第1章 忍び寄る影 前編
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文京区の茉由のマンション…
ガチャ
玄関の鍵を開け、ドアを開く亜貴。
亜貴『茉由、入りますよ?』
手にはビニール袋をさげており、中には風邪薬やスポーツドリンクなどの商品が入っていた。
コンコン
亜貴は部屋のドアをノックする。すると中から茉由の声が聞こえる。
茉由「入って…」
か細い声だった。亜貴は静かにドアを開ける。カーテンが締まっており、隙間から僅かに太陽光が入り込んでる。ベッドの中から、茉由が顔を覗かせていた。
茉由「暗いから…電気つけてね?」
亜貴『えぇ』
亜貴が部屋の電気をつけると、ベットから弱り切った茉由が顔を出していた。亜貴は枕元までいくと、膝をついて茉由の額に手を添える。
亜貴『…ふむ…』
茉由「ごめんね? 仕事中だったでしょ?」
亜貴『正確には待機時間という名の自由時間です。会議も午後からです』
亜貴はビニール袋を床に置き、中から風邪薬とスポーツドリンクを取り出す。
亜貴『食事は?』
茉由「朝軽く…」
亜貴『では薬を飲みなさい。コップ借りますよ?』
亜貴はスポーツドリンクの入ったペットボトルを持ってキッチンに向かう。リビングが見えるキッチンに入ると、食器棚からマグカップを取り出し、スポーツドリンクを入れてレンジで温める。
ピーピーピー ガチャ
コップを取り出し、寝室に戻る。
亜貴『ぬるくしてあります。飲みやすいでしょう』
そう言って身体を起こしていた茉由にマグカップを渡す。茉由はカップを受け取り、ゆっくり少しずつ飲んでいく。
茉由「…おいしい…」
亜貴『熱は?』
亜貴が茉由の額に手を当てる。明らかに熱い。
亜貴『…これはこれは…』
茉由「やっちゃったな~…健康管理はちゃんとしてたつもりなのに…」
亜貴『風邪というものは他人から伝染されることも多い。どれだけ気を付けてても、こればかりは仕方ありません。仕事は?』
茉由「午後からマネージャーさんと打ち合わせがあったんだけど、無理しない方がいいって別の日にしてくれた…」
亜貴『妥当な判断です』
茉由「…ありがとね? 来てくれて…////」
亜貴『こう見えて暇ですからね。意外と』
茉由「…仕事中だったくせに…////」
亜貴『待機時間は自由ですからね。家に帰ろうが恋人と会おうが文句を言われる筋合いはありません♬』
そう言うと亜貴はビニール袋から漢方薬や解熱剤などを取り出す。
亜貴『さぁお薬の時間ですよ~? いやいや言わずに飲みましょうね~』
マッドサイエンティストかのごとく怪しい雰囲気を出して錠剤と粉末薬をちらつかせる亜貴。
茉由「怖ww」
楽しそうに微笑みながら、亜貴から受け取った薬を温かいスポーツドリンクで飲み込む。
亜貴『台所を借りますよ? 夕飯用に食べやすいおじやを作っておきます』
茉由「ありがと〜」
茉由の小さな声を背に、亜貴が立ち上がって台所に向かった。
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