鳴上嵐
名前
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-「私は目立ちたくないからいいんです。お兄…いや、お姉ちゃんの活躍を見てるだけで満足なので」
「目立ちたくない名前もかわいい♪」
「なるくんの妹なのに、目立ちたくないとか勿体ないねェ」
アンタもモデル向いてると思うけど。とか何とか泉くんは評価してくれるけど、私にはお姉ちゃんのような才能はないし、何より平穏な日常を望んでいるのでモデルになろうとは思わない。てゆうか、ゆうくん以外眼中にないような泉くんに褒められたのはかなり名誉なことかもしれない。と今気付いた。でも…モデルやってたとしたら、こんなスイーツなんて食べられないし、私は一般人でいい。
「ドーナツなんて砂糖の固まりなんだよ」
意識低い系の私と違って泉くんは意識高いから「そんなの食べてたら太るよ」と目で訴えてきてる。スタジオ近くのカフェでお姉ちゃんを待っていたら泉くんに絡まれ、スイーツを食べることに対しての罪悪感を植え付けられた。しかし、お姉ちゃんは私に甘いので「泉くんにいじめられた〜」と泣きつけば撫で撫でしてくれた。
「名前は食べてるわりには太らないわよねェ。筋トレしてるし、夜にジョギング行ってるんでしょ?」
夕飯食べてからお風呂に入る前に走りに行ってるんだけど、お姉ちゃんに叱られた。「可愛い名前が夜中にウロウロしてたら誘拐されるわァ」と。暗いと危ないからって、早朝にお姉ちゃんと一緒に行くことを強制された。インドアの私が元陸上部のお姉ちゃんと同じペースで走れるのか不安ではあるが。ジョギングとはいえ、大好きなお姉ちゃんと一緒なのは嬉しい。(私ってブラコン…いや、シスコン?)
「あら!可愛いの着てるわねェ」
ミントグリーンのサテン生地のベビードールにはレースもあしらわれていてすごく可愛い。だからお姉ちゃんに見せびらかしに行ったら「そんなの誰に見せるのかしら?」と、私に彼氏がいるのでは?と険しい表情を浮かべていた。えー…ほんと誤解なんだけどなぁ。お姉ちゃんみたいな美形が近くにいて私の理想が高くならないわけがなく。私はろくに恋愛していない。お姉ちゃん以上にかっこいい男性(ひと)に出会ったことがないし。
-「ちょっとォ。泉ちゃん、どうしよう」
「名前が三毛縞の膝に乗せられてるけど、それがどうかしたわけェ?」
「名前が恋する乙女の表情してるのよォ…。どうしましょ」
「あー…名前の周りにはいなかったタイプだから。まぁ、恋愛には発展しなさそうだけどねェ」
「名前さんは嵐さんの妹なのかあ!可愛いなあ!よーしママの膝においで」と母性(?)を出されて成り行きで三毛縞くんのお膝に乗せられた私は、何を隠そうKnightsの所属するNEW DIMENSIONの事務員である。お姉ちゃんの近くにいられて安心なので、ここに就職できてよかった。さて、あらぬ疑いがかけられているとは知らずに私はママに高い高いをされて悲鳴を上げていた。女子の中では高身長の私を高い高いできるとか凄すぎる。「ただいまー」とお姉ちゃんに抱きついたら、横にいた泉くんに「アンタ、このクソオカマにべったりとかどうかしてんじゃないの?」と、突然のディス。ゆうくんに相手にされないからって私とお姉ちゃんの兄妹愛(姉妹愛?)にケチつけるのはいかがなものか。
「恋人にするなら…優しくて、かっこよくて…私のこと可愛いって褒めてくれる人がいい…「あらあら!それだとアタシがぴったり当てはまっちゃうわねェ」
「なにその茶番劇。チョ~うざぁい!」
END