武蔵野第一図書館攻防戦
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正化31年(2019年)9月20日 16:00 東京都武蔵野市・武蔵野第一図書館…
正化16年(2004年)、図書館が図書館法第四章(図書館の自由法)を根拠として設立した独自の防衛組織・図書隊…その関東部隊である関東図書隊の本拠地である関東図書基地に隣接する附属図書館が、この武蔵野第一図書館だ。周辺の図書館と連携した共同保存図書館(デポジットライブラリー)も兼ね、都内最大級の蔵書量、貸出数を誇る公共図書館である。
武蔵野第一図書館・1階…
宗谷『怜奈、あったか?』
##NAME9##「うん。ありがと宗谷くん。付き合ってくれて」
宗谷『気にするな。いつでも頼れ』
零『見つかったか~?』
怜奈「うん♬ さゆにゃんは?」
小百合「見つかった~。零が一緒に探してくれたからすぐ見つかった♬」
武蔵野図書館の1階読書スペースに、零・宗谷・小百合・怜奈が集まっていた。
零『宗谷は何か借りねぇの?』
宗谷『俺はもう借りた』
宗谷が手にしていたカゴから本を取り出す。
怜奈「…“伊藤千代子”?」
宗谷『太平洋戦争中に生きた革新党員の女性だ。戦争反対や帝国主義反対を訴えて投獄され、拷問を受けて殺された。“独裁政権”にとって都合の悪い書籍のトップカテゴリに入る。一度読んでみたくて探してたんだが、運良くここにあった』
伊藤千代……太平洋戦争期の社会活動家で、革新党党員。戦争反対・女性の権利向上・帝国主義反対などを掲げて活動をしていたが、特別高等警察(特高)に捉えられ、拷問の末に24歳という若さで病死した。
小百合「その名前聞いたことある…演劇仲間の子がその人を扱った映画で主演やってた」
宗谷『ほぉ…随分とデリケートな題材使うな…』
零『デリケートなん?』
宗谷『独裁国家で自由を謳う者は必ず命を狙われる。かつての大日本帝国時代のように、今の日本では特にな』
大日本帝国……かつて東アジアに存在した東アジア最大にして世界屈指の帝国主義国家。民族自決を謳った東アジア・東南アジア一帯の国々をまとめた“大東亜共栄圏”なる共同体を構成した。一般には解放者たるイメージが強い同帝国だが、虐殺や強引な鉄道建設、餓死などを含めて一千万人以上の死者を出した。
零『あ~…なんか学校でやったようなやってないような…』
宗谷『俺らがギリの世代だ。公教育から徐々に日本による侵略の歴史的事実が緩和され、解放者的な側面を強くなっていった。今ではほとんどその事実を義務教育では教えてないだろうな。ドイツとは真逆の道を進んでるってことだ』
ドイツはかつて、アドルフ・ヒトラーが率いるナチス・ドイツ時代に欧州全土に侵略した過去を持つ。ユダヤ人600万を虐殺したホロコーストは特に有名で、戦後ドイツは一貫してその反省の姿勢を貫いていた。
零『ほへ~』
宗谷『相変わらず歴史や政治は興味なさそうだなw』
小百合「中学時代から歴史の成績悪かったもんね~w」
零『別に嫌いじゃねぇんだけどさ~…ただ眠くなる』
宗谷『…まぁ確かに複雑だからな…』
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