Dawn of the Felines
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最初に一言
俺の名前は山田二郎。
いきなりだが、彼女を一目見た時に俺は真っ先にこう思った。
『あの…?』
頭一つ分の差がある背丈も
さらりと流れる綺麗な髪も
俺を見上げるくりっとした目も
何から何まで可愛い、と。
「あ、その…萬屋ヤマダ、ですけど…さっき電話くれた人…ッスか?」
『はい、そうです!山崎美央です!!』
その子の名前を聞いたその瞬間、確信した。
俺の推しが画面からやっと出てきてくれた、と。
ことの発端は30分くらい前…
-次回!『お兄ちゃんのことなんてもう知らない!!』来週もまた観てね☆-
今日もまた、画面の向こうで推しが俺に微笑みかける。
兄ちゃんから借りてどハマりしたラノベ【ウチのお兄ちゃん知りませんか?】のアニメを見終わると、俺は思わずため息をついた。
「はぁぁぁぁ…美央ちゃんマジ尊い…」
ウチのお兄ちゃん知りませんか?通称、ウチ兄は探偵の主人公の元にヒロインが行方不明の兄を探してほしいと現れるストーリーで、ヒロインの美央ちゃんはビジュアルから性格、何から何までド直球に俺の好みだった。
向き合う画面の向こうに居る美央ちゃんに拝んでいると、不意に俺の肩にデカい手がポンと置かれた。
「二郎、ちょっといいか?」
「えっ!?あっ、ごめん兄ちゃん!イヤホンしてたから気付かなくて…もしかしてさっきから呼んでた?」
デカい手の主は山田一郎、俺が地球上で最も尊敬する兄貴だ。
ダチが多くて、誰からも慕われてて、喧嘩も強くて、しかもその力は弱いヤツらのために使う、俺にとっては神様同然の兄ちゃん。
そんな兄ちゃんが俺を呼んでくれた。
「今依頼の電話があって依頼人を迎えに行かなきゃいけないんだけど、ちょっと確かめたいことがあってな…悪いが俺の代わりに行ってくれないか?」
兄ちゃんが俺に頼み事をしてくれた。
断る理由なんてない。兄ちゃんが俺に頼んだ、従う以外に答えはない。
「任せてよ兄ちゃん!!で、依頼人ってどんな人??」
「名前は山崎美央さん、今はネットカフェ××××で待っててもらってる。
萬屋ヤマダだって名乗れば分かってもらえるだろ。」
「えっ、美央…?」
まさかの推しと同じ名前!?
いやウチ兄の美央ちゃんは関係ないって分かってるけど!!
そんなこんなで依頼人の迎えに指定のネットカフェまで向かうと、なぜか俺の目の前にウチ兄のヒロイン、美央ちゃんが居た。
美央ちゃんが今、なぜ、俺の目の前に居るのか?
いやそもそもこれは現在なのか?夢なんじゃないか?
『…さん?』
「ただ似てるだけか?いやそれにしたって似すぎだろこの子…どんだけ完成度高いコスプレイヤーさんだよ…」
『山田さーん?』
「まさかの美央ちゃんが現実世界にトリップしたとか??いやいやありえねーから、てかそれなんてラノベ??」
『聞こえてますかー?』
「うぉわあ!!!!」
1人自問自答していると、美央ちゃん…もとい依頼人の女の子は俺の顔を覗き込んできた。
その距離の近さに俺は思わず後ずさる。
「え、えっと…何?」
『一郎さんの弟さん、なんですよね…?』
「え…ああ、そうそう!俺が一郎の弟、二郎!兄ちゃんからその…美央ちゃん、じゃなくて!!山崎さんの迎えを頼まれてて、今から俺らの家に案内するからさ…」
あっぶねー!!!うっかり美央ちゃんとか呼んじまったよ…馴れ馴れしいとか思われてねーかな…
『それじゃあ…よろしくお願いします…
二郎さん。』
あ、これヤバい。推しに名前呼ばれた、死ぬ。
俺の人生初の一目惚れは現実世界に飛び出してきた推しでした。
俺の名前は山田二郎。
いきなりだが、彼女を一目見た時に俺は真っ先にこう思った。
『あの…?』
頭一つ分の差がある背丈も
さらりと流れる綺麗な髪も
俺を見上げるくりっとした目も
何から何まで可愛い、と。
「あ、その…萬屋ヤマダ、ですけど…さっき電話くれた人…ッスか?」
『はい、そうです!山崎美央です!!』
その子の名前を聞いたその瞬間、確信した。
俺の推しが画面からやっと出てきてくれた、と。
ことの発端は30分くらい前…
-次回!『お兄ちゃんのことなんてもう知らない!!』来週もまた観てね☆-
今日もまた、画面の向こうで推しが俺に微笑みかける。
兄ちゃんから借りてどハマりしたラノベ【ウチのお兄ちゃん知りませんか?】のアニメを見終わると、俺は思わずため息をついた。
「はぁぁぁぁ…美央ちゃんマジ尊い…」
ウチのお兄ちゃん知りませんか?通称、ウチ兄は探偵の主人公の元にヒロインが行方不明の兄を探してほしいと現れるストーリーで、ヒロインの美央ちゃんはビジュアルから性格、何から何までド直球に俺の好みだった。
向き合う画面の向こうに居る美央ちゃんに拝んでいると、不意に俺の肩にデカい手がポンと置かれた。
「二郎、ちょっといいか?」
「えっ!?あっ、ごめん兄ちゃん!イヤホンしてたから気付かなくて…もしかしてさっきから呼んでた?」
デカい手の主は山田一郎、俺が地球上で最も尊敬する兄貴だ。
ダチが多くて、誰からも慕われてて、喧嘩も強くて、しかもその力は弱いヤツらのために使う、俺にとっては神様同然の兄ちゃん。
そんな兄ちゃんが俺を呼んでくれた。
「今依頼の電話があって依頼人を迎えに行かなきゃいけないんだけど、ちょっと確かめたいことがあってな…悪いが俺の代わりに行ってくれないか?」
兄ちゃんが俺に頼み事をしてくれた。
断る理由なんてない。兄ちゃんが俺に頼んだ、従う以外に答えはない。
「任せてよ兄ちゃん!!で、依頼人ってどんな人??」
「名前は山崎美央さん、今はネットカフェ××××で待っててもらってる。
萬屋ヤマダだって名乗れば分かってもらえるだろ。」
「えっ、美央…?」
まさかの推しと同じ名前!?
いやウチ兄の美央ちゃんは関係ないって分かってるけど!!
そんなこんなで依頼人の迎えに指定のネットカフェまで向かうと、なぜか俺の目の前にウチ兄のヒロイン、美央ちゃんが居た。
美央ちゃんが今、なぜ、俺の目の前に居るのか?
いやそもそもこれは現在なのか?夢なんじゃないか?
『…さん?』
「ただ似てるだけか?いやそれにしたって似すぎだろこの子…どんだけ完成度高いコスプレイヤーさんだよ…」
『山田さーん?』
「まさかの美央ちゃんが現実世界にトリップしたとか??いやいやありえねーから、てかそれなんてラノベ??」
『聞こえてますかー?』
「うぉわあ!!!!」
1人自問自答していると、美央ちゃん…もとい依頼人の女の子は俺の顔を覗き込んできた。
その距離の近さに俺は思わず後ずさる。
「え、えっと…何?」
『一郎さんの弟さん、なんですよね…?』
「え…ああ、そうそう!俺が一郎の弟、二郎!兄ちゃんからその…美央ちゃん、じゃなくて!!山崎さんの迎えを頼まれてて、今から俺らの家に案内するからさ…」
あっぶねー!!!うっかり美央ちゃんとか呼んじまったよ…馴れ馴れしいとか思われてねーかな…
『それじゃあ…よろしくお願いします…
二郎さん。』
あ、これヤバい。推しに名前呼ばれた、死ぬ。
俺の人生初の一目惚れは現実世界に飛び出してきた推しでした。