第1章 忍び寄る影 前編
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LP9は世間に不満を持つ若者をネットで煽動し、資金繰りや人員調達を行うことを常套手段とする過激派組織。軍官民無差別テロで相手が老若男女誰であろうと容赦なく殺害することで有名だった。その標的は資本主義国の象徴であるアメリカを筆頭に西側諸国であった。
宗谷『極端な白人至上主義と新自由主義だったトランプ前政権時代に比べて、バイデン政権はそこまで過激じゃない。だから標的がアメリカから韓国や日本に移ったんだろうな』
亜貴『LP9のテロによる実際死傷者の2/3は米国で出てますが、直近の標的は韓国や中国、フィリピン、台湾、シンガポールなどのアジア地域です』
零『んで、いよいよ日本にお越しになられてるっつうことか。迷惑ったらないな』
宗谷『全くだ…ただでさえロシアの侵略戦争と中国の内戦で警戒心が高まってる中で、余計な仕事を増やされては敵わん』
ヴーヴー…ヴーヴー…
亜貴『?』
亜貴のスマホにRHEINが届く。画面を確認すると茉由からの着信だった。
亜貴『ちょっと失礼…』
零『お〜』
亜貴は席を外し、RHEINの内容を確認する。
茉由〈急にごめんね。風邪ひいちゃったみたいで……起きるのもちょっと辛いの…仕事終わりでいいから、出来たらRHEINで送ったリスト買って来て貰える?〉
続いて、飲料や薬などのリストが書かれたRHEINが送られて来た。
亜貴《直ぐ行きます。少し待ってなさい》
既読がついて暫く、返信が届く。
茉由〈今仕事中でしょ? 無理しなくて大丈夫だよ? 帰りで全然大丈夫だから…〉
亜貴《いいから貴女は寝てなさい》
そう言ってスマホを閉じ、2人の元に戻る。
亜貴『失礼。“ヘルプ”が入ったので一旦戻ります。午後の会議までには間に合いますので』
零『ん〜……了解』
宗谷『急ぎ過ぎて事故るな』
亜貴『えぇ。では…』
亜貴の言葉にすぐ事情を察した2人。特に驚く事も疑問に思う事もなく送り出す。
宗谷『…根室で泊まり込みか…俺は良いが、お前は大丈夫なのか?』
零『何が?』
宗谷『下手したらコンビニすら無いぞ』
零『田舎あるある~w』
宗谷『最低限Wi-Fiぐらいはあるだろうが…』
零『Wi-Fi無いはゴミ。コンビニは最悪いいや。車でどっかスーパー行って買いだめすりゃ無問題(モーマンタイ)』
宗谷『タバコは?』
零『それは死活問題』
宗谷『…ヤニカスめ…』
~地下駐車場~
ゥウウウンッ
一方、足早に合同庁舎を後にした亜貴は自身の車に乗りエンジンをかけていた。
ナビゲーションを起動し、渋滞情報をチェックする。
アクセルを踏んで駐車スペースから飛び出し、一気に加速して駐車場内を走行する。
ガコンッ
地上に上がる坂道を駆け上がり、外に出た。
キィイッ
敷地の出入り口で一旦停車し、左右の安全を確認してから公道に入り、茉由の自宅に向けて急行した。
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