Dawn of the Felines
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美央が目を覚ますと見知らぬ天井が視界に広がった。
だがそこは昨日泊まったネットカフェの天井ではない。
『(あ、そっか…。)』
昨日の出来事はすぐに思い出した。
ようやく掴んだように思えた兄の手がかりは振り出しに戻り、その代わりに一郎とその弟たちからの協力を得られたことも、母から連れ戻されることを恐れて居候することになったことも。
イケブクロディビジョンに着いてから色々なことが起こりすぎた美央にはようやく一息ついたことだろう。
『(お兄ちゃん、今どこにいるんだろう…?)』
兄のことが気がかりになりながらも美央が服を着替えようと寝巻きに手をかけたその時、
コンコンッ
「美央、起きてるか?」
『あっ、はい!』
不意に聞こえたノックの音と一郎の声に反応し、着替えようとした手を止めてドアを開けに向かった。
『おはようございます。』
「あぁ。よく寝れたか?」
はい、と短く答える美央をジッと見下ろす一郎。
その視線に耐えきれず、思わず美央が口を開く。
『一郎さん…?』
「いや、なんでもない。…悪いな、もっと綺麗なヤツ貸してやりたかったんだけどよ…」
『いいですいいです!私こそTシャツ貸していただいてすみません…』
美央が寝巻きに着ているTシャツは一郎から借りたものだ。
そのサイズは当然美央には合わず、ダボついた襟元から肩がはみ出し、丈はギリギリ尻まで隠れる長さまである。
「なぁ、美央 「兄ちゃん、美央ちゃん!おは…」
何か言いかけた一郎を遮った二郎が美央の姿を見た途端、言葉を失った。
『あ、おはよう二郎君。』
視線の先の美央に釘付けになり、次第にわなわなと震えながら顔を赤らめていく。
「なっ…なんでもない!!」
『え?』
「…あー。」
赤面しきった顔を隠すように俯きながら足早に美央から離れた二郎を見て、美央は状況が把握できず、一郎は何かを察したようにぼやく。
「そういやウチ兄の美央推しだったな、アイツ…。」
『え?』
「あ、いや、こっちの話だ。それより朝飯できてるから早く着替えてこいよ。」
『あ、はい!』
一郎に促された美央が着替えのために再び部屋に戻る。
「(まあ確かに二郎の気持ちも分からなくもないな…自分のTシャツ着た女の子がまさかこんな破壊力抜群だとは…)」
「おはようございます、一兄。先程二郎が頭から布団を被って奇声を発してたんですが、何かあったんですか?」
「おう三郎。その、まぁ…なんだ、あまり触れないでやってくれ。」
「?一兄がそう仰るなら。」
その頃、二郎は目に焼き付いた美央の姿を思い出しては声にならない声を漏らし、悶絶していた。
「(ダぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ!!!!!?え、何?!何だよアレホントに!!!!!!!しんどい!は!?しんどい!!!
なんつーカッコしてんだよ美央ちゃん!?いや兄ちゃんのTシャツだけど…、あんなの実質彼シャツじゃね!!?推しの彼シャツ姿マジしんど!!!)」
ひとしきり悶えた後、我に返りぽつりと呟く。
「どうせなら俺のも着てくれないかな…」
二郎の想いは美央はまだ知らない。
だがそこは昨日泊まったネットカフェの天井ではない。
『(あ、そっか…。)』
昨日の出来事はすぐに思い出した。
ようやく掴んだように思えた兄の手がかりは振り出しに戻り、その代わりに一郎とその弟たちからの協力を得られたことも、母から連れ戻されることを恐れて居候することになったことも。
イケブクロディビジョンに着いてから色々なことが起こりすぎた美央にはようやく一息ついたことだろう。
『(お兄ちゃん、今どこにいるんだろう…?)』
兄のことが気がかりになりながらも美央が服を着替えようと寝巻きに手をかけたその時、
コンコンッ
「美央、起きてるか?」
『あっ、はい!』
不意に聞こえたノックの音と一郎の声に反応し、着替えようとした手を止めてドアを開けに向かった。
『おはようございます。』
「あぁ。よく寝れたか?」
はい、と短く答える美央をジッと見下ろす一郎。
その視線に耐えきれず、思わず美央が口を開く。
『一郎さん…?』
「いや、なんでもない。…悪いな、もっと綺麗なヤツ貸してやりたかったんだけどよ…」
『いいですいいです!私こそTシャツ貸していただいてすみません…』
美央が寝巻きに着ているTシャツは一郎から借りたものだ。
そのサイズは当然美央には合わず、ダボついた襟元から肩がはみ出し、丈はギリギリ尻まで隠れる長さまである。
「なぁ、美央 「兄ちゃん、美央ちゃん!おは…」
何か言いかけた一郎を遮った二郎が美央の姿を見た途端、言葉を失った。
『あ、おはよう二郎君。』
視線の先の美央に釘付けになり、次第にわなわなと震えながら顔を赤らめていく。
「なっ…なんでもない!!」
『え?』
「…あー。」
赤面しきった顔を隠すように俯きながら足早に美央から離れた二郎を見て、美央は状況が把握できず、一郎は何かを察したようにぼやく。
「そういやウチ兄の美央推しだったな、アイツ…。」
『え?』
「あ、いや、こっちの話だ。それより朝飯できてるから早く着替えてこいよ。」
『あ、はい!』
一郎に促された美央が着替えのために再び部屋に戻る。
「(まあ確かに二郎の気持ちも分からなくもないな…自分のTシャツ着た女の子がまさかこんな破壊力抜群だとは…)」
「おはようございます、一兄。先程二郎が頭から布団を被って奇声を発してたんですが、何かあったんですか?」
「おう三郎。その、まぁ…なんだ、あまり触れないでやってくれ。」
「?一兄がそう仰るなら。」
その頃、二郎は目に焼き付いた美央の姿を思い出しては声にならない声を漏らし、悶絶していた。
「(ダぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ何アレ!!!!!?え、何?!何だよアレホントに!!!!!!!しんどい!は!?しんどい!!!
なんつーカッコしてんだよ美央ちゃん!?いや兄ちゃんのTシャツだけど…、あんなの実質彼シャツじゃね!!?推しの彼シャツ姿マジしんど!!!)」
ひとしきり悶えた後、我に返りぽつりと呟く。
「どうせなら俺のも着てくれないかな…」
二郎の想いは美央はまだ知らない。