嬉しそうに顔を綻ばせた彼女は彼らと頬をくっつけながら「可愛いなぁ。アンタ達は」とご満悦の様子だ。「それなら、私と零くんの仲をとりもってくれてもいいんじゃない?」といい事閃いたとばかりに提案するが、二人に「嫌だ」と即答され、解せぬと項垂れた。「朔間さんはない」「名前ちゃんには俺達がいるでしょ?」と言われてしまい、何も言い返せない彼女は「確かにそうかもね」と、自分がいかにブラコンであるのか実感していた。
「きっと私も過度のブラコンだと思う」
「朔間さんもブラコンだから、共通点が出来たね」
「まじかよ。やったね☆」
「名前ちゃん、ちょろくて心配になるよ…」
冗談混じりに朔間零との共通点を述べたゆうた。予想外なことに、嬉々として瞳を輝かせるその反応に若干困惑したように眉尻を下げたひなたの心境を、彼女は知る由もない。
END