第2章 ~砂上の平穏~
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10月25日PM1:48 ABU本部…
ABU中隊長・加藤「退避中に遭遇した感染者の襲撃に遭い、隊員の約半数を失いました…」
ABU小隊長・桜木「ウチも退却中にゴーレムの襲撃に遭い、数名の感染者を出しました。既に単体での任務遂行は困難です」
STF小隊長・馬場「VIPもほとんどが感染していて救出どころじゃない。ウチもそうだが、他の隊も隊員に被害が出てる。感染者の数があまりにも多くて対処しきれないぞ」
STF小隊長・亜貴『感染していない負傷者でまだ本部にいる者はすぐに病院へ搬送しなさい。さっさと治療して前線に復帰させなければ、人手がいくらあっても足りません』
ABU司令官「…」
ABUの本部指令室では現存するABU及びSTFの部隊長や副隊長達が集められ、緊急会議が開かれていた。
ABU小隊長・新沼「そもそも何故漏れたんだッ しかも早朝なんて実験なんか行われてもいなければ研究員すらいなかったハズだッ」
亜貴「監視カメラを確認したい所ですが、それも発生源とされる三浦研究所の警備室の中です。回収するには空からのアプローチでなければ厳しいでしょう。上も何が起きたのか知りたいはずです。下手をすれば回収に向かわされますよ」
STF小隊長・佐藤「そんな余裕があるかッ どこの隊も死傷者だらけなんだぞッ 俺のとこも無傷なのは俺だけで他はみんな負傷してるッ」
ABU小隊長・新井「だが犯人を見つけないと上の連中は俺達にも責任を押し付けかねないぞッ」
亜貴『…司令。この際、ウイルス漏洩の原因究明は後回しに。ウイルスの封じ込めに専念すべきです。各部隊共に被害が大きく、感染源に潜入するのはほぼ不可能。単体での作戦遂行能力も無く、ABUは各部隊を統合して新たに大隊としましょう。STFは局所的な重要任務にのみ運用し、両部隊共に一旦待機された方がいいかと…』
ABU司令「…」
激論を交わす各部隊長の意見を聞きつつ思案に暮れる司令官。その司令官にそっと耳打ちするように自身の案を伝える亜貴。実の所、亜貴は精鋭部隊であるSTFの被害を極力抑えるべきだと考えていた。そこは司令官と同じであったが、それ以上に亜貴は自分達がさらに危険な任務に派遣されることを危惧していた。これ以上絢音達と離れることはなるべく避けたかった。
亜貴『…司令』
ABU司令「…ABUの残存戦力はッ」
オペレーターD「…おおよそ58%ほどですッ」
ABU司令「感染をしていない負傷者の数はッ」
オペレーターB「正確には解りませんが、数十名にのぼります。その内軽傷者は十数名」
ABU司令「…ABUは残存の部隊を統合し、ε中隊・ζ中隊の二つに分けるッ ε中隊は加藤が、ζ中隊は新田が指揮を取れッ 2日間の休息の後、封鎖線の本部南方の封鎖線で自衛隊及びSATと合流し、封鎖線の維持に交代で当たれッ STFは別命あるまで待機ッ 軽傷の隊員は手当をしてすぐに出動しろッ 重傷者は病院へぶち込めッ 傷が治り次第前線に戻すッ」
一同「ッ ハッ」
全員が敬礼し、部屋を出る。
亜貴『…』
ここまではとりあえず亜貴の思い描いた通りに運んだ。あとは想定外の事態が起きてすぐに招集がかからないことを祈るばかりだ。亜貴は指令室を出て零の待つ待機室へ向かった。
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