第3章 ~砂上の平穏~
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零『亜貴だったわ~』
小百合「…こんな時間に?」
零『何の用か知らんけど早過ぎだっつうの…』
零は欠伸をしながら玄関に向かう。そして零が玄関の鍵を開けたのと同時に、ドアがノックされる。
ガチャ
亜貴『零ッ』
零『亜貴~…お前今何時だと』
亜貴『マズイことになりましたよッ』
只事ではない亜貴の様子に、まだ寝ぼけていた零も何かの異変を感じ取る。
零『…どした。何があったん?』
亜貴『…』
亜貴が自身のスマートフォンを見せる。そこには、CODE:GOLEMの緊急通達が映っていた。
零『……は?』
亜貴『僕らが爆睡していた深夜に届いていたそうですッ すぐに出発の準備をしなさいッ 宗谷を起こして現場に向かいますよッ』
零『……ッ』
脳が覚醒した零はリビングに走る。
バタンッ
小百合「! どうしたのそんなに慌てて…」
リビングのドアを慌てた様子で開けた零に驚く小百合。零はリビングのテレビを点ける。そこには
[繰り返しお伝えします。現在、神奈川県各地で大規模な暴動が発生しております。県内在住の方々は外出を控え、戸締りを徹底してくださいッ また、東京都・山梨県・静岡県の神奈川県に隣接する自治体にお住まいの皆さんも不要不急の外出を控え…]
画面には切迫した様子のアナウンサーの声と、ヘリコプターで神奈川県内各所の火災と感染拡大の様子が映し出されていた。
小百合「…これ…」
零『チッ』
小百合の顔が強張る。零は自室に駆け込み、出掛ける準備を始める。
小百合「ちょッ 零ッ」
小百合は咄嗟に零の後を追った。
零『小百合ッ 今日は家でじっとしとけッ 最悪、明日も外に出ない方がいいッ』
零はクローゼットからリュックを取り出し、猛スピードで着替えを済ませる。
小百合「…またあんな所に行くの…?」
ギュッ
部屋のドアを掴む小百合の手に力が入る。
零『しゃ~ね~よ。それでメシ食ってんだし。それに、このまま放置して東京まで感染が広がったら、俺達の命も危ない。今の内に対処しといた方が安全なんよ』
零がスマホや鍵、財布、電子タバコ、充電器等の必需品とリュックを持って部屋を出る。玄関のS字フックにかけてあった車のキーを取り、靴を履く。小百合は零の背中を心配そうに見つめていた。
零『…! 大丈夫だって♬ この前も全員無事に帰って来ただろ? 今回も同じだ。ちゃっちゃと仕事終わらせて帰ってくるってw』
そう言って零は小百合のおでこに人差し指と中指を合わせて優しくつつく。
小百合「!」
零『俺が帰ってくるまで家から出るなよ? じゃ、行ってくる♬』
いつも通り、微笑みながら風の様に出かけていった零。
小百合「…零…」
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