第2章 ~砂上の平穏~
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~帰り道~
外はすっかり真っ暗だった。
私を心配した神居くんは、何も言わずに家の近くまで送ってくれた。
怜奈「…」
宗谷『…』
少しずつ気持ちが回復してきた私は、ゆっくり口を開く。
「……さっきはゴメン…取り乱した…」
宗谷『…気にすんな』
冷静になってくると、先程の教室での自分の取り乱しようが恥ずかしくなってくる…
「まだ受験に失敗したワケでもないのに…バカだよね…」
宗谷『…何故だ?? それだけ山﨑がこれまで頑張ってきたってことだろ? 頑張って流せる涙なんて一番素敵じゃねぇか。なにもバカなことなんてねぇだろ』
ぶっきらぼうだけと優しく受け止めてくれる彼の言葉……あの教室では絶対に得られない安心感……彼の存在の大切さを思い知る。
宗谷『…いいか山﨑。人生ってのは最後に夢を掴んだヤツの勝ちだ。例えどんなに転んでもみっともなくても、最後に夢や目標を叶えて「どうだ!!」って言えりゃ総勝ちだろ。だから“今を頑張ってる自分”だけは絶対に否定するな』
「神居くん…」
宗谷『終わるまでは、どんなことも終わっちゃいねぇんだ。だから、“諦めない限り夢は叶う”。受験はまだまだこれからなんだ。最後までやり切って見せろ。泣く事なんて後からいくらでも出来る』
そう言うと、神居くんは私の頭を優しくポンポンとしてくれる。
「…////」
宗谷『フッ…山崎なら出来るさ。“俺ら”が認めた天才だからな?』
……あぁ…そっか…
神居くんの優しい笑顔を見て、今まで私の心の中にあった、言葉に出来ない感情がなんなのか…解ったような気がした。
「…ねぇ?」
宗谷『ん?』
私は立ち止まり、神居くんを引き留める。
「あのね?////」
私の努力を誰よりも認めてくれる…
ダメな私もちゃんと受け止めてくれる…
挫けそうになる私を支えてくれる…
素直じゃない私のことも受け入れてくれる…
宗谷『?』
私はそんな神居くんが…
「大好きなの////」
宗谷『!?』
「自分でもビックリ。こんな気持ち////……生まれて初めて、ずっと一緒にいたいって…誰よりも近くでこの人と幸せになりたいって思えたの////……宗谷くんと…2人で////」
宗谷『ッ』
「これからも…ん~ん。これまでよりずっと私の近くにいて欲しい////……不器用で可愛げのないこんな私ですが……よければ付き合ってくれませんか?////」
後になって考えれば、お互い受験に打ち込んでいたこの時期に告白するなんてどうかしていたと思う。特に宗谷くんは私と同じ大学を受ける為に、今までに無いくらい勉強を頑張っていた。なのに私は、私の気持ちを伝えたいという我儘で、受験勉強を頑張っていた彼のことを戸惑わせてしまった。
けれどそれくらい、この時の私の心は彼への想いで溢れてた…
宗谷『…そうか…』
…戸惑っているのが彼の言葉から感じ取れた。突然告白されれば、多分誰だって戸惑う。ましてや人一倍不器用で優しい宗谷くんなら尚更だ。
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