第1章 ~終わりの始まり~
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10月25日12:10 国会・記者会見場…
内閣官房長官・菅野「神奈川県三浦市において発生しました正体不明の感染症に関しまして、先程閣議にて三浦市を完全封鎖することを決定いたしました」
カシャカシャカシャカシャッ
国会の記者会場にて無数のカメラのフラッシュがたかれている。
菅野「現在、神奈川県警と陸上自衛隊が横須賀市に拡大する感染を食い止め、三浦市の境に封鎖線を構築する為に展開しております」
「西日本新聞の吉沢です。現在三浦市に取り残されている市民はどうなるのでしょうか」
現在、首相官邸では三浦半島で起きたパンデミック…バイオハザードに関する政府の記者会見が行われていた。壇上に立つのは内閣官房長官の菅野。
菅野「現在、封鎖行動と並行して非感染者の救助を救助チームが行っています。感染者を三浦市外に出さぬよう、自衛隊と警察の協力の下で非感染者の救助に全力で当たっています」
「日本新聞の岡本です。先ほど「正体不明の感染症」とありましたが、ウイルスか細菌かも解っていないということでしょうか」
菅野「現在感染者の遺体を回収し、ウイルスなのか、細菌なのか、感染経路や発症条件なども含めて専門の研究機関にて調査中です」
「扶桑新聞※です。今回の感染症拡大に関して、一部ネットでは中国人の仕業や中国のスパイという情報も散見されます。政府としてはどのように考えてらっしゃいますか?」
※大手紙唯一の右翼新聞で、国営紙とも揶揄されるほど民自党政権と癒着している。
菅野「そのような情報は入って来ておりません。また、特定の国家を名指して批判する状況ではないと申し上げておきたいと思います」
「暁新聞※の武田です。その感染症の発生源についてですが、感染が拡大する直前に三浦半島のある工場で爆発事故があったとの情報があります。以前我が曙新聞編集部に、三浦市に日韓新興感染症対策機構の秘密研究所があるとの情報提供もありました。感染源はその爆発事故があった工場から漏れ出たのではありませんか?」
菅野「…そういった情報は届いておりません。また、三浦市に日韓新興感染症対策機構の研究所があるとのことですが、そのような事実も把握してございません」
「実際に工場爆発の動画は既にSNSにアップされています。研究所に関しても情報提供者が直後に音信不通となり具体的な場所は不明ですが、現地での聞き込み調査の結果、日韓新興感染症対策機構の車両が工場地帯に入るのを見かけたという住民からの証言も複数得られています」
※野党・革新党の機関紙で、数々の政治スクープを世に放ってきた。
菅野「繰り返しお答えします。政府としてはそういった情報は把握しておりません。次どうぞ」
「帝都新聞※の森本です。先ほど研究機関にて調査中とのことでしたが、その研究機関とは日韓新興感染症対策機構でよろしいでしょうか」
※東京の地方紙。“反権力”というジャーナリズムを体現しており、民自党政府から最も好まれていない新聞の一つ。
菅野「…詳細は申し上げることができません。然るべき研究機関に一任しております」
「詳細を明かせない理由はなんでしょうか」
菅野「…次の方どうぞ」
記者会見は質問の内容で各紙の“色”が現れる。型どおりの質問しかしない記者、権力にすり寄る記者、ジャーナリズムで食い下がる記者……菅野は政府にとって“都合の悪い質問”をスルーしながら質問に回答していった。
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