第2章 ~砂上の平穏~
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ピッ…ピッ…ピッ…
深夜の静かな病室で、彼の寝顔を見ていたら蘇ってきた……懐かしい高校生の頃の想い出。
「…」
出会ってから10年以上……人生の大切なタイミングで、いつも彼は私をそばで支えてくれた。
宗谷『…』
穏やかに眠る宗谷くんの手を握る。
「(…ずっとごめんね?)」
私にとってかけがえのない人…
いつも私を受け止めてくれる大切な場所…
仕事でどんなことがあっても、彼がいると思うだけで頑張れた。
そんな人がそばにいてくれることは、決して当たり前じゃない…
宗谷『……ん…』
「…!? 宗谷くん!?」
不意に、宗谷の意識が戻る。瞼が開き、ゆっくり私の方を見る。
宗谷『……怜奈か……ここは…?』
「…病院だよ? 横須賀市の横須賀救急医療センターっていうとこ」
宗谷『……ゔッ』
宗谷くんが身体を起こそうとして顔をしかめる。
「動いちゃダメッ 本当に危ない状態からなんとか助かったばかりなんだから…」
宗谷くんの身体を支えながら、ベッドに横たわらせる。
#宗谷『……怜奈を守って死ねるなら本望とも思ったが…どうやら死に損なったようだ…』
「ッ…冗談でもそんなこと言わないで。大切な人が目の前でいなくなっちゃうかもしれないって…本当に怖かったんだよ?」
私の為に平気で自分のことを犠牲にする……それに対して恐怖も後悔も一切抱かない。彼のこの性格は学生の時からずっと……でも、今だけは“許せなかった”。らしくもなく感情的になったと思ったけど、それだけ私は彼のことを心配していた。誰よりも大切な人だから…
宗谷『ッ…すまん……怜奈が手を握ってくれてたから“帰ってこれた”…ありがとな』
彼はそう言って私の手を握る。
宗谷『…ふっ…こうしてるだけで元気が出てくる……退院も遠くないな…』
怜奈「…もぅ////」
彼の手を私も握り返す。こんなことにならないと、彼の存在が私の中でどれだけ大きいかを思い出せないなんて……社会人になって色んな仕事をするようになったけど、人間的には全然成長出来てなかった。
宗谷『…疲れただろ? 怜奈ももう休め……ホテルは取ったのか?』
「うん。近くのビジネスホテルを零くんがとってくれた。私とさゆにゃんと絢音ちゃんの分」
宗谷『そうか…じゃあもうホテルに戻れ。寝ないと身体を壊すぞ』
「うん…でも、もう少し宗谷くんと一緒にいたい…////」
宗谷『…大丈夫か?』
「うん。私がそうしたいの…////」
宗谷『そうか…』
「ねぇ…隣…いい?////」
宗谷『…あぁ。おいで?』
宗谷くんがベッドの布団を開けてくれる。普段ならこんなに甘えたりしない…でも、今だけは彼に精一杯甘えたい。出来るだけ彼の近くにいたい。彼が遠くに行ってしまわないように…
「…ふふ////」
宗谷『…ふっw』
ベッドの中で彼の腕に包まれる。彼は優しく頭を撫でてくれる。私が大好きな彼の手。
大切なものを忘れかけていた自分を反省し、私はまた彼と一緒に歩いて行きたい…そう強く願った。
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