指先の熱
「アタシだって 男 なのよ?」
『そ、それは知ってます…』
「あら、それって覚悟は出来てるってこと?」
唇をなぞる指先を今度は左耳に這わせ、空いた右耳には先輩の唇が触れた。
「アタシにどうされてもいい、って」
ふっと鼓膜を揺らした低い声に、息が出来なくなる。
その欲情した雄の声に背筋がぶるりと震えた。
先輩の色香に当てられて、うまく頭が回らない。
『ヴィル…せん、ぱい…』
「だから…ッ」
両方の手首を掴まれ、先輩は余裕のない声と表情で私をソファーに押し倒した。
押し倒された衝撃で目を閉じると、真っ暗な視界の中で先輩の声だけが囁かれた。
「そんな顔されたら止められなくなるじゃない。」
目蓋を開くと、そこにはやはりいつもの先輩では無くて、ギラリと高ぶった何かを飼っている瞳と目があった。
誰もが美しいと称賛するスーパーモデルのヴィル先輩。
そんな彼が今、余裕のない欲情した雄の顔をしている。
こんなヴィル先輩を見られるのは自分だけになってくれればいいのに。
分不相応にもそんなことを願った。
『そ、それは知ってます…』
「あら、それって覚悟は出来てるってこと?」
唇をなぞる指先を今度は左耳に這わせ、空いた右耳には先輩の唇が触れた。
「アタシにどうされてもいい、って」
ふっと鼓膜を揺らした低い声に、息が出来なくなる。
その欲情した雄の声に背筋がぶるりと震えた。
先輩の色香に当てられて、うまく頭が回らない。
『ヴィル…せん、ぱい…』
「だから…ッ」
両方の手首を掴まれ、先輩は余裕のない声と表情で私をソファーに押し倒した。
押し倒された衝撃で目を閉じると、真っ暗な視界の中で先輩の声だけが囁かれた。
「そんな顔されたら止められなくなるじゃない。」
目蓋を開くと、そこにはやはりいつもの先輩では無くて、ギラリと高ぶった何かを飼っている瞳と目があった。
誰もが美しいと称賛するスーパーモデルのヴィル先輩。
そんな彼が今、余裕のない欲情した雄の顔をしている。
こんなヴィル先輩を見られるのは自分だけになってくれればいいのに。
分不相応にもそんなことを願った。
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