序章
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カムイ「…“夜叉”」
夜叉「ん、見つけた?」
骸骨の仮面を付けた青年が、隊員の服の中からカードを取り出した。夜叉の仮面をつけた青年が腰のホルダーに入れていた米国のSIG SAUER社のP226 LEGIONNを取り出す。狼の仮面を付けた青年も腰のホルダーからドイツのWalther社製自動拳銃・PPQを取り出す。
ピピッ カチャッ
狼の仮面の青年がキーカードをドアノブの上部分に添えると、鍵が開いた音がして、そっとドアを開ける。
夜叉「“鷲の目”~、これから屋内に入るぞ~」
鷹の目〈了解しました〉
鷲の目…そう呼ばれたマンションの屋上で狙撃銃を構える青年が、スコープを覗いて、2人の仮面をつけた青年がリュックを背負って死体を引きずりながら屋内に入っていく様子を見ていた
コッ…コッ…コッ…コッ…
廊下に2人の足跡だけが響く。
カムイ「…やけに静かだな…バレたか?」
夜叉「外の監視カメラは壊してるけど、屋内の監視カメラは停電させても非常電源で回復してるし、目に入ったらすぐ壊してても異変には気付くわなw」
ここは北多摩地域一帯を統括する良化特務機関第18独立機動群隷下の部隊の一つで、北多摩南部地域(武蔵野市・小金井市・三鷹市・府中市・調布市・狛江市)を統括する第2特務部隊が駐屯する基地である。この施設自体が北多摩南部地域の抑圧の象徴であった。
タタタタタ…
夜叉・カムイ「!」
暫く歩いて、2人が廊下の十字路に差し掛かった時、遠くから多くの足音が聞こえる。
カムイ「…来たな…」
夜叉「待ち伏せして一気に始末しようぜ~」
2人は十字路の左右に分かれ、リュックを下ろして身を潜めた。
…タタタダダダッ
廊下を駆け足で進む足音。先ほど殺害した者と同様の格好をした者達が十数名ほど、2人のもとに近付いていた。全員が短機関銃・MP5を構えながら2列で前進している。彼らは良化特務機関の実働部隊=通称:良化隊で、施設の保安警備を担っていた。
夜叉・カムイ「「…」」
ザザザザザザザ!!
保安部隊が十字路の目前まで来た、その瞬間…
ヒュッ カランカラン…
十字路の左右曲がり角から筒状の物体が投げられた。
ババンッ
次の瞬間、廊下全体に眩い閃光が広がり、迫ってきた保安部隊員達の視覚と聴覚が奪われる。
閃光弾(スタングレネード)…強烈な閃光と破裂音によって一定範囲内にいる者の視力と聴力を暫くの間に奪う。
バンバンッ バンッ バンッ
バンバンバンッ バンバンッ
カンッ カンッ カンッ カンッ
「ッ」「!?」「おがッ」「おぅッ」
視界を奪われて動けぬ隊員達を、2人は次々とハンドガンで撃ち倒していくが…
夜叉・カムイ「?」
隊員達の頭部にしっかり銃弾を撃ち込んだハズが、即死していない。
夜叉「…防弾技術も進化したなぁ…こんなすぐに動けんのかよ」
カムイ「…面倒だな…」
夜叉「…まぁとりあえず始末しちゃうか」
バンッ バンッ バンッ
倒れていた隊員達の首元に拳銃を入れ、確実に息の根を止めていく夜叉。
カムイ「…」
バンッ バンッ バンッ
カムイも倒れた保安隊員に接近し、首元を撃ち抜いていく。
…
……
………
それから数分後、廊下には血を流して転がる良化隊員達の死体が並び、仮面をつけた2人の男の姿はなかった。
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