第1章 ~終わりの始まり~
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10月25日11:15 神奈川県横須賀市・花の王国の森の中…
絢音「怜奈ち大丈夫?」
怜奈「うん…なんとか…」
小百合「暫く動かない方がいいよ。悪化させちゃうから」
花の王国を囲むようにある森の木々の影に隠れるヒロイン達。少し前、公園内は阿鼻叫喚の地獄絵図となった。人が人を食べ、噛まれた者が今度は同じように人々に噛み付く。そしてその噛まれた者がまた他の人間に噛み付いていく……まるで感染症のように瞬く間に公園全体へ広がった。
絢音「携帯は…まだ繋がらないか…」
小百合「回線がパンクしてるんだよ……でも、こんな騒ぎになってるのに警察は来ないの?」
怜奈「…ッ」
そのさなか、怜奈は逃げ惑う来園者とぶつかり、転んで足を捻ってしまった。なんとか小百合と絢音に支えられ、避難してきた。
小百合「…人が…人を食べてたよね…?」
怜奈「…それに、噛まれた人も他の人を噛み始めてた…」
絢音「…なんかの病気…ウイルス?」
怜奈「…解んない……でも、明らかに正気じゃなかった…薬物の可能性もあるよね」
小百合「けど、あんな傷で動けるの? いくら薬物って言っても…だって首に噛み付かれて、あんなに出血してたんだよ?」
怜奈「…前に宗谷君から聞いたことがあるの。昔アメリカのフロリダ州で脱法ドラッグを常用してた男が路上で通行人の顔に噛み付いたって…その犯人、警官に銃で撃たれても平然としてたって…」
2012年5月26日、フロリダ州のマイアミとマイアミビーチをつなぐフリーウェイの脇道で、加害者の男が全裸で被害者の顔に噛み付いた事件。被害者は左目、鼻、顔の皮膚の大半を失う重傷を負ったものの、一命を取り留めた。
絢音「脱法ドラッグ…」
小百合「じゃあアレも?」
怜奈「でもドラッグに感染性は無いから噛まれた人に感染るなんて考えられないけど…」
この事件で加害者は駆け付けた警官から銃弾を何発も受けながら、平然と被害者を噛み続けたことから、「Causeway Cannibal(コーズウェイの食人鬼)」「Miami Zombie(マイアミゾンビ)」と呼ばれた。
絢音「…サイレンの音は聞こえるけど、ここには来る感じ無いね…」
遠くには微かにサイレンの音が聞こえるものの、この公園には一切近づいてくる気配がなかった。
怜奈「…まさか町中で起きてるのかな…」
小百合「…じゃあ…やっぱりウイルス…?」
絢音「…パンデミック…」
小百合・怜奈「!?」
この時すでに、三浦半島の南部は未知のウイルスによる“バイオハザード”に見舞われていたのだが、情報を集める手段の無い3人にはそんなこと知る由も無かった。
小百合・怜奈・絢音「…」
それぞれ“偶然”届いているかもしれいRHINEや緊急速報を確認するが、一切通知は届いていなかった。スマホのホーム画面に戻ると、そこにはそれぞれの恋人とのツーショットが設定されていた。
怜奈「……あれ? それこの間亜貴と旅行行った時の?」
絢音「うん////…久しぶりに2人っきりで行けたから、記念に待ち受けにしたの…////」
小百合「怜奈の待ち受けは? ずっと同じ?」
怜奈「うん。お気に入りだから♬ さゆちゃんは?」
小百合「私は去年一緒に行ったスイスで撮ったやつ♬」
絢音「うわぁ♬ 素敵~!!」
3人の間に束の間の穏やかな平穏が流れた…
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