Dawn of the Felines
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先日とはうってかわって、美央の所持金は今まで持ったことのない大金へと姿を変えた。
三郎から教わった約束通り手っ取り早く稼げる方法を試した、というより三郎が代わりに稼いだと言った方が正しいであろう。
『さ、三郎君…中学生がFXなんてやって本当にいいの?』
「大丈夫ですって、普段から株やってるから慣れてますし。
うーん…スキャルピングだしユーロでいいかな、急いでるから全財産賭けますよ」
『えっ、ま、待って三郎君!本当に大丈夫なの!?』
耳慣れない単語に戸惑う美央を尻目に三郎は淡々とパソコンに繋がったマウスを躊躇なく動かす。
画面に映る折れ線グラフのようなものを見ても美央には何のことかさっぱり分からない。
「今の会話をしている間にもう10万稼ぎました。」
『じ、10万!?そんなにあるならもういいよ!』
「チッ…、買い時が遅かったか。あそこで買ってれば4倍の儲けだったのに…」
『三郎君!もういいってば!!』
「何言ってるんですか、今レートが上がりっぱなしで大儲けのチャンスなんですよ!」
『(こんな大金どうしよう…)』
美央の全財産をつぎ込んだ結果、それは何倍にも膨れ上がり恐ろしい額へと変化を遂げた。
これだけ資金があれば日用品どころか、兄が見つかるまでホテルで生活できそうな気がする。
しかし山田家の居候をすると決めた美央はそれを実行することはない。
頭の中で買うものを思い浮かべながら外出の支度をしようとすると、ドアの手前で二郎に呼び止められる。
「美央ちゃん、どこ行くの?」
『ちょっと買い物、必要なものが色々出てきたから…』
「あっ、待って!」
簡素に答えてドアを開けようとする美央を思わず呼び止めてしまう。
呼び止められる理由が分からずキョトンとする美央に見上げられ、二郎はしどろもどろになる。
「え、あ、その…えっと…出かけるの?」
『?うん。』
今思うとなぜ美央を呼び止めたのか分からない二郎だが、どうしても声をかけずにいられなかった。
「おっ、美央。どこ行くんだ?」
今度は一郎に呼び止められ、美央は再び質問に答える。
『日用品が必要なので、その買い物に行こうかと…』
「買い物、か…」
一郎はしばらく考え込むように呻ると、美央の隣に居た二郎にチラリと視線を送る。
「二郎、美央について行ってやれ。」
『え?』
「え!?お、俺が!!?」
「女の子1人じゃ危険だろ。それに、美央の母親が今頃連れ戻そうと探してるかもしれないからな。」
確かに一郎の言葉に一理ある。
美央の母が何もしていないはずがなく、今頃血眼で美央を探しているに決まってる。
もし見つかれば連れ戻され、二度と兄に会うことは叶わないだろう。
『それもそうですけど…二郎君、いい?』
「え、えっ!?いや…俺は、いいけど…」
平静を装う二郎だが、内心気が気ではなかった。
「(オイオイおいおいおい!!?これマジか!?美央ちゃんと2人で買い物…ってこれ実質デートじゃね!?デートだよな!!推しとデート?!これなんてドッキリ!!?俺明日死ぬのか!?)」
「二郎、美央のことしっかり守ってやれよ。」
「ひゃいっ!?え、あ、う、うん!分かってるよ兄ちゃん!」
一郎に釘を刺され、裏声で返す二郎。
『じゃ、よろしくね。』
「こ、こちらこそ…それで、これからどこに行くの?」
『シブヤディビジョンなんだけど、いい?』
「え、シブヤに…わざわざ?」
『うん。せっかくお金もあるし、好きなお店があるから色々見たくて。』
心なしか美央の顔が活き活きとしているように見え、その邪魔をしたくないと思った二郎は素直に美央について行くことにした。
三郎から教わった約束通り手っ取り早く稼げる方法を試した、というより三郎が代わりに稼いだと言った方が正しいであろう。
『さ、三郎君…中学生がFXなんてやって本当にいいの?』
「大丈夫ですって、普段から株やってるから慣れてますし。
うーん…スキャルピングだしユーロでいいかな、急いでるから全財産賭けますよ」
『えっ、ま、待って三郎君!本当に大丈夫なの!?』
耳慣れない単語に戸惑う美央を尻目に三郎は淡々とパソコンに繋がったマウスを躊躇なく動かす。
画面に映る折れ線グラフのようなものを見ても美央には何のことかさっぱり分からない。
「今の会話をしている間にもう10万稼ぎました。」
『じ、10万!?そんなにあるならもういいよ!』
「チッ…、買い時が遅かったか。あそこで買ってれば4倍の儲けだったのに…」
『三郎君!もういいってば!!』
「何言ってるんですか、今レートが上がりっぱなしで大儲けのチャンスなんですよ!」
『(こんな大金どうしよう…)』
美央の全財産をつぎ込んだ結果、それは何倍にも膨れ上がり恐ろしい額へと変化を遂げた。
これだけ資金があれば日用品どころか、兄が見つかるまでホテルで生活できそうな気がする。
しかし山田家の居候をすると決めた美央はそれを実行することはない。
頭の中で買うものを思い浮かべながら外出の支度をしようとすると、ドアの手前で二郎に呼び止められる。
「美央ちゃん、どこ行くの?」
『ちょっと買い物、必要なものが色々出てきたから…』
「あっ、待って!」
簡素に答えてドアを開けようとする美央を思わず呼び止めてしまう。
呼び止められる理由が分からずキョトンとする美央に見上げられ、二郎はしどろもどろになる。
「え、あ、その…えっと…出かけるの?」
『?うん。』
今思うとなぜ美央を呼び止めたのか分からない二郎だが、どうしても声をかけずにいられなかった。
「おっ、美央。どこ行くんだ?」
今度は一郎に呼び止められ、美央は再び質問に答える。
『日用品が必要なので、その買い物に行こうかと…』
「買い物、か…」
一郎はしばらく考え込むように呻ると、美央の隣に居た二郎にチラリと視線を送る。
「二郎、美央について行ってやれ。」
『え?』
「え!?お、俺が!!?」
「女の子1人じゃ危険だろ。それに、美央の母親が今頃連れ戻そうと探してるかもしれないからな。」
確かに一郎の言葉に一理ある。
美央の母が何もしていないはずがなく、今頃血眼で美央を探しているに決まってる。
もし見つかれば連れ戻され、二度と兄に会うことは叶わないだろう。
『それもそうですけど…二郎君、いい?』
「え、えっ!?いや…俺は、いいけど…」
平静を装う二郎だが、内心気が気ではなかった。
「(オイオイおいおいおい!!?これマジか!?美央ちゃんと2人で買い物…ってこれ実質デートじゃね!?デートだよな!!推しとデート?!これなんてドッキリ!!?俺明日死ぬのか!?)」
「二郎、美央のことしっかり守ってやれよ。」
「ひゃいっ!?え、あ、う、うん!分かってるよ兄ちゃん!」
一郎に釘を刺され、裏声で返す二郎。
『じゃ、よろしくね。』
「こ、こちらこそ…それで、これからどこに行くの?」
『シブヤディビジョンなんだけど、いい?』
「え、シブヤに…わざわざ?」
『うん。せっかくお金もあるし、好きなお店があるから色々見たくて。』
心なしか美央の顔が活き活きとしているように見え、その邪魔をしたくないと思った二郎は素直に美央について行くことにした。