第3章 ~砂上の平穏~
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PM8:20 東京都新宿区歌舞伎町路上…
絢音「ハ~…久しぶりにこんなにお酒吞んじゃった~♬」
怜奈「絢音ん顔真っ赤w」
小百合「いや怜奈ちもだいぶ赤いよ?w」
夢主達とヒロイン達が夜の歌舞伎町を歩いている。ヒロイン達は酒がだいぶ回っているようで、顔が赤かった。対して宗谷はほとんど酒を飲んでおらず、零と亜貴も元々酒の強い体質ということもあり、ほとんど酔っていなかった。
亜貴『見事に酔っ払いましたねw』
宗谷『…よほど疲れてたんだろ。ここまで酒の回りが早いとは…』
零『まぁ全員忙しかったししゃーないべw』
小百合・怜奈・絢音はふらつきながらもお互いを支え合って歩く。そのすぐ後ろを夢主達が並んで歩いていた。
亜貴『…この街にいるとあの出来事がまるで夢の様に感じますね…』
宗谷『…歌舞伎町は夢現(ゆめうつつ)の街だ。何があっても、この街に来れば嫌なことも全て夢のように全て忘れられる。呑んで吐いて家に帰って、同じ毎日を繰り返す。そうやって会社社会に慣れていく』
亜貴『貴方時々詩人みたいなこと言いますよね』
零『流石は元人気ラジオパーソナリティーw』
宗谷『…懐かしいな…そんなことやってた時代もあった』
零『そんな感慨にふけるような昔の話でもねぇだろw』
亜貴『…もう一度やられてみては? あんな薄汚い世界から足を洗って』
宗谷『…無理だろうな。元々俺には向いてなかった。それが解ったから引退した。それに、あそこにいる“最高のパーソナリティー”に出会っちまったからな…』
そう言って宗谷が怜奈の後ろ姿を見つめる。
宗谷は高校生時代、西東京市に局を持つラジオ・FM西東京でパーソナリティーを務めていた。放送期間は学生達や勿論、子育て世代の親達からも評判が良かったが、宗谷が高校を卒業するのと同時に引退。後継番組は宗谷の推薦で怜奈が就任した。
亜貴『…貴方の目は確かでしたね。今やラジオパーソナリティーの中でもトップクラスの人気と実力の持ち主になりました』
零『…演者としての才能より、プロデューサーとしての才能の方があったってことか……俺はお前のラジオ好きだったけどなぁ』
宗谷『…そんな物好きはお前らくらいだ』
小百合「ね~ッ 何難しい話してんだよ~ッ」
自分達を放っておいて小難しい話をする3人に小百合達が絡む。
零『おぉっと。酔っ払いのダル絡みだw』
亜貴『とりあえず酔い覚ましが必要ですね。少し歩きますか?』
絢音「いいね♪」
宗谷『ふむ…なら渋谷方面にでも歩くか。そうすれば零ん家と亜貴ん家に近付くだろ』
怜奈「賛成~♪」
酔いが回り、小百合は普段のツンツンさが無くなり、零にベタベタしている。怜奈も普段のキッとした雰囲気がすっかり甘々になり、宗谷の腕に抱き、3人の中で一番物静かな絢音も一転して明るいキャラクターに変貌しており、普段のクールビューティーの面影も無く亜貴の手を繋いでいた。
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