第3章 ~砂上の平穏~
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亜貴『なので僕が帰ってくるまで誰が来ても決して玄関を開けてはいけませんッ』
絢音「…行くの?」
不安そうに亜貴を見つめる絢音。
亜貴『…これが僕らの仕事ですから。それよりも、誰が来ても絶対にドアを開けないで下さいね』
絢音の手を優しく握る亜貴。
絢音「…うん。わかった」
亜貴『…怖くなったらいつでも連絡しなさい』
微笑みかける亜貴の胸に抱き着く絢音。
絢音「…気を付けてね…」
亜貴『いつも通り、効率良く仕事を終わらせて帰ってきますよ』
不安そうにする絢音を抱きしめてなだめる亜貴。そしてクローゼットからリュックを取り出し、玄関に向かった。その跡を追う絢音。
亜貴『…フッ…』
絢音「!…////」
亜貴は靴を履き終わると、絢音の額にキスをして愛車の鍵を手に玄関を出た。
絢音「…亜貴くん…」
亜貴『(…あの2人、絶対にまだ寝てますね…)』
亜貴はマンション地下の駐車場に降り、愛車・QX50の下に急ぐ。
ピピッ ガチャッ ヴゥウウンッ
運転席に乗り込み、エンジンを掛ける。
キュルルルルルッ
アクセルを一気に踏み込んで発車する。亜貴はまず零の自宅に向かった。
AM7:30 東京都渋谷区・零と小百合の自宅…
零『グゥ…スゥ…』
小百合「スゥ…スゥ…」
前日、カラオケから帰ってきた2人はシャワーを浴びた後、少しだけ晩酌をして2人でソファーで眠ってしまった。スマホの電池は切れており、充電していない為、EIDからの連絡も届いていなかった。
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
すると、2人の自宅のインターフォンが鳴る。
零『グゥ…スゥ…』
小百合「スゥ…スゥ…」
ただ当然2人がそう簡単に起きるハズもない。
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
2人を叩き起こすかのように連打されるインターフォン。
亜貴『…ん~…』
小百合「…ん…」
そしてたまたま眠りの浅くなったタイミングで、インターフォンの音に目を覚ます零と小百合。
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
零『ん〜〜〜………うっせぇッ 何発鳴らしたんだよクソがッ』
小百合「ん…なに〜?」
零『なんかピンポン連打してる馬鹿がいる』
小百合「なんか注文したのぉ?」
零『こんな時間に配送指定しねぇよ〜…』
睡眠を妨げられてイライラな零。やや寝ぼけ気味のまま、ソファーからインターフォンのもとへ向かう。
零『誰だよったく~…』
文句を垂れながらインターフォンの画面を見る。そこに映っていたのは亜貴だった。零はマンションの入り口のオートロックキーを開ける。亜貴は速足でエントランス奥のエレベーターに向かう。
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