第3章 ~砂上の平穏~
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AM9:30 日韓新興感染症対策機構 本部ビル地下駐車場
ヴゥウウンッ
零『忘れモン無ぇなッ?』
亜貴『宗谷、大丈夫ですか?』
宗谷『ガキ扱いすんなッ さっさと出せッ』
ヴゥウウウウキュルルルルッ
日韓新興感染症対策機構の本部が入るビルの地下駐車場に置かれたアメリカ・Lenco社製の装甲車=BearCatに3人が乗っていた。この装甲車両は通常ABU・STFが運用するトルコ製のコブラとは異なり、緊急事態時に本部から人員を輸送させる為に待機させていた車両だった。
零『とばすぜッ』
アクセルを踏み込んだ零。BearCatは急速発進し、地下駐車場から地上に飛び出す。路上に出るとサイレンを鳴らし、高速道路に入るICに向けて爆進した。
同時刻 防衛省・大臣職務室…
「大臣ッ 既に神奈川県内の事態は東部方面隊だけで対処できる範疇を越えていますッ 東北方面隊や中部方面隊にも人員を回すよう命令をッ」
小泉「直ぐに連絡を取って下さい。神奈川県に人員を送るようにと」
「ハッ」
コンコン…
小泉「どうぞ」
「失礼します。大臣、総理がお呼びです」
小泉「…わかりました。すぐに伺います」
同時刻 総務省・大臣職務室…
高市「総理が?」
「はい。すぐに総理官邸に集まってほしいと…」
高市「…解りました。では行きましょうか」
同時刻 民自党本部…
民自党幹事長・鈴木俊司「総理がお呼びだと?」
「すぐに来て欲しいとのことです」
鈴木「…わかった」
同時刻 総理大臣公邸…
「総理。全大臣と幹事長を招集しました」
安倍「…ありがとう」
「…総理。本気で“あちら”に行かれるので?」
安倍「…“もしもの時”はね。勿論ギリギリまで国内に留まりますよ? 国民から「すぐ逃げた」などと言われてはたまらないからw とりあえず自衛隊や警察には東京だけは何がなんでも死守して貰わないと」
「…保つと思われますか? 自衛隊と警察は…」
安倍「…どうだろうねぇ……判らないけど、何が起きても大丈夫なように準備はしておかないと」
コンコン
安倍「どうぞ」
「総理、アメリカ大使館より電話が…」
安倍「…やれやれ…今度のアメリカ大使は心配性だから宥めるのが大変そうだ」
首都高湾岸線・湾岸環八IC…
零『!』
首都高を爆進するBearCat。湾岸線の海を渡れば神奈川県内に突入するという所で、湾岸環八ICにて交通規制を展開する警察が見えた。
宗谷『…もうこんな所から交通規制をかけてやがる…』
亜貴『知ったことではありません。ブチ破りなさい』
零『喜んで~♬』
ヴゥウウウウウウンッ
3人の乗るBearCatが加速し、交通整理を受ける乗用車の列を飛び出す。
警官「止まれー!!!」
ヴゥウウウウンッ
警官の静止を無視し、加速し続ける零。
警官「止まれー!!!」
警官「危ッ」
バコーン!!!!
警官が進行方向から間一髪で飛んで避ける。コーンと看板を吹き飛ばし、BearCatは神奈川県内に向けて海を渡った。
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